VfLヴォルフスブルク

ドイツのサッカークラブ

VfLヴォルフスブルクVfL Wolfsburg、正式名称: Verein für Leibesübungen Wolfsburg-Fußball GmbH)は、ドイツニーダーザクセン州ヴォルフスブルクに本拠地を置くサッカークラブ。ヴォルフスブルクに本社を置く自動車メーカーのフォルクスワーゲンがスポンサーの一つである。

VfLヴォルフスブルク
原語表記Verein für Leibesübungen Wolfsburg Fußball GmbH
愛称Wolfs
クラブカラー   
創設年1945年
所属リーグブンデスリーガ
所属ディビジョン1部(2023-24
昨季リーグ順位8位(2022-23
ホームタウンニーダーザクセン州の旗 ヴォルフスブルク
ホームスタジアム
フォルクスワーゲン・アレーナ
収容人数30,124
運営法人ドイツの旗 フォルクスワーゲンAG
監督クロアチアの旗 ニコ・コヴァチ
公式サイト公式サイト
ホームカラー
アウェイカラー
サードカラー
テンプレート(ノート)サッカークラブPJ

歴史 編集

1945年に創設された。1990年代後半よりクラブの強化が進み、1995年にはブンデスリーガ2部のクラブでありながら、カップ戦で準優勝を果たした。1996-97シーズンにおいて、最終戦でヘルタ・ベルリンを得失点差で逆転、ブンデスリーガ1部へ昇格を果たした。

初のリーグ優勝 編集

ヴォルフスブルクの選手たち (2004年)

2005-06シーズンからの2年間は残留争いに巻き込まれる不本意な成績が続いていたが、2007-08シーズンからシュトゥットガルトバイエルン・ミュンヘンを率いたフェリックス・マガトが監督に就任。前半戦こそ30得点30失点の11位と不安定な成績で終えたものの、冬の補強でCDナシオナルからGKのディエゴ・ベナリオを、浦和レッドダイヤモンズからMFの長谷部誠らを獲得しDF組織のテコ入れを図る。この補強が功を奏して後半戦は28得点16失点と安定した戦いを見せ、クラブ史上最高の5位でシーズンを終了。2008-09シーズンのUEFAカップ出場権を獲得した。

2008-09シーズンは序盤戦こそ成績が安定しなかったものの、グラフィッチエディン・ジェコの大ブレイクなどもあり、徐々に順位を上げていった。2009年4月4日バイエルン・ミュンヘン戦に圧勝して首位に立つと、最終節まで勢いは衰えず、クラブ史上初のリーグ優勝(はもとより、カップ戦を含めドイツの主要国内大会初優勝)を果たした。グラフィッチは28得点で得点王、ジェコは26得点でグラフィッチに次ぐ得点ランク2位となるなど、攻撃力の高さが目立った。なお、同一チームから20得点以上の選手が2人出るのはブンデスリーガ史上初である。また、長谷部誠と大久保嘉人は、奥寺康彦以来31年ぶりにブンデスリーガ優勝を経験した日本人となった。

リーグ優勝達成以降 編集

ドイツ王者として出場した2009-10シーズンのUEFAチャンピオンズリーグではマンチェスター・ユナイテッドCSKAモスクワ等と同組となり、最終節まで決勝トーナメント進出を争ったものの、マイケル・オーウェンにハットトリックを決められて、1-3でマンチェスター・ユナイテッドに敗れ、グループリーグにて敗退している。リーグも中位に低迷し、 アルミン・フェーは解任された。

2009-10シーズン以降、クラブの予算や戦力に見合わない低迷した成績が続き、2010-11シーズンはあわやブンデスリーガ2部降格という危機にまで陥った。

2010年、ヘルタ・ベルリンのフロントで手腕を振るっていたディーター・ヘーネスゼネラルマネージャーに招聘。2011年3月には2008-09シーズン優勝時の監督フェリックス・マガトを呼び戻し、彼の主導の下、ここ暫く続いた低迷を打破しようと試みた。

その後、クラブの立ち位置としては、優勝もしくは優勝争いをするレベルまでの戦力および予算を保持していないが、チャンピオンズリーグ出場権(2011-12シーズンからは4位以内)もしくはヨーロッパリーグ出場権(国内カップ戦優勝、リーグ戦5位6位)を狙える、上位グループに位置する戦力を有している。

2014-15シーズンは、ケヴィン・デ・ブライネがエースとして躍動し、20アシストを記録した。他にもバス・ドストイヴァン・ペリシッチらの活躍もあり、バイエルン・ミュンヘンに次ぐ2位となりCL出場権を獲得。さらに、DFBポカールでは決勝でボルシア・ドルトムントを破り初優勝を達成した。

2015-16年シーズンはマンチェスター・シティに移籍したデブライネの穴を埋めるべくシャルケ04からユリアン・ドラクスラーを獲得した。他にもボルシア・メンヒェングラートバッハからマックス・クルーゼバイエルン・ミュンヘンからダンテらを獲得。UEFAチャンピオンズリーグはベスト8まで進んだものの、レアル・マドリードに敗れた。リーグ戦は8位終えた。

16-17シーズンはベシクタシュJKからマリオ・ゴメスレアル・マドリードからボルハ・マジョラルVfBシュトゥットガルトからダニエル・ディダヴィボルシア・ドルトムントからヤクブ・ブワシュチコフスキPSVアイントホーフェンからジェフリー・ブルマなどを獲得するも、ゴメス以外のプレーヤーの得点が少なく低迷した。冬にはドラクスラーをパリ・サンジェルマンに放出し、1.FSVマインツ05からユヌス・マリアヤックス・アムステルダムからリーシェドリー・バズールを獲得した。しかし依然として調子が悪く、16位でシーズンを終えた。しかしブラウンシュヴァイクとの入れ替え戦に無事勝利し、1部残留を決めた。

