松葉杖1本で歩く方法

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足首や膝にけがを負ったり、脚を骨折してしまった時、回復過程で松葉杖の使用を医師から勧められることがあります。松葉杖は、立ったり歩いている間、けがをしている脚に体重がかかってしまうことを防ぐ器具です。バランスを保ちやすくなり、けがの回復を待ちながら、より安全に日常生活をおくれるようになります。[1]松葉杖を使っていると、2本ではなく1本だけ使ったほうが便利なことがあります。1本のほうが少し動きやすくなり、片手が空くことで買い物袋を持つといったことが可能になるためです。また、階段を昇り降りする際も、つかまることのできる手すりさえあれば、松葉杖は1本のほうが簡単に感じられるかもしれません。ただし、2本から1本に切り替えると、けがをした脚に多少負担がかかり、さらに転倒するリスクも高くなるという点も覚えておきましょう。そのため、1本だけで使いたいのであれば、事前に医師に相談するのが得策でしょう。

パート 1
パート 1 の 2:

平面を歩く

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  1. How.com.vn 日本語: Step 1 けがをした脚と反対の腕の脇下に松葉杖をあてがう 
    松葉杖を1本だけ使う際は、まず左右どちらの腕で持つのかを決める必要があります。医療従事者によれば、健康な脚と同じ側、つまりけがをしている脚の反対側の腕で松葉杖を持つのが効果的です。[2]脇下で松葉杖をしっかりとはさみ、松葉杖の中段部分にあるグリップをつかみます。
    • けがをしていない側で松葉杖を持つことで、そちら側にもたれかかることができ体重がけがを負っている側にかかりにくくなります。ただし、松葉杖1本で歩くには、けがをしている側にも多少の体重をかけなければなりません。
    • けがの内容によっては、けがをしている側に体重をかけることは好ましくないと医師が判断するかもしれません。この場合は、引き続き松葉杖2本、あるいは車いすを使用することになるでしょう。常に医師の助言に従い、できる限り早い回復を目指しましょう。
    • まっすぐに立っている時に、脇下と松葉づえ上部のクッション部分の間に少なくとも指が3本入るよう松葉杖の長さを調整しましょう。また、グリップ部分も、腕をたらした際に手首の位置にあるように調整します。
  2. How.com.vn 日本語: Step 2 正しく構えてバランスをとる 
    自分の体に合わせて松葉杖を調整できたので、次は健康な側に持ち、足の甲の外側の真ん中あたりから横に8~10センチほど離して配置しましょう。全部とまではいかずとも体重のほとんどが手と、まっすぐに伸ばした腕で支えられているようにしましょう。脇下で支えすぎると、痛みが生じたり、ひどい場合は神経が損傷する恐れがあるためです。[3]
    • 松葉杖は、脇下と手で触れる部分の両方にパッドが入っているはずです。パッドが入っていることで、握りやすくなると同時に、衝撃がより吸収されます。
    • 1本の松葉杖だけで歩く際は、かさばる上着やジャケットを着用しないようにしましょう。動きがさえぎられ、安定性も悪くなります。
    • 脚あるいは足にギブスをしていたりギブスシューズを履いている場合は、健康な足に、厚底の靴を履くと良いかもしれません。こうすることで左右の脚の高さの違いが小さくなります。脚の長さが同じであるほうが安定性が高まり、腰が痛くなるリスクも軽減されます。
  3. How.com.vn 日本語: Step 3 足を踏み出す準備をする 
    歩く際は、まず、松葉杖を30センチほど前に移動させ同時にけがをしているほうの脚も動かしましょう。[4]次に、健康なほうの脚で松葉杖を追い越します。この時、腕を伸ばした状態で松葉杖を強く握っていましょう。[5]この手順を繰り返すと前に進んでいきます。まずは松葉杖とけがをしているほうの脚を動かし、次に健康な足で松葉杖を追い越します。
    • けがをしているほうの脚を前に進める際は、体重のほとんどを松葉杖にかけて体のバランスをとることを忘れないようにしましょう。
    • 1本の松葉杖で歩く際はゆっくりと歩きましょう。また、足元が安定していて、転んでしまいそうな障害物もないことを確認します。散らかっていたり、絨毯が丸まっている場所は危険です。1か所から別の場所へ移動する際は、普段よりも時間に余裕をもって行動しましょう。
    • 脇下で体重を支えないよう注意しましょう。痛みや神経の損傷、あるいは何らかの肩のけがに発展する恐れがあります。
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パート 2
パート 2 の 2:

階段の昇り降りをする

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  1. How.com.vn 日本語: Step 1 手すりがあることを確認する 
    階段の昇り降りは、実は松葉杖1本よりも2本のほうが難しいでしょう。ただし、階段に手すりなどの支えが取り付けられている場合にのみ松葉杖1本で使用するようにしましょう。[6] 手すりがあったとしても、さらに、その手すりが安定していて、しっかりと壁に取り付けられているか確認します。体重を支えることになるので、頑丈である必要があります。
    • 手すりがない場合は松葉杖を2本使用するか、エレベーターを利用しましょう。あるいは、誰かの助けを借りましょう。
    • 手すりがあれば、一方の手で手すりをつかみ、もう一方の手で松葉杖を使いながら階段を上ることができます。あるいは松葉杖がないほうが、より早く簡単かもしれません。
  2. How.com.vn 日本語: Step 2 けがをしている側の手で手すりをつかむ 
    階段を上り始める時、松葉杖はけがをしていないほうの側に持ち、けがをしている側の手で手すりをつかみましょう。手すりと、反対側の松葉杖の両方に同時に力を込め、健康な脚でまず階段を上ります。[7]次に、けがをしている脚と健康な側に持っている松葉杖を同じ段に移動させます。階段を登りきるまでこの手順を繰り返します。慎重にゆっくりと行いましょう。
    • まずは理学療法士の補助がある状態で練習できると良いでしょう。
    • 手すりもなく、エレベーターもなく、助けてくれる人もいない状態で、どうしても階段を上らなければならない場合は、手すりと似た要領で壁を支えにして上ってみましょう。
    • 急な階段や狭い階段は、より多くの時間がかかると見越しておきましょう。足が大きい人、あるいはギブスシューズを着用している場合は特に当てはまります。
  3. How.com.vn 日本語: Step 3 階段を下りる際はさらに気をつける 
    階段を下りる際は、松葉杖が2本でも1本でも、上る時よりも危険が増します。バランスを崩した際に落下する可能性のある距離が増すためです。そのため、手すりをしっかりとつかみ、けがをしている足をまず1つ下の段に移動させ、次に松葉杖と健康な脚が続くようにして下りましょう。けがをしている脚にあまり体重をかけすぎないよう注意しましょう。鋭い痛みの衝撃で気分が悪くなったり、めまいを起こす可能性もあるので大変危険です。バランスを常に保ち、焦らずに下りましょう。まずはけがをしている脚、次に健康な脚という手順を守り、下りていきましょう。。
    • 階段を下りる際の体の動かし方は、階段を上る際の逆だという点を覚えておきましょう。
    • 階段の途中に物が置いてある場合は、邪魔になる可能性があるので注意しましょう。
    • 階段を下りる際、誰か手を貸してくれる人がいるのが理想的です。
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ポイント

  • 持ち物はバックパックに入れておきましょう。こうすることで両手が自由になるので、1本の松葉杖で歩く際もバランスがとりやすくなります。
  • 歩く際は、良い姿勢を維持しましょう。姿勢が悪いと、腰や背中が痛くなり、松葉杖がより使いにくくなるかもしれません。
  • 履き心地の良い靴を着用しましょう。靴底がゴム製のものであれば、滑りにくく、より安心です。ビーチサンダル、サンダル、あるいは滑りやすいおしゃれな靴は避けましょう。
  • 松葉杖を使っている間は、移動に時間がかかるということを見越して行動しましょう。
  • バランスを崩してしまった時は、けがをしていない側に倒れるようにしましょう。衝撃が受け止めやすくなります。
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注意事項

  • 濡れている表面や、でこぼこしている表面、積雪や凍結が見られる地面を歩く際は、かなり慎重になりましょう。
  • 脇下(腕)の位置に比べて松葉杖が短すぎないよう注意しましょう。脇下で滑って外れ、バランスを崩す原因となるかもしれません。
  • 何か不確かな要素がある際は(階段を安全に下りられるか分からない、など)、慎重すぎるくらいに慎重になり、助けを求めましょう。
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このHow.com.vn記事について

How.com.vn 日本語: Luba Lee, FNP-BC, MS
共著者 ::
治験審査委員
この記事の共著者 : Luba Lee, FNP-BC, MS. ルーバ・リーはテネシー州に住む家庭医療を専門とするナース・プラクティショナー(一定レベルの診断や治療を行うことが許可されている上級看護師)です。2006年にテネシー大学にて 看護学修士号を取得しています。 この記事は4,552回アクセスされました。
カテゴリ: 全般的健康
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