ランドル・グリチャック

アメリカのプロ野球選手 (1991-)

ランドル・アレクサンダー・グリチャックRandal Alexander Grichuk, 英語発音: /ˈrændəl ˌæləgˈzændɚ ˈgrɪt͡ʃək/[1]; 1991年8月13日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州フォートベンド郡ローゼンバーグ英語版出身のプロ野球選手(外野手)。右投右打。フリーエージェント(FA)。愛称は"グリッチ"("Grich")[2]

ランドル・グリチャック
Randal Grichuk
セントルイス・カージナルス時代
(2016年8月28日)
基本情報
国籍アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地テキサス州フォートベンド郡ローゼンバーグ英語版
生年月日 (1991-08-13) 1991年8月13日(32歳)
身長
体重
6' 1" =約185.4 cm
195 lb =約88.5 kg
選手情報
投球・打席右投右打
ポジション外野手
プロ入り2009年 MLBドラフト1巡目(全体24位)
初出場2014年4月28日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

メディアによっては「ランドール・グリチック」などと表記されることもある。

経歴 編集

プロ入りとエンゼルス傘下時代 編集

2009年MLBドラフト1巡目(全体24位)でロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムから指名され、6月20日に契約[3]。契約後、傘下のルーキー級アリゾナリーグ・エンゼルスでプロデビュー。53試合に出場して打率.322・7本塁打・53打点・6盗塁の成績を残した。

2010年はまずA級シーダーラピッズ・カーネルズでプレーし、52試合に出場して打率.292、7本塁打、36打点、4盗塁の成績を残した。夏期にはルーキー級アリゾナリーグでプレーし、12試合に出場して打率.327、4本塁打、10打点の成績を残した。

2011年はルーキー級アリゾナリーグで7試合に出場後、7月にA級シーダーラピッズへ昇格。32試合に出場して打率.230、2本塁打、13打点の成績を残した。8月にA+級インランド・エンパイア・シックスティシクサーズ英語版へ昇格。14試合に出場して打率.283、1本塁打、6打点の成績を残した。

2012年はA+級インランド・エンパイアでプレーし、135試合に出場して打率.298、18本塁打、71打点、16盗塁の成績を残した。

2013年はAA級アーカンソー・トラベラーズでプレーし、128試合に出場して打率.256、22本塁打、64打点、盗塁の成績を残した。オフの11月20日にルール・ファイブ・ドラフトでの流出を防ぐために40人枠入りを果たした[4]

カージナルス時代 編集

2013年11月22日にデビッド・フリースフェルナンド・サラスとのトレードで、ピーター・ボージャスと共にセントルイス・カージナルスへ移籍した[5]

2014年は傘下のAAA級メンフィス・レッドバーズで開幕を迎え、21試合に出場。打率.310、3本塁打、17打点、1盗塁と結果を残し、4月28日にメジャーへ昇格した[6]。同日のミルウォーキー・ブルワーズ戦でメジャーデビュー。同点の9回表から右翼の守備に就き、2打数無安打、1三振だった[7]。この年は昇格と降格を繰り返し、8月下旬に昇格した際にようやくメジャー定着した[8]。これ以降は調子を維持し、最終的には47試合に出場して打率.245、3本塁打、8打点という成績を記録。シーズン終盤に調子が良かったため、ポストシーズンでは右翼手のレギュラーで起用され、全9試合に先発出場[8]。打率は低かったものの、ホームランを2本放った。

2015年は外野のユーティリティの中心格となる。103試合に出場し、打率.276、17本塁打、47打点、長打率.548を記録。長打率及びOPSは、チームで10試合以上に出場した全野手中トップの数値だった[9]

2016年は中堅のレギュラーに定着して132試合に出場。29二塁打と24本塁打を放ったが、打率は.240に留まり、出場試合数を超える141三振を喫した。

2017年は122試合に出場して打率.238、22本塁打、59打点、6盗塁を記録した。

ブルージェイズ時代 編集

2018年1月19日にドミニク・レオンコナー・グリーン英語版とのトレードで、トロント・ブルージェイズへ移籍した[10]。開幕は正右翼手として迎えた。3月30日のニューヨーク・ヤンキース戦で2-4で2点リードされている状況で相手投手の田中将大の初球を打ち込み、ブルージェイズで初めての本塁打を記録した[11]。25試合に出場して、打率.106、2本塁打、7打点を記録した後に、4月30日に右膝の張りで故障者リストに入った[12]。6月1日に復帰した[13]。シーズンでは、打率.245、出塁率.301、長打率.502で、ジャスティン・スモークと並びチーム最高の25本塁打を記録した。

2019年4月2日にブルージェイズとの5年5200万ドルで契約を延長することに合意した[14]。シーズンでは、打率.232、出塁率.280、長打率.457にもかかわらず、チーム最高の31本塁打、80打点を記録した[15]

