ばね指の治療方法

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家庭で対処する

病院で治療を受ける

合併症への対処、ばね指と間違えやすい病気や状態

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ばね指（狭窄性腱滑膜炎）は、腱が炎症を起こして指が曲がってしまう状態です。 重症の場合は指が曲がったまま動かなくなり、無理に伸ばそうとするとばねのように跳ねて戻るのでばね指と呼ばれています。手を握る動作を繰り返す仕事に就いている人や関節炎や糖尿病などを抱えている人は、ばね指のリスクが高くなります。原因や重症度によって治療方法が異なるので、正確な診断を受けることが重要です。

ステップ

パート 1

パート 1 の 3:

家庭で対処する

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   同じ動作を繰り返す作業を控える　ばね指の原因の多くは、手を握る動作や指を曲げる動作を繰り返す反復運動過多です。農作業、工場での作業、タイピング、楽器の演奏などを仕事にしている人は、特定の指の動きを絶えず繰り返すのでばね指になりやすいでしょう。喫煙者も、ライターを繰り返し使用することで親指がばね指になる可能性もあります。そのため、可能であれば腱の炎症を引き起こす反復運動をやめる（制限する）と、指の痛みや拘縮（収縮したままの状態が続くこと）が自然に解消するかもしれません。

   • 上司に症状を説明すると、別の仕事を割り振ってくれるかもしれません。
   • 指の使い過ぎでばね指になることがよくあるので、パソコンや携帯電話での文字入力、運搬、料理、掃除などを行う際は、調子が悪い指をできるだけ使わないようにしましょう。その指を使うと炎症が悪化する可能性があります。
   • ばね指は、男性よりも女性に多く見られます。
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   指を冷やす　 冷却は、ばね指を含む軽度の筋骨格損傷に効果的な治療法です。 氷や保冷剤を薄手のタオルで包み、炎症を起こした腱にあてて痛みと炎症を和らげましょう。炎症を起こした腱は、通常指の下のほうや手の平にあります。少し膨らんだしこりのような見た目で、触れると圧痛を感じるでしょう。炎症した腱を1時間ごとに10～15分ずつ冷やし、痛みや腫れが落ち着いてきたら頻度を減らしましょう。

   • 炎症を軽減するために、指や手に氷をあてて包帯や伸縮性があるサポーターで固定しても良いでしょう。ただし、血液が流れにくくなると指にさらなるダメージを与える可能性があるので、包帯などをあまりきつく巻かないようにしましょう。
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   市販の非ステロイド性抗炎症薬を服用する　イブプロフェンやアスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬を服用すると、指の痛みや炎症を短期的に軽減できるかもしれません。一般的に、成人は4～6時間おきに200～400㎎を服用します。ただし、非ステロイド性抗炎症薬を服用すると胃や肝臓、腎臓に負担がかかるので、続けて服用する期間が2週間を超えないように注意しましょう。非ステロイド性抗炎症薬を服用しすぎると、胃炎や胃潰瘍になる恐れがあります。

   • ばね指の典型的な症状は、指がこわばる（特に朝）、指を動かすと引っかかる感じがする、指の付け根にしこりができて圧痛がある、指を伸ばしづらいなどです。
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   拘縮した腱を伸ばしてみる　特に初期の段階では、ばね指になった指を伸ばすと症状が治まるかもしれません。テーブルに手の平を載せ、手首を手の甲に近付けるようにゆっくりと曲げながら、テーブルの上に体重をかけて30秒キープします。毎日3～5回繰り返しましょう。別の方法として、炎症を起こしている腱（見えれば）を軽くマッサージしながら、指をゆっくりと伸ばしても良いでしょう。

   • 指を伸ばす前にエプソムソルトを溶かした温水に指を10～15分浸すと、腱の緊張と痛みを軽減できるかもしれません。
   • ばね指になった指をまっすぐ伸ばし、反対の手で指の付け根を押さえながら第二関節を曲げても良いでしょう。
   • 理学療法士による手のマッサージが最も効果的かもしれません。
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パート 2

パート 2 の 3:

病院で治療を受ける

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   装具を使用する　寝ている間に指を伸ばした状態に保つために、夜は装具をつけるように医師に指示されるかもしれません。装具をつけると、指を伸ばしやすくなるでしょう。装具の使用は、最長6週間に及ぶ可能性があります。 装具をつけると寝ている間に指が丸まりにくいので、症状の悪化を防げるかもしれません。

