この記事の共著者 : Robert Dhir, MD. ロバート・ディール医師はテキサス州ヒューストンにある泌尿科専門クリニック「HTX Urology」の設立者です。認定泌尿器科医、泌尿器外科医として10年以上の経験を有し、専門は前立腺肥大症(UroLift治療)と腎臓結石の低侵襲治療、泌尿器癌の外科的管理、メンズヘルス(勃起不全、低テストステロン症、不妊症)。UroLift治療においてセンター・オブ・エクセレンス(組織横断的専門集団の代表者)の名称を与えられており、自身で開発し特許権を持つ「Wave Therapy」を用いた勃起不全の非外科的治療における先駆者として知られています。ジョージタウン大学にて学士号及び医学博士号を取得。在学時に医大予科、泌尿器科、整形外科、眼科課程においてオナーズ称号を授与されました。テキサス大学ヒューストン校・MDアンダーソン癌センターにて一般外科のインターンシップ及び泌尿器外科の臨床研修を修了。同研修期間にはチーフレジデントを務めました。2018年と2019年に「泌尿器科部門トップドクター賞」を獲得。2019年と2020年にはテキサス州ヒューストンにおける「泌尿器科医トップ3」に、またTexas Monthlyの「テキサス州のスーパードクター・期待の星」に選出されました。
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子どもを授かりたいと考えている人にとっては、精子の量を増やすことが最優先事項であるかもしれません。食生活を大幅に変えようとすると非常にストレスを感じるかもしれませんが、そうすることで精子の量が増えやすくなります。また、効果が確実に出るというわけではありませんが、食生活に加えて生活習慣を変えれば精子の量が増える可能性が高まります。さらに、精子の量を増やそうと努力することで全身の健康にも良い影響を現れるでしょう!
ステップ
- 果物と野菜をたくさん食べましょう。果物や野菜には抗酸化物質が豊富に含まれており、精子の健康状態を向上させることができるかもしれません。そのため、果物と野菜を毎日数品ずつ食べるようにしましょう。毎回の食事に1種類ずつ取り入れてみましょう。また、果物や野菜はおやつとして食べるのにも最適です![1]
- たくさんの果物と野菜を摂るには、スムージーを作るのも良い方法です。野菜やベリー類、バナナ、アーモンドミルクなどを混ぜて美味しいスムージーを作りましょう。
- サラダも果物や野菜を手軽にしっかりと食べることのできるメニューです。ケールやりんご、ブロッコリーにレモンドレッシングをかけて食べましょう。美味しくて体にも良い一石二鳥のサラダになります。
- 2加工食品と飽和脂肪酸の摂取量を減らしましょう。レトルト食品は典型的な加工食品であり、通常はナトリウムとコレステロールが大量に含まれています。可能な限り生鮮食品を選ぶようにし、箱入りのシリアルや冷凍食品などは控えましょう。精子の量を増やそうとする時には、飽和脂肪酸が少なくたんぱく質の豊富な食事に変える必要があります。良質な脂質は精子の量を増加させるのに役立つ一方、飽和脂肪酸は精子の量を減らしてしまいます。[2]
- 肉の脂身やベーコン、ソーセージなどは控え、代わりに鶏むね肉や豚肉の切り身などを食べましょう。
- アボカドやナッツバター、オリーブオイルなどで良質な脂質を摂りましょう。
- 3
- 食事に葉酸を取り入れましょう。葉酸(ビタミンB9)は精液量の増加に効果があります。1日に約400mgを目標に摂取しましょう。葉酸は緑の葉物野菜、豆果、オレンジジュースなどに含まれています。[8]
- カルシウムおよびビタミンDの摂取量を増やしましょう。[9] これらは両方ともサプリメントで摂取することができます。また、日光に長時間当たって体内でビタミンDを合成したり、ヨーグルト、無脂肪牛乳、鮭などをたくさん食べてカルシウムの摂取量を増やしたりすることもできます。長時間日光に当たる場合は、有害な紫外線からのダメージと悪性黒色腫の発症を防ぐために必ず日焼け止めクリームを塗りましょう。
- サプリメントを摂取する必要があるかどうかについて医師に尋ねてみましょう。これは人によって異なります。
- 喫煙や薬物使用を止め、飲酒量を減らしましょう。体と免疫機能にストレスを与えるような生活習慣によって精子の量が減ってしまうことがあります。子どもを授かりたいと考えているのであれば、喫煙および脱法ドラッグやステロイドの服用を控え、アルコール摂取量を減らすのが一番です。[10]
- アルコールは1日2杯までに抑えましょう。
- 禁煙が難しい場合は、自分に適した禁煙方法について医師に尋ねてみましょう。
- 2性交は安全に行いましょう。性感染症は男性の不妊症につながることがあるため、性交をする時には必ず予防策を取りましょう。性感染症のリスクはコンドームを着用することで減少します。また、性交をする相手の数を減らすのも賢明な方法です。妊娠を計画しているのであれば、性感染症のリスクを減らすために性交相手は必ず1人までに抑えましょう。[11]
- ゆったりとした下着を着用しましょう。長時間にわたって陰嚢の温度が高い状態が続くと、精子の生成が妨げられてしまうことがあります。そのため、睾丸が体にくっついていてはいけません。ぴったりとしたブリーフを着用しているとこの状態になることがあります。ゆったりとしたボクサーパンツを履いて睾丸を解放し、通気性を良くしましょう。[12]
- お気に入りの新しい下着を見つけて、下着を切り替える過程を楽しみましょう。