ロッキーズ時代 編集

2022年3月24日にライメル・タピア、エイドリアン・ピントとのトレードで、金銭と共にコロラド・ロッキーズへ移籍した[16]

エンゼルス復帰 編集

2023年7月30日にジェイク・マッデンメイソン・オルブライトとのトレードでC.J.クロンと共にロサンゼルス・エンゼルスへ復帰した[17]。同時に2018年1月のトレード相手だったドミニク・レオンとエンゼルスのチームメイトとなった。移籍初戦となった7月31日のアトランタ・ブレーブス戦ではチャーリー・モートンから本塁打を放った。オフの11月3日にFAとなった[18]

詳細情報 編集

年度別打撃成績 編集

















































O
P
S
2014STL4711611011276134480210500314.245.278.400.678
201510335032349892371717747420122241106.276.329.548.877
2016132478446661072932421468540128031419.240.289.480.769
201712244241253982532219559610226321339.238.285.473.758
2018TOR124462424601043212521361320327081225.245.301.502.803
20191516285867513629531268802102350516320.232.280.457.738
202055231216385990121043511021310495.273.312.481.793
20211495455115912325122216810304270311417.241.281.423.703
2022COL1405385066013121319215734002240612712.259.299.425.724
202364263240407419181192722011824516.308.365.496.861
LAA5420819425421218801700011102455.216.264.412.677
'23計118471434651163121619944220229269611.267.321.459.779
MLB:10年1141426139685369902302619118455562718119236837108698.249.296.465.761
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績 編集

投手守備


投手(P)












2022COL10000
MLB10000
外野守備


左翼(LF)中堅(CF)右翼(RF)




































2014STL570001.000517010.9442830210.970
20154960120.96837711011.0001320010.952
2016470001.0001152218011.00034010.800
20175876121.975570001.00055110310.991
2018TOR110001.00026531001.000102178412.995
2019-62114311.99292154311.994
2020-4896210.990-
2021-961740001.00071781001.000
2022COL-52111010.991106149340.974
202313200001.0002040310.9772743010.977
LAA52101622.98220000-
'23計65121622.9842240310.9772743010.977
MLB182272863.9794689041853.99549676616113.986
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

表彰 編集

背番号 編集

  • 15 (2014年 - 2023年)

脚注 編集

  1. ^ 英語のIPA発音記号変換(アメリカ英語)”. tophonetics.com. 2019年11月28日閲覧。
  2. ^ Cards' Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月20日閲覧
  3. ^ Angels agree to terms with outfielder Randal Grichuk”. MLB.com Angels Press Release (2009年6月20日). 2014年4月29日閲覧。
  4. ^ Alden Gonzalez (2013年11月20日). “Angels add prospect Grichuk to their 40-man”. MLB.com. 2014年4月29日閲覧。
  5. ^ Cardinals & Angels announce four-player trade”. MLB.com Cardinals Press Release (2013年11月22日). 2014年4月29日閲覧。
  6. ^ Cards shuffle roster, recall rookies Garcia & Grichuk”. MLB.com Cardinals Press Release (2014年4月28日). 2014年4月29日閲覧。
  7. ^ Scores for Apr 28, 2014”. ESPN MLB (2014年4月28日). 2014年4月29日閲覧。
  8. ^ a b 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2015』廣済堂出版、2015年、345頁頁。ISBN 978-4-331-51921-9 
  9. ^ 2015 St. Louis Cardinals Batting Statistics - Baseball-Reference.com (英語) . 2016年2月3日閲覧。
  10. ^ Gregor Chisholm (2018年1月19日). “Blue Jays land Grichuk from Cards for 2 arms”. MLB.com. 2018年1月20日閲覧。
  11. ^ Chisholm, Gregor (2018年3月30日). “Grichuk belts first homer for Blue Jays”. MLB.com. 2018年3月31日閲覧。
  12. ^ http://www.espn.com/mlb/story/_/id/23370933/toronto-blue-jays-put-randal-grichuk-disabled-list-knee-sprain
  13. ^ https://www.mlb.com/news/randal-grichuk-aledmys-diaz-activated/c-279312742
  14. ^ Davidi, Shi (2019年4月2日). “Blue Jays, Randal Grichuk agree on five-year, $52-million extension”. Sportsnet. 2019年4月2日閲覧。
  15. ^ [1]
  16. ^ Press release: Colorado Rockies acquire outfielder Randal Grichuk and cash considerations from Toronto for outfielder Raimel Tapia and infielder Adrian Pinto”. www.mlb.com. 2022年3月25日閲覧。
  17. ^ “Angels Acquire Randal Grichuk, C.J. Cron From Rockies” (英語). MLB Trade Rumors. (2023年7月30日). https://www.mlbtraderumors.com/2023/07/angels-acquire-randal-grichuk-c-j-cron-from-rockies.html 2023年8月1日閲覧。 
  18. ^ 130 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (2023年11月3日). 2023年11月8日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集