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この記事の共著者 : Natalia S. David, PsyD. デイビット医師はテキサス大学の生物医学研究機関、サウスウエスタン医療センターにて心理学の准教授を、さらにクレメンツ大学病院では精神科医長を務めています。行動睡眠治療委員会、総合疼痛管理学会、米国心理学会健康心理学部門の会員です。ベイラー・スコット&ホワイト研究所のプレゼンテーション賞と奨学金を獲得しました。2017年にアライアント国際大学にて心理学の博士号(健康心理学専攻)を取得。
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マスターベーションはどの時代やどの文化でも行われてきました。日本では自慰と呼ばれるその行為は、現代では多くの若者が大人同士の性的関係を結ぶ前に自分の嗜好を探る扉となっています。マスターベーションは健康的な行為であり、人間の性と発展においてはごく自然な行いです。しかし、どうにも我慢が効かなくなったり、没頭しすぎて仕事や学校生活、人間関係に支障を来したりするようならば、自粛して欲望を抑える方法があります。順を追って見ていきましょう。
ステップ
- 助けを求めるべき時を見極める マスターベーションはごく自然で健康的な行為です。回数が多いからと言って、依存症になっているとは限りません。しかし、そのことばかりを考えて欲望を抑えられなくなったり、仕事や学校へも行けなくなったりした場合は、人の手を借りる時期かもしれません。恥ずかしがらず、同じ悩みを抱えている人は大勢いることを覚えておきましょう。助けを求めるのは勇気が要る行為です。相談相手もそのことは十分に理解してくれるでしょう。[1]
- 医療専門家の診断を受ける カウンセラーや臨床心理士、精神科医は様々な依存症と闘っている人たちから常に相談を受けています。まずは最寄りのセラピストに連絡を取って診断を受け、症状に応じて別の専門家を紹介してもらいましょう。[2]
- 日常生活への影響についてセラピストに相談する 様々な感情や問題から逃れるためにマスターベーションを行う人もいます。自慰行為が自身の生活に及ぼしている影響をできるだけ正直に説明しましょう。[3]
- セラピストに心を開けるようになるまでには、何度かセッションを重ねる必要があるかもしれません。これは自然なことです。必要なだけ時間をかけましょう。
- マスターベーションの前または後に虚無感や悲しみ、怒りを覚える人は、その気持ちをセラピストに詳しく説明しましょう。感情の元となっている物事を一緒に特定してくれるはずです。
- 治療の選択肢を検討する マスターベーション依存症とセックス依存症を同一のものととらえる考え方もあります。担当のセラピストから、薬剤と認知行動療法を組み合わせた治療を勧められるかもしれません。[4]
- 時間とエネルギーを有効に使うはけ口を見つける 日常生活に楽しい活動を取り入れましょう。新しいことを始める楽しさがマスターベーションから得る快感の代わりになります。これで、マスターベーションがしたくなった時に気をそらすものが見つかりました。以下の方法も効果的です。[5]
- 創造性を高める 性的欲求を芸術などに反映させることを昇華と言い、これは僧侶や賢者が行ってきた昔ながらの方法です。執筆や音楽演奏、絵画など、自分にとって実りあることで昇華しましょう。
- スポーツをする スポーツで秀でるためには根性が必要です。独りで出来るジョギングや水泳、あるいはサッカーや野球などのチームスポーツでもいいでしょう。運動そのものがストレスを解消し、気分を向上させて、自分の体つきにも自信が持てるようになります。ヨガも体をリラックスさせ、いきなり訪れる性的欲求を抑制します。
- 健康的な食生活を心がける 果物と野菜は身体によい栄養素を多く含み、一日中身体を元気な状態に保ちます。牡蠣や鮭、唐辛子、コーヒー、アボカド、バナナ、チョコレートなど、催淫効果のある食品はなるべく避けましょう。
- 新しい趣味を見つけるか、技術を身につける 長い時間をかけて何かを習得するすることは、マスターベーションのような瞬時の満足ではなく、目標を達成するまでに少しずつ満足が増える快感を与えてくれます。料理、木工、スピーチ術、園芸など生活に価値をもたらすことを始めてみましょう。
- ボランティア活動に参加する ホームレス施設でボランティアをしたり、低所得家庭の児童の家庭教師をしたり、災害被災地で支援活動をすると、気分もよく、マスターベーション依存の克服という目標から脱線する時間もなくなります。
- 十分な睡眠をとる どうにもならないほど欲求が高まることもあるかもしれません。その衝動に打ち勝つには十分な体力が必要です。少なくとも8時間の睡眠時間を確保しましょう。つい夜更かしをしてしまうという人は、就寝時間に合わせてアラームを設定しておくとよいでしょう。
- “問題”の時間への対策 寝る前やシャワー中など決まった時間にマスターベーションがしたくなるのなら、対策方法を考えておきましょう。例えば、寝る前に衝動が起きたら、疲れて何もできなくなるくらいまで腕立て伏せをしたり、シャワー中なら早く出たくなるように冷たいシャワーを浴びるなどの方法があります。これなら水と時間の節約にもなり、一石二鳥です。[6]
- 学校から帰ってから・・・というクセがあるなら、まずはその時間に退屈しない方法を考えましょう。いつも性的妄想をするしかないほど暇だったら、スケジュールを詰め込んでみてはいかがですか?時間やエネルギーを消耗すれば簡単にマスターベーションをやめられるはずです。
- 起床時にマスターベーションをしてしまうのなら、自分に触ることが面倒になるように何枚も重ね着をして寝ましょう。
- 一人でいる時間を減らす 寂しさが原因で自分を触りたくなるのなら、もっと人との係わりを深めてみて下さい。人の多い場所に行ったり、友達を誘って出かけましょう。外に出れば新しい友達を作ることだって可能です。デートがしたいのなら友達に誰かを紹介してもらうとか、出会い系サイト等を利用するという方法もあります。[7]