- 熱いお湯に浸からないようにしましょう。湯船に浸かると体も心もリラックスすることができますが、熱は精子の量に悪影響を及ぼします。陰嚢が高温にさらされると精子の生成が抑制される可能性があるのです。子どもを授かりたいと考えている時には熱いお湯に浸かるのを避け、温かいシャワーを浴びるようにしましょう。睾丸がお湯に浸かる訳ではないため、害はありません。[13]
- ストレスレベルを下げましょう。ストレスは精子の生成を助けるのに必要なホルモンの分泌を阻害する可能性があります。精子の量を増やそうとする時にストレスを感じるのはいたって普通のことではありますが、少しでも心を落ち着かせる方法を探してみましょう。かなりの効果があるはずです。[14]
- ストレスを減らすための方法の1つが十分な睡眠を取ることです。毎晩7〜9時間寝るようにしましょう。
- ヨガや瞑想、ジャーナリング(書く瞑想)などの活動を行ってみましょう。
- 友人との時間を過ごしたり、散歩をしたり、面白い番組を観たりするのも効果的です。笑いが体に良い影響を与えます!
- 健康的な体重を維持しましょう。体重が重すぎたり軽すぎたりするとホルモンバランスに影響が及ぶ可能性があります。エストロゲンが多い状態もしくはテストステロンが少ない状態では精子の量に悪影響を与えます。自分にとって健康的な体重はどのくらいなのか、その体重を実現するにはどのようにしたら良いのかについて医師に相談してみましょう。健康的な体重は人それぞれ異なります。[15]
- 7性交中に潤滑剤を使うのを止めましょう。潤滑剤を使うと快感が高まりますが、精子の量が減ってしまうかもしれません。これは唾液やローション、ゼリーなどの潤滑剤が精子の動きを妨げてしまうからです。子どもを授かりたいと考えている時にはこれらの潤滑剤を使わないのが最善です。[16]
- 潤滑剤を必要とする場合は、植物油やピーナッツオイル、プレシードなどの潤滑剤を使ってみましょう。これらは精子に害を及ぼす恐れがほとんどありません。
- 有害物質や放射線への曝露を減らしましょう。有害物質や放射線は精子に永久的なダメージを与える恐れがあります。普段仕事で有害物質を扱う必要のある人は必ず手袋やマスクを着用して、肌に触れないようにしましょう。[17]
- 放射線の量が多いと分かっている場所は避け、放射線を使った治療は、どうしても必要な時にのみ受けるようにしましょう。
出典
- ↑ https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/getting-pregnant/in-depth/fertility/art-20047584
- ↑ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5364752/
- ↑ https://academic.oup.com/ajcn/article-abstract/56/1/148/4715610?redirectedFrom=fulltext
- ↑ https://ods.od.nih.gov/factsheets/Zinc-HealthProfessional/
- ↑ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3455151/
- ↑ https://www.mayoclinic.org/drugs-supplements-l-arginine/art-20364681
- ↑ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4008690/
- ↑ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4008690/
- ↑ https://academic.oup.com/humrep/article/31/8/1875/2914337
- ↑ https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/getting-pregnant/in-depth/fertility/art-20047584
- ↑ https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/getting-pregnant/in-depth/fertility/art-20047584
- ↑ https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/getting-pregnant/in-depth/fertility/art-20047584
- ↑ https://health.clevelandclinic.org/lowering-your-sperm-count-male-infertility/
- ↑ https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/getting-pregnant/in-depth/fertility/art-20047584
- ↑ https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/getting-pregnant/in-depth/fertility/art-20047584
- ↑ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3427535/
- ↑ https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/getting-pregnant/in-depth/fertility/art-20047584