この記事の共著者 : Alex Dimitriu, MD. アレックス・ディミトリウ医師はサンフランシスコ・ベイエリアにて精神疾患と睡眠障害の治療、そしてトランスフォーメーショナル心理療法を専門的に行うクリニック、「Menlo Park Psychiatry and Sleep Medicine」を経営しています。2005年にストーニーブルック大学医学部にて医学博士号を取得後、2010年にスタンフォード大学医学部にて睡眠医学の臨床研修を修了。精神科医と睡眠専門医の認定資格を保有。
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深酒をした後はぐっすり眠れないこともありますが、飲む前にいくつかの簡単な対策をしておけばしっかり眠れて元気に目覚められるでしょう。体内のアルコールが速く分解されるようにバランスの良い食事をとり、強いお酒を飲む際は合間に水も飲みましょう。邪魔されずにゆっくり眠るために、家に帰ったら部屋をできるだけ暗くして静かな環境を整えます。最も重要なのは、夜中に具合が悪くなった場合に備えて、横向きに寝ることです。
ステップ
- 飲んだ後家に帰ったら、頭痛を予防するためにイブプロフェンを服用しましょう。1回に服用する最低量を大きなグラス1杯の水と一緒に飲みます。予防的に鎮痛剤を服用しておくと、二日酔いの頭痛で目覚める可能性が低くなるでしょう。[1]
- 前後不覚になるほど飲みすぎたら、いくら鎮痛剤を飲んでも二日酔いの頭痛を防ぐことはできません。そもそも、あまり飲みすぎないように抑えるのが最善です。
- しらふでイブプロフェンを服用して副作用が出た場合やアレルギーがある場合は、アルコールを摂取した後イブプロフェンを服用してはいけません。
注意:タイレノールなどのアセトアミノフェンを成分とする鎮痛剤を服用するのは避けましょう。アルコールとアセトアミノフェンを併用すると、肝臓に悪影響を及ぼす恐れがあります。[2]
- 水分をしっかり補給するために、グラス数杯分の水を飲みましょう。栄養価の高い軽食をとってイブプロフェンを服用したら、グラスに250~350mの水を注いで飲み干しましょう。最後の1滴まで飲み干し、飲酒によるのどの渇きが解消されるまで必要に応じて何度でも繰り返します。[5]
- 飲酒後は何回かトイレに行くことになるかもしれませんが、ここで水分を補給しておけば水分不足になる心配がありません。
- 念のため、寝る場所に飲み水を用意しておきましょう。こうすれば、夜中にのどが渇いて目が覚めてもすぐに飲めます。アルコールを翌日に残さないためには水分補給が最も重要なので、寝る前に水分をしっかり補給しておきましょう。いったん寝てしまうと、次に水を飲むのは数時間後になる可能性があります。
- うっかり手を滑らせて水をこぼさないように、水筒やペットボトルを使いましょう。
- 寝る前にトイレに行きましょう。尿意を感じなくても、布団に入る直前にもう1度トイレに行っておきます。トイレに行きたくなるのは時間の問題なので寝る前に済ませ、夜中にトイレに起きる回数を少しでも減らしましょう。[6]
- 最低でも1回は夜中にトイレに行くことになるので、トイレに近い部屋で寝るのが理想的です。
- おねしょをしても恥ずかしがることはありません。子供に戻ってしまったわけではなく、酩酊状態で膀胱をコントロールできなかっただけです。
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- 部屋ができるだけ暗くなるようにカーテンを閉めましょう。部屋が暗ければ暗いほど寝付きが良くなるでしょう。 酔っていると光に敏感になるので、柔らかい朝の陽ざしが顔にあたっただけでもスポットライトを浴びたように感じるかもしれません。カーテンがなければ日よけなどを利用して、外から差し込む光を最小限に抑えましょう。[9]
- カーテンを閉めても隙間から差し込む光が気になる場合は、アイマスクをつければ光を一切遮断できるでしょう。
- 飲みに出かける前に、カーテンを閉めるかアイマスクを用意しておきましょう。酔っ払って疲れていると忘れてしまうかもしれません。
- 携帯電話のように睡眠を妨げる可能性がある機器の音を消しましょう。携帯電話をサイレントモードに設定してテレビを消し、寝ている間に音が出そうな機器を消音にしておきます。酔っていると光だけでなく音にも敏感になるので、電子機器の通知音や鳥のさえずり、虫の羽音のようなちょっとした音でも気になって、酔いによる眠気が吹き飛んでしまうかもしれません。[10]
- 音を出しそうな機器のスイッチを切るか消音にしてから布団に入りましょう。寝付いてから起こされないようにしておきます。
- 翌日が休みでなければ、他の機器と同じように目覚ましまで解除しないように気を付けましょう。(翌日が休みなら目覚ましも解除したほうがよく眠れるでしょう)
- 友達に泊まってもらいましょう。飲みすぎた場合は、誰かにそばにいてもらうと安心です。「寝て酔いを醒ませばいい」とアドバイスされるかもしれませんが、異常に飲みすぎた後に眠ると実際は危険です。[11]
- 酔っていない友達がいれば自分の家に泊まってもらうか、その人の家に泊めてもらえるか聞いてみましょう。[12]
ポイント:意識喪失( うとうとしている状態ではなく)、制御不能な嘔吐、けいれん、その他の危険な症状などが起こった場合は、救急車を呼んでもらうように友達に頼んでおきましょう。
- 具合が悪くなった場合に備えて、体を丸めて横向きで寝ましょう。これは、酔ったときに安全に眠れる唯一の姿勢です。ベッドやソファに横向きに寝たら、うっかり仰向けにならないように背中にクッションをあてましょう。この姿勢で、朝がくるまで落ち着いて休みます。[13]
