この記事の共著者 : Clint Bartley. 爬虫類学専門家のクリント・バートリーは、インディアナ州チャンドラーを拠点として活動しています。2022年に大型爬虫類飼育施設兼専門店「Metazotics」を開設し、500匹近い爬虫類の繁殖コロニーを管理しており、爬虫類の飼育経験は30年以上。「Metazotics」はコルブリット(ヘビ)、ボールパイソン(ボールニシキヘビ)、ヤモリ、カメなどの爬虫類を専門とし、最先端のオンライン商品サービスを全米向けに提供しています。特に、アジアンラットスネークおよびブラックラットスネークの突然変異における業界リーダーとして知られており、60種以上の爬虫類の繁殖に成功し、飼育しています。また、アメリカで2番目にベルナメラ(ベルラットスネーク)を繁殖させており、さらにはアメリカ初の2度の繁殖を成功させました。「Metazotics」は、爬虫類関連の様々な用品と生息環境に関わる製品を取り扱っているほか、あらゆる生物活性関連用品を提供しており、地元の団体と協力しながら爬虫類の知識と理解を広めています。
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カメをペットとして飼っていたら、性別を知りたいと思うかもしれません。しかし、他の哺乳動物とは異なり、カメには外部に性器がありません。そのため性別判断は難しくなりますが、まったく無理なわけでもありません。オスとメスには微妙な違いがあるだけなので、違いを比較するためにオス・メス両方を用意できると判断しやすくなります。どうしても一匹だけしか用意できない場合は、なるべく多くの手がかりを探して性別を判断するしかありません。
ステップ
- カメの甲羅を調べる カメの甲羅はオスとメスでわずかに異なります。成長しきったメスガメの甲羅はオスガメの甲羅よりほんの少し長いのが特徴です。[1]
- カメの性別判断の手段としては、この方法には限界があります。この方法ではカメが完全に成長しきっていることを前提としていますが、まだ成長過程にいるカメをサイズが小さいからといってオスガメと勘違いしてしまうことも考えられます。
- 大きいオスガメと小さいメスガメの区別がつかないことがあります。そのため、カメの大きさだけで性別を判断することはできません。
- カメの腹甲を調べる 甲羅の下側、つまりカメの腹部に当たる部分は腹甲といいます。腹甲を調べる時にはカメを慎重に持ち上げましょう。カメは触られるのを嫌がり、時には人間を噛もうとします。持ち上げるときに尻尾側を持つようにすると、噛もうとする口が手まで届かなくなります。そっとカメを裏返して腹部を見てみましょう。オスガメの腹甲はわずかに窪んでいますが、メスの腹甲は平らです。[2]
- オスガメの腹甲が窪んでいるのは、交尾時にメスガメの上に乗ったオスが転げ落ちないようにするためです。
- メスガメの腹甲が平らなのは、卵が育つ時にお腹の中に十分な空間が必要だからです。
- 甲羅の切り込みを調べる オスガメの甲羅には尾に近い部分にV字型の切り込みがあります。これは交尾時に甲羅で尻尾がつぶされないようにするためのものです。[3]
- 種類ごとの手がかり カメの種類によっては外見の特徴で性別を判断できるものがあります。色で性別を判断できるカメは以下の通りです。
- アメリカハコガメ 90%の確率でハコガメのオスは眼球の虹彩が赤やオレンジである一方、メスの虹彩は茶色や黄色です。また、メスのハコガメは甲羅が丸い形で盛り上がっている傾向が強く、オスは楕円形で厚みが薄いのが特徴です。
- ニシキガメ 腹部が青味を帯びている場合はオスですが、メスの腹部には青味はありません。
- ツメを調べる オスは交尾の際にツメを使います。また、オスはツメで他のカメと闘い、縄張り争いをします。そのため、オスのツメはメスのツメより長い傾向があります。繰り返しますが、これはオスとメス両方のツメを比べないと正確な判断はできません。[4]
- アカミミガメの前足のツメはオスとメスで違いがはっきりしています。
- 総排出腔を調べる オスにもメスにも尻尾の裏側に穴があります。これは総排出腔と呼ばれ、性別により場所がわずかに異なります。[5]
