ジル・クレイバス

ジル・クレイバスJill Craybas, 1974年7月4日 - )は、アメリカカリフォルニア州ハンティントンビーチ出身の元女子プロテニス選手。WTAツアーでシングルス1勝、ダブルス5勝を挙げた。自己最高ランキングはシングルス39位、ダブルス41位。身長160cm、体重56kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

ジル・クレイバス
Jill Craybas
ジル・クレイバス
基本情報
国籍アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地同・カリフォルニア州ハンティントンビーチ
居住地同・ロードアイランド州
生年月日 (1974-07-04) 1974年7月4日(49歳)
身長160cm
体重56kg
利き手
バックハンド両手打ち
ツアー経歴
デビュー年1996年
引退年2013年
ツアー通算6勝
シングルス1勝
ダブルス5勝
生涯通算成績597勝696敗
シングルス434勝452敗
ダブルス163勝244敗
生涯獲得賞金$2,552,154
4大大会最高成績・シングルス
全豪3回戦(2004)
全仏2回戦(2001・07・09-11)
全英4回戦(2005)
全米2回戦(2004-06・09)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪2回戦(2006・07・11-13)
全仏ベスト8(2004)
全英3回戦(2007)
全米2回戦(2004-06・12)
キャリア自己最高ランキング
シングルス39位(2006年4月17日)
ダブルス41位(2008年6月23日)

来歴

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クレイバスはフロリダ大学在籍時にNCAA女子テニスシングルスチャンピオンとなり、1996年にプロ入りした。その年の全米オープンに学生チャンピオンとして主催者推薦(ワイルドカード)で出場したものの、プロ転向後は長期間の下積み生活が続いた。

そんな彼女が最初に脚光を浴びたのが、2002年ジャパン・オープンであった。この大会にノーシードで出場したクレイバスは、決勝でシルビア・タラヤクロアチア)を 2-6, 6-4, 6-4 のフルセットで下し、自身初のWTAツアー優勝を遂げる。この年から世界ランキング100位内に定着するようになったクレイバスは、翌2003年からダブルスの試合にも意欲的に参戦するようになり、リーゼル・フーバー(当時南アフリカ)と組んで出場した同年3月のスペインマドリード大会決勝でリタ・グランデイタリア)&アンジェリク・ウィジャヤインドネシア)組を 6-4, 7-6(6) のスコアで下し、ダブルス初優勝を遂げる。

2004年全仏オープン女子ダブルスで、クレイバスはマルレーネ・ワインガルトナードイツ)と組んでベスト8に進出した。同年8月のシンシナティ大会でもワインガルトナーと組んで出場、決勝でエマヌエル・ガリアルディスイス)&アンナ=レナ・グローネフェルトドイツ)組を 7-5, 7-6(2) のストレートで下し、女子ツアーのダブルス2勝目を獲得。

2008年オリガ・ゴボツォワベラルーシ)と組み出場した5月のトルコイスタンブール大会決勝で、マリーナ・エラコビッチニュージーランド)&ポロナ・ヘルツォグスロベニア)組を 6-1, 6-2 のスコアで下し、クレイバスは4年ぶりのダブルス優勝を果たすと、マリーナ・エラコビッチと組んで出場した10月のジャパン・オープンでも決勝で中村藍子&森田あゆみ日本)組を 4-6, 7-5, [10-6]のスーパータイブレークで下し年間2勝目を挙げた。この年は他にもミハエラ・クライチェクオランダ)と組んで出場した4月のチェコプラハ大会、タマリネ・タナスガーンタイ)と組んで出場したカナダケベックシティ大会でもそれぞれ準優勝の好成績を残し、これらの活躍により同年6月にはダブルスランク自己最高の41位を記録するなどクレイバスのダブルスキャリアにおいて最高の年となった。34歳で五輪初代表になり、8月の北京五輪シングルスに出場し、1回戦でパティ・シュナイダースイス)に 3-6, 2-6 で敗れている。

4大大会シングルスでは、現時点では2005年ウィンブルドンの4回戦進出が最高成績である。ノーシードで出場したこの大会の2回戦で第29シードのマリオン・バルトリフランス)を 6-1, 6-4 のストレートで、3回戦で当時世界ランキング4位、2004年ウィンブルドン準優勝者のセリーナ・ウィリアムズを 6-3, 7-6(6) のストレートでそれぞれ下す番狂わせを演じたが、4回戦でセリーナの姉ビーナス・ウィリアムズに 0-6, 2-6 のストレートで敗退した。

