猜疑心や妄想癖を克服する方法

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人とのやりとりで、必要以上に行間を読もうとする。他人の詮索をする。人は他人を傷つけたり嘘をついたりするものだ、と思う。そんな風に考える傾向があるとしたら、猜疑心や被害妄想が強いと言えるかもしれません。世の中を懐疑的に見いていると、常に心は落ち着かず、裏の意味があるはずだ、と誰も考えないようなことを考えてしまいます。猜疑心が起こったら、まずは、心を落ち着かせることに集中し、深呼吸を行って、リラックスするよう努めましょう。人の話に耳を傾け、好奇心を持ち、色々な質問をして不明点を明らかにし、自分勝手な結論づけをしないよう心がけて、対人関係を改善しましょう。

方法 1
方法 1 の 4:

対処方法を使う

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  1. How.com.vn 日本語: Step 1 偏執病(パラノイア、妄想性障害)または不安症を患っていないかを判断する 
    不安症及び偏執病は、どちらも恐怖によって引き起こされ、過度に心配したり、危険が迫っていると考えたりします。偏執病は、「何か悪いことが起こる」という根拠のない思い込みや恐れを伴います。偏執病の患者は、大抵の場合、他人に対する猜疑心が強く、その人たちのせいで不幸な出来事が起こると信じ込んでいます。偏執病は恐怖感を伴い、本人による思い込みの誇大性において、通常の恐怖や不安とは一線を画します。[1]
  2. How.com.vn 日本語: Step 2 リラックス法...
    リラックス法を実践する ストレスが偏執的な考えや感情の主な原因となる可能性があります。そのため、ストレスを解消することが重要です。懐疑的になり始めたら、少し時間を取ってリラックスしましょう。妄想癖が起こったり、懐疑的になったりすると、体は恐怖を感じる時と同様に警戒心を強め、結果、体が疲弊してしまうことがあります。そういう時は、体内に意識を向けましょう。心拍数が増えていないか、嫌な予感が起こっていないか、呼吸が早くなっていないかなどに注意を払い、意識して体を落ち着けるようにしましょう。イメージ療法を実践したり祈りを捧げたり、深呼吸したりしましょう。[2]
    • 深呼吸では、吸う吐くの1つ1つに集中することが大切です。ゆっくり深く、吸う吐くを繰り返しましょう。そうすると、体が徐々に落ち着きを取り戻し、同時に心も落ち着いて来ます。
    • 瞑想を実践しましょう。瞑想は、集中力を高め、リラックスするのに役立ちます。また、充足感及び内面の幸福感を高めるのにも効果的です。
  3. How.com.vn 日本語: Step 3 日記をつける 
    自分自身を深く見つめて理解したい、特に妄想癖について分析したいと思うなら、自分の考えや気持ちを書く作業が非常に効果的です。傷ついたり、裏切られたり、無力感を覚えたり、屈辱を感じたりした時のこと、及び、それらの体験を通して起こった気持ちを全て書き留めましょう。書くことで、外部要因と自分の考えとの関係性を明確にできると同時に、頭を整理し、モヤモヤをスッキリさせるのに役立ちます。[3]
    • 用心深く、なかなか人の真意を信頼できないとしたら、その原因となる子供時代の経験について書きましょう。誰かに嘘をつかれたり、真実を言ってもらえなかったことがありましたか。
    • ある時、誰かに裏切られたと感じ、それ以来人を信頼するのが難しくなった、と感じていませんか。
  4. How.com.vn 日本語: Step 4 医師またはセラピストに相談する 
    猜疑心や偏執病は不信感が原因で起こることが多いため、まずは、人を信頼することを目標に定めて、セラピストとのセッションを開始しましょう。この場合、長期治療を選ぶのが一般的です。衝撃的な出来事を経験したり、そのような状況に居合わせたために、精神的痛手を受け今でも苦しんでいる場合は、セラピストがそれを克服する手助けをしてくれます。被害妄想を軽減できるよう、心を落ち着かせる方法やテクニックを教えてもらえるでしょう。[4]
    • 治療開始に当たっては、妄想癖が治療の邪魔をしないようにすることが重要です。セラピストは信頼できる人、他人に自分の情報を伝えない人だ、と考え納得しましょう。実際、セラピストには守秘義務があります。
    • セラピストは、患者の人間不信の原因を探るために色々な質問をします。また、より良い人間関係を築けるスキルが身につくよう手助けもしてくれます。
    • さらに、症状緩和のための薬を提供できる精神科医に紹介してくれるかもしれません。
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方法 2
方法 2 の 4:

