膝の擦り傷を治す方法

PDF形式でダウンロード

PDF形式でダウンロード

この記事には：

傷を確認する

傷口の洗浄と保護

傷を治す

関連記事

参照

膝を擦りむいたときにできる擦り傷は比較的に軽度の怪我ですが、できるだけ早く安全に治すためには適切に対処する必要があります。手に入りやすいものを使い、傷口の洗浄と手当てを行いましょう。適切に対処すれば、できるだけ早く普段の生活に戻ることができます。

ステップ

パート 1

パート 1 の 3:

傷を確認する

PDF形式でダウンロード

1. 
   1
   傷を確認する　一般的に、膝の擦り傷は比較的に軽度の怪我なので家で対処できますが、念のために傷を確認しましょう。次のような場合は軽傷と見なされるので、病院へ行かずに自分で手当てすることができます。

   • 脂肪や筋肉、骨などが露出していない浅い傷。
   • 血が噴き出していない。
   • 傷口が広く開いておらず、破れた皮膚の端がギザギザではない。
   • 次のいずれかにあてはまる場合は、病院へ行きましょう。
   • 過去10年間に破傷風ワクチン接種を受けていない場合は、病院で追加接種を受けましょう。
   • 過去5年間に破傷風ワクチン接種を受けておらず、汚れたものによる傷や刺し傷（幅が広い傷ではなく深い傷）を負った場合は、病院で破傷風ワクチンの追加接種を受けましょう。
2. 
   2
   傷の手当てを始める前に手を洗う　 膝の擦り傷の手当てをするときに傷口が感染しないように、初めに石鹸と温水で手をきちんと洗っておきましょう。必要に応じて、擦りむいた膝を洗浄する前に使い捨て手袋を着用しても良いでしょう。
3. 
   3
   止血する　擦りむいた膝から出血している場合は、その部分を圧迫して血を止めましょう。

   • 出血個所に泥や異物がついている場合は、傷口をすすいでから止血しましょう。そうでなければ、止血してから傷口をすすいだり洗浄したりします。
   • 止血するには、出血箇所に清潔な布やガーゼをあてて数分間圧迫しましょう。
   • 布やガーゼに多くの血が浸み込んだ場合は、交換しましょう。
   • 10分経っても血が止まらない場合は、縫合が必要になる可能性があるので病院へ行きましょう。
   広告

パート 2

パート 2 の 3:

傷口の洗浄と保護

PDF形式でダウンロード

1. 
   1
   傷口をすすぐ　擦りむいた膝を流水ですすぐか、水をかけてすすぎましょう。傷口全体に水がかかるように注意し、汚れや異物がなくなるまで時間をかけてすすぎます。
2. 
   2
   傷口を洗う　抗菌石鹸と水で傷口の周りを洗いましょう。ただし、炎症を引き起こす可能性があるので、傷口に石鹸が入らないように注意します。 こうすると細菌を洗い流すことができるので、感染症の予防になります。

   • 過酸化水素（オキシドール）とヨウ素（ヨードチンキ）は、膝の擦り傷などの皮膚の傷口を消毒するために昔から使われてきましたが、生細胞を傷つける可能性があるので、現在では傷の手当てに使わないように医療専門家がアドバイスしています。
3. 
   3
   異物を取り除く　傷口に泥や砂、とげ、破片などの異物が詰まっている場合は、ピンセットで慎重に取り除きましょう。事前にピンセットを洗い、イソプロピルアルコールを含ませたガーゼやコットンで拭いて消毒しておきます。 異物を取り除いたら、傷口を水ですすぎましょう。

   • 破片などの異物が奥に入り込んで自分で取り除けない場合は、病院へ行きましょう。
4. 
   4
   傷口をやさしく押さえるようにして乾かす　擦りむいた膝の洗浄が終わったら、清潔な布やタオルを使って乾かしましょう。痛みが生じないように、タオルでこするのではなくやさしく押さえるようにして乾かします。
5. 
   5
   特に傷口が汚れていた場合は、抗生物質配合の軟膏を塗る　こうすると、感染症の予防になり、傷を早く治せるでしょう。

   • 抗生物質が配合された塗り薬には様々な種類があり、有効成分（バシトラシン、ネオマイシン、ポリミキシンなど）やその組み合わせがそれぞれ異なります。薬の使用方法と用量を必ず守って使いましょう。
   • 痛みを緩和するために、穏やかな鎮痛成分が配合された塗り薬もあります。
   • 人によっては、抗生物質配合の塗り薬によってアレルギー反応が起こることもあります。薬を塗った後で赤み、かゆみ、腫れなどが生じたらすぐに使用をやめ、有効成分が異なる別の薬を使いましょう。
6. 
   6
   傷口を保護する　治るまで傷口を覆い、汚れや感染症、衣服がこすれた時の刺激などから守りましょう。絆創膏を貼るか、滅菌ガーゼをあててテープやゴムバンドで固定します。
   広告

パート 3

パート 3 の 3:

傷を治す

PDF形式でダウンロード

1. 
   1
   必要に応じて、絆創膏やガーゼを替える　擦りむいた膝を覆った絆創膏やガーゼを1日1回替え、濡れたり汚れたりした時にはその都度替えましょう。 絆創膏などを替える際は、前と同じように傷口の汚れを洗い流しましょう。

   • 傷の種類にもよりますが、研究によると、絆創膏をゆっくりとではなく素早く剥がすと痛みが少なくなるようです。
   • 絆創膏の端にオイルを塗り、しばらくおいてから剥がすと痛みが少なくなるかもしれません。
2. 
   2
   抗生物質配合の軟膏を毎日塗る　 これだけで傷が早く治るわけではありませんが、感染を防ぐことができます。また、傷が治るまで潤いが保たれるので、傷が乾くと生じる可能性があるかさぶたや傷痕を防ぐことができます。抗生物質配合の軟膏を1日1、2回塗るのが一般的ですが、頻度については、薬の使用方法を確認しましょう。
3. 
   3
   治癒過程に注意を払う　膝の擦り傷がどれくらい早く治るかは、年齢、栄養状態、喫煙や病気の有無、ストレスレベルなどの様々な要因によって異なります。また、抗生物質配合の軟膏は感染症の予防になるだけで、塗ったからといって傷が早く治るわけではありません。傷の治りが異常に遅い場合は、病気などの深刻な問題の可能性もあるので病院で診察を受けましょう。
4. 
   4
   症状が悪化したら病院で診察を受ける　次のような場合は、病院で診察を受ける必要があります。

   • 膝の関節が機能しない場合。
   • 膝にしびれが生じた場合。
   • 傷口から出血して血が止まらない場合。
   • 傷口にほこりなどの異物が入り、自分で取り除けない場合。
   • 傷口に腫れや炎症が生じた場合。
   • 傷口から放射状に広がる赤い線が現れた場合。
   • 傷口から膿が排出された場合。
   • 38度を超える熱が出た場合。
   広告

必要なもの

• 水
• 抗菌石鹸
• ピンセット
• 清潔なタオルや布
• 抗生物質配合の軟膏
• 絆創膏