クレイバスは2000年全米オープンから4大大会のシングルスに連続出場を続けてきたが、2012年全豪オープンの予選2回戦で敗退し45大会連続でストップした。

クレイバスは2013年全米オープン女子ダブルス2回戦敗退を最後に39歳で現役を引退した[1]

WTAツアー決勝進出結果

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シングルス: 2回 (1勝1敗)

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大会グレード
2008年以前2009年以後
グランドスラム (0–0)
WTAファイナルズ (0–0)
ティア I (0–0)プレミア・マンダトリー (0-0)
プレミア5 (0-0)
ティア II (0–0)プレミア (0–0)
ティア III (1–0)インターナショナル (0–0)
ティア IV & V (0–1)
結果No.決勝日大会サーフェス対戦相手スコア
優勝1.2002年10月6日 東京ハード シルビア・タラヤ2–6, 6–4, 6–4
準優勝1.2008年2月10日 パタヤハード アグニエシュカ・ラドワンスカ2–6, 6–1, 6–7(4)

ダブルス: 14回 (5勝9敗)

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結果No.決勝日大会サーフェスパートナー対戦相手スコア
優勝1.2003年5月19日 マドリードクレー リーゼル・フーバー リタ・グランデ
アンジェリク・ウィジャヤ
6–4, 7–6(6)
優勝2.2004年8月16日 シンシナティハード マルレーネ・ワインガルトナー エマヌエル・ガリアルディ
アンナ=レナ・グローネフェルト
7–5, 7–6(2)
準優勝1.2004年10月31日 ルクセンブルクハード
(室内)
マルレーネ・ワインガルトナー ビルヒニア・ルアノ・パスクアル
パオラ・スアレス
1–6, 7–6(1), 3–6
準優勝2.2005年9月26日 ソウルハード ナタリー・グランディン 詹詠然
荘佳容
2–6, 4–6
準優勝3.2006年1月9日 ホバートハード エレナ・コスタニッチ エミリー・ロワ
ニコル・プラット
2–6, 1–6
準優勝4.2006年6月18日 バーミンガム リーゼル・フーバー エレナ・ヤンコビッチ
李娜
2–6, 4–6
準優勝5.2006年10月30日 ケベックシティハード
(室内)
アリーナ・イドコワ カーリー・ガリクソン
ローラ・グランビル
3–6, 4–6
準優勝6.2007年9月10日 バリハード ナタリー・グランディン 季春美
孫勝男
3–6, 2–6
準優勝7.2008年4月28日 プラハクレー ミハエラ・クライチェク アンドレア・フラバーチコバ
ルーシー・ハラデツカ
6–1, 3–6, [6–10]
優勝3.2008年5月19日 イスタンブールクレー オリガ・ゴボツォワ マリーナ・エラコビッチ
ポロナ・ヘルツォグ
6–1, 6–2
優勝4.2008年10月4日 東京ハード マリーナ・エラコビッチ 森田あゆみ
中村藍子
4–6, 7–5, [10–6]
準優勝8.2008年11月2日 ケベックシティハード
(室内)
タマリネ・タナスガーン アンナ=レナ・グローネフェルト
バニア・キング
6–7(3–7), 4–6
準優勝9.2010年7月17日 パレルモクレー ユリア・ゲルゲス アルベルタ・ブリアンティ
サラ・エラニ
4–6, 1–6
優勝5.2012年6月17日 バートガシュタインクレー ユリア・ゲルゲス アンナ=レナ・グローネフェルト
ペトラ・マルティッチ
6–7(4), 6–4, [11–9]

4大大会シングルス成績

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略語の説明
 W  F SFQF#RRRQ#LQ A Z#PO G  S  B NMS P NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会199619971998199920002001200220032004200520062007200820092010201120122013通算成績
全豪オープンAAA1RLQ1R2R1R3R1R1R1R2R1R1R1RLQLQ4–13
全仏オープンAAALQA2R1R1R1R1R1R2R1R2R2R2RLQA5–12
ウィンブルドンAAALQLQ1R2R1R2R4R1R1R1R2R1R1RLQA6–12
全米オープン1RA1R1R1R1R1R1R2R2R2R1R1R2R1R1RLQA4–15

脚注

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外部リンク

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