- 一人で家にいる時間を減らしましょう。帰宅して両親がまだ仕事から帰っていない時間にマスターベーションをしがちな人は、散歩したり、喫茶店などで宿題をしてみるといいかもしれません。
- 友達が忙しくても、一人で出かけることによってマスターベーションへの欲求が抑制されることがあります。例えば、家で一人でスポーツ観戦するのではなく、スポーツバーで見るようにすれば、友達がいなくても一人で過ごさなくて済みます。そうしているうちにマスターベーションをする機会が減っていくことでしょう。
- パソコンでポルノ映像を見ない すぐにポルノ映像が見られると分かっていることもマスターベーションをしてしまう理由の一つです。自力ではすぐにポルノ視聴をやめられなくても様々な対策法があります。
- ポルノブロックソフトをインストールする パスワードは知っていても、パスワードの入力画面を見るだけで自分の目標を思い出すことができます。また、意味のないパスワードを設定して完全に忘れてしまうのもよいでしょう。完全に誘惑を遮断したいのなら、その方法がいいかもしれません。
- 他人が頻繁に出入りする部屋でパソコンを使う
- 雑誌やDVDなど物的なポルノを集めているのなら、もったいないと思わずに直ちに捨てましょう。
- 根気と忍耐力を持つ マスターベーション依存症の克服はすぐにできることではありません。途中で必ず立ち止まったり、失敗したりするでしょう。それでも諦めない事こそが、本当に自分と闘っている証です。失敗したとしても目標を失わないように。
- 成功したら自分にご褒美を与えましょう 例えば、2週間ずっと禁欲できたら、好きなアイスクリームや新しいゲームを買ってもいいというルールを作ってみましょう。
- 自分に罰を与えないこと 人間にとってマスターベーションは自然な行為であることを忘れないようにしましょう。ある調査によると、男性の95%、女性の89%にマスターベーションの経験があるそうです。年齢や性別を問わず、マスターベーションはごく自然で健康的な行為なのです。[8]
- マスターベーションに関する作り話を信じない マスターベーションは個人的または道徳的な理由でやめるのが望ましいでしょう。頻繁にマスターベーションをしすぎることで痛みが発生すること以外には健康への被害はないので安心してください。[9]
- 不妊症、早漏、勃起不全は起こらない。
- 気が狂うことはない。
- 盲目になることはない。
- 頻尿になることはない。
- 顔の毛、体の成長、顔の特徴、腎臓、睾丸、肌の状態などに影響はない。
- 必ずできると信じる マスターベーションの欲望を抑制したい意思があれば、必ず成功します。 完全にやめるのではなく、一日に1~2回ぐらいの健康的な頻度にすることを目指したっていいはずです。どんな目標でも成功を信じていれば必ず達成できます。
- それでも失敗する日があるかもしれません。リハビリ中にはよくあることであり、ここで諦めてはいけません。自分を信じましょう。
ポイント
- 夜に運動する。運動して疲れたら、マスターベーションよりも睡眠を優先するようになるでしょう。
- ベッドの上に座らないこと。必ず椅子に座り、一人で座らないこと。
- 性欲の高まりを感じたら、冷たいシャワーを浴びる。これは心を鎮めるだけでなく、健康全般に良いとされています。
- どうしてもマスタベーションがしたくなったら、散歩やジョギングをする。欲求が強くなったら、とにかく何でもいいからしてみてましょう。
- 断食する。毎日、何時間か断食することで性的欲求から気を逸らせるようになるかもしれません。食べ物や飲み物の摂取を抑制すると食欲を次第に抑えられるようになります。こうしたことを繰り返せば様々な欲求そのものを抑えられるようになっていきます。
- 何かの欲求が強く頭に浮かんだら、野球やフットボールなど別のことを考える。
- 音楽を聴いて気を逸らす。
- 小さい目標から始める。3日間できたら、一週間。それができたら10日間。どんどん目標を大きくしていきましょう。
- よくシャワー中にマスターベーションをする人は、シャワー前にタイマーを設定して、タイマーが鳴る前に出るようにしましょう。
- パートナーに支えてもらう。一緒に映画を見たり、買い物に行ったり、スポーツしたりすればマスターベーションのことを考えなくて済むでしょう。
注意事項
- 聖職者も医師も人間であり、間違えることがあります。言われたことが自分に合わないと思ったら、別の意見を求めてもいいことを覚えておきましょう。
- 性的な内容を含むゲーム、映画、本は世の中に溢れ返っており、気を逸らすために利用する場合には気を付けなければいけません。
出典
- ↑ https://addictionresource.com/addiction/masturbation/
- ↑ https://www.health.harvard.edu/blog/natural-recoverers-kick-addiction-without-help-201202134236
- ↑ https://www.psychologytoday.com/blog/compassion-matters/201201/are-you-addict
- ↑ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24001295
- ↑ https://www.health.harvard.edu/blog/natural-recoverers-kick-addiction-without-help-201202134236
- ↑ https://addictionresource.com/addiction/masturbation/
- ↑ https://addictionresource.com/addiction/masturbation/
- ↑ http://www.webmd.com/sex-relationships/guide/masturbation-guide
- ↑ https://www.webmd.com/sex-relationships/guide/masturbation-guide# 2
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