対人関係を変える

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  1. How.com.vn 日本語: Step 1 心を開いたオープンで正直なコミュニケーションを実践する 
    人を信頼するのに苦労している場合は、 コミュニケーション能力を高める努力をしましょう。会話の相手には、皮肉を言わずに、率直にかつ正直に話してもらえるよう頼みましょう。自分自身は、相手の話を真摯に聴き、理解することに集中しましょう。不明な点は、必ず尋ねましょう。会話の内容に興味を持ち続け、結論に飛びつくのは避けましょう。[5]
    • 相手の行為や言葉に疑問を抱き始めたら、質問をしましょう。ただし、非難してはいけません。例えば、パートナーの外出を不審に感じたら、次のように尋ねましょう。「何時頃帰る?今夜一緒に過ごせたらいいなと思っているの」
  2. How.com.vn 日本語: Step 2 迷ったら、人を信頼することを選ぶ 
    普段、人に対して不信感を抱く傾向があると、友情を育む際に、あるいは人間関係を築く際に悪影響が出ます。世の中には一部、信頼できない人がいるのは事実ですが、だからと言って「すべての人」が信頼できないわけではありません。人を疑う時、後に負わなければならない代償を考えましょう。相手の時間、相手の存在そのもの、相手の愛情、おそらくは相手との友情さえも台無しにしてしまう可能性があります。
    • 例えば、知り合いから「遅れる」と連絡があったら、単に到着が遅くなるというだけのことで、それ以上の意味はありません。遅刻癖があるとしても、相手がそれを利用して何かを企んでいることを意味するものではありません。あなたがどんなに相手の遅刻癖を嫌っていたとしてもです。
    • なかなか人を信じられないなら、「相手は真実を語っていると信じよう!」と自分に言い聞かせましょう。
  3. How.com.vn 日本語: Step 3 過去の経験を元に今を判断しない 
    元カレ・元カノから裏切られた経験のせいで、また裏切られるのでは、と恐れ、新しい人と交際したりデートに行ったりするのを躊躇う場合があるかもしれません。過去の経験を元に、今の、さらに今後の行動パターンを決めるのは健康的ではありません。過去の苦い経験に現状の判断を鈍らせないようにし、以前と同様の状況が発生したとしても、即懐疑的な反応をしないよう努めましょう。信頼の再構築は、他の人ではなく、あなた自身から始めなければなりません。[6]
    • 過去の経験を元に、苦境を乗り越える力をつけましょう。過去の経験は、成長の踏み台にするよう心がけ、決して足枷にしてはいけません。
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方法 3
方法 3 の 4:

考え方を改善する

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  1. How.com.vn 日本語: Step 1 被害妄想の詳細を日記につける 
    人に懐疑的になったり、被害妄想が起こったら、それを日記に書き留めましょう。その状況について詳しく書きましょう。誰と一緒にいたか、その時何が起こったか、など詳しく書き留めると、被害妄想の原因を突き止めるのに役立ちます。
  2. How.com.vn 日本語: Step 2 論理的に考える 
    すぐに反応したり言葉を発したりする前に、常識や道理を考えるようにすると、感情的な反応が減り、論理的に考えられるようになります。人の状況を正確に把握していない時に、勝手な思い込みをしてはいけません。全ての状況で冷静かつ論理的なアプローチをするよう心がけ、判断を下す前に不明点を尋ねて明確にし、結論づける前に説明や証拠を求めましょう。[7]
    • 不審な行動は人間関係を壊します。思い込みを増幅させてはいけません。物事の信憑性を確かめましょう。次のように自問してみると良いでしょう。「これは真実か? 真実だと証明できる証拠があるか。何がその証拠となるか」
  3. How.com.vn 日本語: Step 3 楽観的になり、良いことが起こると期待する 
    常に活発に行動し、自分にとって大事なことに集中していると、懐疑心に襲われることはあまりありません。目的を見失わずに続けられる活動に参加し、妄想癖を忘れさせてくれる人と楽しく過ごしましょう。心を開いていれば、色々なチャンスが訪れます。好機を逃さないようにしましょう。
    • 人には失望させられる、傷つけられると悲観的にならずに、楽しいことが起こる、そして、素晴らしい人たちとのその経験を共有できる、と前向きに考えましょう。
    • 繋がれる人、一緒にいて学ぶことができ、一緒に成長できる人を見つけましょう。
  4. How.com.vn 日本語: Step 4 信頼できる人の行動に注意を向ける 
    懐疑心や被害妄想の根底には、「人は信頼できない、または不誠実である」という自分の考えが正当であることを立証しようとする態度があります。自分の信念が正しいことを証明できる証拠を常に探し、自分の人間観は正しい、と納得してしまう傾向があります。しかし、人は不誠実であるという人間観が正しいと証明できたところで、信頼を築いたり安心感を得る手助けにはなりません。人は自分を傷つけるものだ、という考えではなく、人の頼れるところ、信頼できるところ、任せられるところに焦点を当てて、これまでの考え方を覆しましょう。
    • 例えば、「一緒にランチしよう」と誘われ、相手が実際にランチに現れたら、人は言葉通りに実行するものだ、という考えの正当性を確認しましょう。
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方法 4
方法 4 の 4:

感情面での自己認識を高める

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  1. How.com.vn 日本語: Step 1 怒りを抑える 
    あなたが弱い立場にある時に、あなたを傷つけたり、利用したりする人々に腹を立てるのは当然のことです。しかし、その怒りを出会う全員に向けてはいけません。怒りや不信感を常に抱いていれば、一番傷つくのは自分自身です。怒りをコントロールするスキルは、ストレスレベルの軽減と、対人関係の向上に役立ちます。
    • 効果的なコミュニケーションの取り方や、問題解決の仕方、また、発想の変え方は学べます。
  2. How.com.vn 日本語: Step 2 共感力を高める 
    なかなか人を信用できない場合、特に友達、家族、人生のパートナーなどが信頼できない時には、立場を逆転させて考えましょう。つまり、自分にとって大切な人や、常に一緒に過ごしている人が、自分の言動を信用できないとしたら、どう感じますか。自分の居場所や、考えていることを常に尋ねられたら、どんな気持ちになりますか。自分が疑われる立場になった時、どう感じるかを想像しましょう。疑われて探りを入れられたら、善意に解釈しても不快感は拭えません。最悪プライバシーの侵襲だと感じ、心がかき乱されることでしょう。
    • 偏った見方をしていると感じたら、不信感を抱いている相手と自分との共通点を見つけるようにしましょう。その相手と良い関係を築き、相手の生活全般に興味を持ち、相手も自分と同じ人間だと考えるようにしましょう。[8]
  3. How.com.vn 日本語: Step 3 自分を信頼する 
    人を信用するのと同時に、自分自身のことも信頼できるよう努力しましょう。世の中の全ての物事に対して懐疑的な見方をしていると、自分の中での未解決の恐怖心を他人に投影しかねません。世の中には、純粋で嘘をつかない人がたくさんいます。まずは自分自身に焦点を合わせ、自分で自分を信頼するように努めましょう。あなたの能力を疑ったり、「君が成功するはずがない」などと言う人は排除しましょう。したいことや、必要なことを最後まで行うことで、自分自身の決めたことに責任を持ちましょう。
    • 何かをするつもりだと公言したら、必ず実行に移す、と確信しましょう。例えば、「今日は運動するつもりだ」と言ったら、その通りに実行して自分の発言に責任を持つ、また持てると確信しましょう。
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ポイント

  • 明確な根拠があって、時折猜疑心が生じることがありますが、それは正当かつ、容認されるべきもので、加えて、自分の身を守るために必要なことです。背信行為、あるいは危害を向けられている明らかな兆候に注意を払うことで、悲しみや失恋などから身を守ることができます。裏切り行為の現場を見つけたり、自分の銀行口座から資金が引き出されているのを確認したり、あるいは、警察に容疑の確証が取れた時などは、背信行為を疑って然るべきでしょう。
  • 被害妄想を止めるには、常識的に考えると良いでしょう。出会う人全員を信頼し、カモにされる必要はありません。特に自分自身をなくしてまで、人を信頼し言いなりになりすぎると、有害で無意味です。常識的に自分で判断しましょう。
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このHow.com.vn記事について

この記事の共著者 : Rebecca Tenzer, MAT, MA, LCSW, CCTP, CGCS, CCATP, CCFP. レベッカ・テンザーはシカゴ州イリノイにある私設カウンセリングクリニック「Astute Counseling Services」の経営者、主任臨床医です。 メンタルヘルスに関する臨床及び教育経験は18年以上。 専門はうつ病、不安症、パニック障害、心的外傷、深い悲しみを癒すグリーフケア、人間関係に関するカウンセリングで、メンタルヘルス分野での豊富な経験をもとに認知行動療法、精神力動療法、そして科学的根拠に基づいたセラピーを提供しています。 デポー大学にて社会学と人類学の学士号を、ドミニカン大学にて教育学修士号を、シカゴ大学にて社会福祉学修士号を取得。 アメリコーに従事していたこともあり、クリニック経営のかたわら心理学の大学講師も務めています。 認知行動療法士(CBT)の訓練を受けており、臨床心的外傷専門家(CCTP)、グリーフカウンセリング専門家(CCTP)の認定資格を保有。米国認知行動療法協会と米国社会福祉士協会のメンバーでもあります。 この記事は3,345回アクセスされました。
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