2017-18シーズンはACミランリカルド・ロドリゲスオリンピック・マルセイユルイス・グスタヴォASモナコディエゴ・ベナリオを放出した。9月18日にはアンドリース・ヨンカー監督を解任した[1]

2021-22シーズンは、マルク・ファン・ボメル監督が就任。[2]

SKNザンクト・ペルテンとの提携関係 編集

2021年5月、オーストリア・ブンデスリーガ2部に所属するSKNザンクト・ペルテンと2025年までの業務提携を締結した[3]。両クラブの男子・女子部門におけるチーム強化の情報共有、国際市場におけるスカウティング、人材交流、国際マーケティングなど競技面に限定されない様々な取り組みを共同で進めていくと公表した[4][5]

タイトル 編集

国内タイトル 編集

国際タイトル 編集

  • なし

過去の成績 編集

シーズンリーグ戦DFBポカール
ディビジョン順位
1992-93ブンデスリーガ2部4616131765694514位
1993-94381510134745405位2回戦敗退
1994-9534151365140434位準優勝
1995-963410141041464412位1回戦敗退
1996-9734141645229582位2回戦敗退
1997-98ブンデスリーガ1部341161738543914位2回戦敗退
1998-9934151095449556位準決勝敗退
1999-0034121395158497位ベスト16
2000-01341211116045479位ベスト16
2001-02341371457494610位ベスト16
2002-0334137143942468位2回戦敗退
2003-04341331856614210位2回戦敗退
2004-0534153164951489位1回戦敗退
2005-06347131433553415位2回戦敗退
2006-07348131337453715位準決勝敗退
2007-0834159105846545位準決勝敗退
2008-093421678041691位準々決勝敗退
2009-1034148126458508位2回戦敗退
2010-11349111443483815位ベスト16
2011-1234135164760448位1回戦敗退
2012-133410131147524311位準決勝敗退
2013-1434186106350605位準決勝敗退
2014-153420957238692位優勝
2015-1634129134749458位2回戦敗退
2016-17341071734523716位ベスト16
2017-18346151336483316位準々決勝敗退
2018-1934167116250556位ベスト16
2019-20341310114846497位2回戦敗退
2020-2134171076137614位準々決勝敗退
2021-22341261643544212位1回戦敗退
2022-23341311105852508位ベスト16
2023-24341071741563712位ベスト16

欧州の成績 編集

現所属メンバー 編集

ブンデスリーガ 2023-24シーズン 基本フォーメーション(4-2-3-1)
2024年5月23日現在[6]

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No.Pos. 選手名
1GK クーン・カステールス (副主将)
2DF キリアン・フィッシャー
3DF セバスティアン・ボルナウ
4DF マクサンス・ラクロワ ( )
5DF セドリック・ツェジガー
6MF アステル・ヴランクス ( )
7MF ヴァーツラフ・チェルニー
9FW アミン・サール ( )
10FW ルーカス・ヌメチャ ( ) ( )
11FW ティアゴ・トマス
12GK パバオ・ペルヴァン
13DF ホジェリオ ( )
16MF ヤクブ・カミンスキ
17FW ケヴィン・ベーヘンス英語版
No.Pos. 選手名
18FW ジェナン・ペイチノヴィッチ ( )
19MF ロヴロ・マイェル
20MF リドル・バク ( )
21DF ヨアキム・メーレ
23FW ヨーナス・ヴィンド
25DF モリッツ・イェンツ
26FW ウリセス・ジャネス ( )
27MF マクシミリアン・アルノルト ( )
30GK ニクラス・クリンガー
31MF ヤニック・ゲルハルト
32MF マティアス・スヴァンベリ
39MF パトリック・ヴィマー
40MF ケヴィン・パレデス ( )

※括弧内の国旗はその他の保有国籍を示す。

監督

ローン移籍選手 編集

in

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No.Pos. 選手名
9FW アミン・サール (オリンピック・リヨン)
out

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No.Pos. 選手名
--DF ニコラ・コッツァ (FCナント) ( )
--FW ルカ・ヴァルトシュミット (1.FCケルン)
--MF バルトル・フラニッチ (SVダルムシュタット98)
--FW バルトシュ・ビャウェク (KASオイペン)
No.Pos. 選手名
--FW マクシミリアン・フィリップ (SCフライブルク)
--MF フィリップ・シュルツドイツ語版 (ハレシャーFC)
--MF ルカシュ・アンブロス (SCフライブルクⅡ)
--DF フェリックス・ロング (SVレーディングハウゼンドイツ語版)

歴代監督 編集

出典[7]

歴代所属選手 編集

GK 編集

DF 編集

MF 編集

FW 編集

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ ヴォルフスブルク、アンドリース・ヨンカー監督を解任Kicker日本語版 2017年9月18日
  2. ^ Mark van Bommel neuer Wölfe-Coach” (ドイツ語). Mark van Bommel neuer Wölfe-Coach (2021年6月3日). 2021年6月4日閲覧。
  3. ^ WÖLFEKOOPERATION SKN St. Pölten HP
  4. ^ So sieht die Kooperation zwischen SKN St. Pölten und VfL Wolfsburg aus 90minuten.at
  5. ^ SKN St. Pölten leiht Trio von Partnerklub Wolfsburg aus Sky Sport Austria
  6. ^ Kader der Wölfe 2023/2024 | VfL Wolfsburg”. VfL Wolfsburg. 2024年5月23日閲覧。
  7. ^ VfL Wolfsburg - Trainerhistorie”. kicker.de. 2014年12月18日閲覧。

外部リンク 編集