   • 日中は定期的に装具を外して、軽くマッサージしたり指を伸ばしたりしましょう。
   • 自分で装具を装着することもできます。金属製のプレートが付いたフィンガースプリントを薬局などで購入し、耐水性がある医療用テープで固定しましょう。
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   コルチコステロイドの注射を受ける　腱鞘の中や近くにステロイドを注射すると炎症がすぐに軽減し、指を自由に動かせるようになるかもしれません。コルチコステロイドの注射は、ばね指治療の第一選択肢と考えられています。 通常は、3、4週間間隔で2回の注射が必要になり、ばね指の患者の最大90％に効果が見られます。 最もよく使われるステロイド剤は、プレドニゾロン、デキサメタゾン、トリアムシノロンです。

   • コルチコステロイド注射による副作用は、感染症、出血、腱の衰弱、局所的な筋萎縮、神経の炎症や損傷などです。
   • コルチコステロイド注射で十分な効果が得られない場合は、手術を検討する必要があります。
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   手術を受ける　手術が検討されるのは、家庭での治療、装具の使用、ステロイド注射などで症状が改善しない場合や、指がひどく曲がって元に戻らない状態になっている場合です。手術の主な術式として、腱鞘切開術と経皮的腱鞘切開術の2種類があります。 腱鞘切開術では指の付け根近くを小さく切開し、腱鞘の拘縮した部分を切り開きます。また、経皮的腱鞘切開術では、腱の周りの組織に注射針を挿入し、針を動かして拘縮した部分を切り開きます。

   • 通常、指の手術は外来手術として行われ、局所麻酔が用いられます。
   • 手術の合併症は、局所的な感染症、麻酔に対するアレルギー反応、神経の損傷、慢性的な腫れや痛みなどです。
   • 再発の可能性は3％ほどですが、糖尿病患者の場合は手術の効果が低いかもしれません。
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パート 3

パート 3 の 3:

合併症への対処、ばね指と間違えやすい病気や状態

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   感染症やアレルギー反応に対処する　局所的な感染症により、ばね指に似た症状が出たり実際に腱が拘縮したりすることがあります。指の関節や筋肉が赤くなって熱を持ち、数時間から数日間ひどく腫れている場合は、感染症や虫刺されに対するアレルギー反応の可能性があるので直ちに病院で診察を受けましょう。切開排膿や温かい塩水に患部を浸すなどの治療が行われ、場合によっては抗生物質の服用が必要になるかもしれません。

   • 手の感染症としては、細菌感染が最も一般的です。刺し傷や陥入爪、切り傷を手当てしないことが原因で感染します。
   • 虫刺されに対するアレルギー反応は、特に蜂やスズメバチ、蜘蛛に刺された場合に比較的よく見られます。
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   関節脱臼を治療する　指の関節が脱臼すると痛みが生じて指が曲がるので、ばね指と間違えやすいかもしれません。通常、関節脱臼の原因は反復運動過多ではなく打撲なので、直ちに病院で診察を受け、骨を正しい位置に戻してもらう必要があります。その後は、ばね指の場合と同じで、安静、抗炎症薬、冷却、装具などで対処します。

   • 指の脱臼や骨折は、手のレントゲン写真を見ればすぐにわかります。
   • 指を脱臼した場合は、整形外科や整骨院で治療を受けられます。
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   関節炎を治療する　関節リウマチや痛風の発作や再発によって、指の腱の炎症や拘縮が起こることもあります。 関節リウマチは、免疫の以上によって体の関節が攻撃されてしまう自己免疫疾患と考えられており、抗炎症薬と免疫抑制薬などの効き目が強い処方薬で治療する必要があります。痛風は、尿酸が関節（通常は足ですが手に生じることもある）に溜まって結晶化し、炎症を引き起こす病気です。患部の腱にも影響が及び、拘縮が生じるかもしれません。

   • 一般的に関節リウマチになると手や手首に影響が出て、いずれは関節がひどく変形する可能性があります。
   • 関節リウマチの診断を行うために、病院で血液検査が行われるかもしれません。
   • 痛風のリスクを抑えるには、内臓肉やシーフード、ビールなどのプリン体を多く含む食品の摂取量を減らしましょう。
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ポイント

• 必要に応じて病院で再診を受け、医師の指示に従って治療を続けましょう。

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注意事項

• 自然療法で痛風発作を防ぐには、さくらんぼを食べてビタミンCの摂取量を増やしましょう。
• ばね指の手術後の回復期間は、重症度や術式にもよりますが2週間程度が目安です。
• 乳児の親指がばね指になった場合は、成長すると屈曲変形となる可能性が高いので手術を受ける必要があります。

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