- メスの総排出腔はオスのものより丸く星のような形をしています。尻尾の付け根の体に近い部分にあり、甲羅に隠れそうな位置にあります。
- オスの総排出腔は長い切れ目のような形をしています。この穴は尻尾の付け根からおよそ1/3の長さのところにあります。
- 尻尾の長さで判断する オスの性器は尻尾の内部にあり、その分、オスの尻尾は太く長くなっています。メスの尻尾は細く短いのが特徴です。[6]
- オスとメスの尻尾のサイズに大きな違いはありません。そのため、この方法は性別を判断するヒントにはなっても、絶対的な性別判断方法ではありません。
- 複数の特徴から性別を判断する カメの性別を判断する的確な方法は、上記の特徴をいくつか取り混ぜて考慮することです。上記の特徴の中には判断しやすいものとそうでないものがあることを覚えておいてください。
- 上記のすべての特徴が当てはまる場合は正確な性別判断ができるでしょう。上記の特徴が入り混じっている場合は、獣医師に正確な判断を仰ぐことが望ましいでしょう。[7]
- 性別を判断できない時はカメがもう少し成長するのを待って再度特徴を調べましょう。成長しきっていないカメの性別判断は容易ではありません。
- カメが完全に成長して性別判断ができるようになるまでには何年もかかることがあります。
ポイント
- 尻尾の総排出腔は図で見ると分かりやすいかもしれません。Turtles and Tortoises-A Complete Owner's Manualという本が参考になります。
- ウミガメには性別を区別できる外見上の特徴がない種もあります(特にケンプヒメウミガメが挙げられますが、他にも当てはまる種があります)。その場合は、海洋生物専門の獣医に性別判断を仰ぎましょう。
注意事項
- カメを触った後は毎回必ず手を洗いましょう。サルモネラ菌を持っているカメもいます。サルモネラ菌はカメには無害ですが、人間には有害です。[8] カメを触った手を口や鼻に入れてはいけません。石けんと温水で必ず手をきれいに洗いましょう。大人は子どもがカメに触った後にきちんと手を洗うことを確認してください。
出典
- ↑ Reptile Medicine and Surgery. Maders. Saunders
- ↑ Reptile Medicine and Surgery. Maders. Saunders
- ↑ Reptile Medicine and Surgery. Maders. Saunders
- ↑ Reptile Medicine and Surgery. Maders. Saunders
- ↑ Reptile Medicine and Surgery. Maders. Saunders
- ↑ Reptile Medicine and Surgery. Maders. Saunders
- ↑ http://www.turtlecare.net/home/turtle-topics-parent/gender
- ↑ All Turtles, Turtle FAQs, http://www.allturtles.com/turtle-newbie/turtle-faqs/
このHow.com.vn記事について
カメの性別を見分けるには、甲羅の下側(腹甲)を調べるのが最も確実です。腹甲が内側に窪んでいる場合はオスの可能性が高く、窪んでいなければメスの可能性が高いでしょう。また、カメの尻尾を確認して、性別を推測することもできます。オスの尻尾はメスよりも大きく、幅が広い傾向があります。また、総排出腔と呼ばれる、尻尾の下にある小さな穴も確認します。総排出腔が甲羅よりも尻尾の先端に近い場合はオスの可能性が高く、総排出腔が尻尾の先端よりも甲羅に近い場合はメスの可能性が高いでしょう。最後に、カメの色や模様を確認します。ほとんどの種類のカメはオスの方が色鮮やかで、メスを引き寄せるために独特な模様がついています。 カメの種類ごとに性別を見分ける方法などについて、この記事の共著者である獣医師からアドバイスがあります。読んでみましょう!