- 仰向けやうつ伏せで寝ると、自分の吐しゃ物で窒息する危険があります。気持ちの悪い話ですが、決して笑い事ではありません。
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- 飲みに行く前の数日間はしっかり寝ておきましょう。飲みに行く予定や週末のパーティーに参加する予定があれば、その日まで毎晩少なくとも7~8時間は質の良い睡眠をとりましょう。こうすると、酔った日に眠れなくても全体的な睡眠のリズムが乱れる心配はあまりありません。[14]
- 飲む前にすでに睡眠不足だと、少し飲んだだけでも確実に眠くなってしまうでしょう。
- 同様に、睡眠を犠牲にするような日を週に2日以上作らないようにしましょう。
- 水分を補給するために、アルコールの合間に水も飲みましょう。脱水を防ぐために、カクテルやお酒を1杯飲むたびに少なくとも250mlの水を飲むようにします。アルコールには利尿作用があるので、飲む量が多いほど尿が出て体の水分が失われます。細胞に水分が行き渡るように、継続的に水分を補給して脱水を防ぎましょう。[17]
- バーテンダーやウェイターに水のおかわりを頼まなくて済むように、ボトル入りの水を持参しましょう。
- 二日酔いで起こる方向感覚の喪失や痛みの主な原因は、水分不足によるものです。[18]
ポイント:炭酸飲料やジュースのような甘い飲み物をきちんと消化するには水が必要なので、水分補給には不適切です。水を飲みましょう。
- カフェインを含むカクテルなどは避けましょう。コーラやコーヒーが入ったカクテル、またはアルコール入りのエナジードリンクなどを飲まないようにします。考えるまでもなく、カフェインには覚醒作用があるので、後でしっかり眠りたいのなら摂らないほうが良いでしょう。レッドブルとウォッカは良い組み合わせかもしれませんが、カフェインと安らかな睡眠は良い組み合わせではありません。[19]
- カフェインが含まれた人気のカクテルは、ラムコーク、ロングアイランド・アイスティー 、アイリッシュカーボムなどです。[20]
- 炭酸入りのカクテルが好みなら、セブン・アンド・セブンが良いでしょう。通常は、カフェインを含まないレモンライムソーダが使われています。
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ポイント
- 飲みに出かける場合は、安全に家に帰れる手段を確保しておきましょう。公共交通機関やタクシーなどを利用します。
- 飲みすぎた後マルチビタミン(もしくはチアミンや葉酸、マグネシウムなどのいくつかのサプリメント)を摂取すると、二日酔いの予防や軽減に効果があるかもしれません。[21]
- アルコールの摂取で睡眠が妨げられないようにする最善の方法は、言うまでもなく適度な飲酒を心掛けることです。
注意事項
- 酔って危険な場所や違法な場所で眠り込まないように気を付けましょう。留置場に収容されたらぐっすり眠るどころではありません。
- 飲酒後、早く寝るために睡眠薬を服用してはいけません。抑制作用があるアルコールと睡眠薬を併用すると、通常の睡眠リズムが狂ったり呼吸機能が大幅に阻害されたりする恐れがあります。
出典
- ↑ https://www.thedailymeal.com/eat/which-pain-relievers-can-you-take-alcohol
- ↑ https://www.webmd.com/mental-health/addiction/news/20131104/tylenol-and-alcohol-a-bad-mix-study-suggests
- ↑ https://lifehacker.com/how-to-get-a-decent-nights-sleep-after-a-night-of-drink-1772869514
- ↑ https://www.fitday.com/fitness-articles/nutrition/healthy-eating/the-best-and-worst-drunk-food.html
- ↑ https://greatist.com/health/hydrate-while-boozing-tips
- ↑ https://health.clevelandclinic.org/adults-booze-bedwetting-heres-happens/
- ↑ https://www.webmd.com/sleep-disorders/news/20130118/alcohol-sleep#2
- ↑ https://www.thenakedscientists.com/articles/questions/why-do-i-overheat-after-drinking-alcohol
- ↑ https://lifehacker.com/how-to-get-a-decent-nights-sleep-after-a-night-of-drink-1772869514
- ↑ https://lifehacker.com/how-to-get-a-decent-nights-sleep-after-a-night-of-drink-1772869514
- ↑ https://www.cbsnews.com/pictures/14-facts-about-drinking-are-you-misinformed/13/
- ↑ https://roadsafety.transport.nsw.gov.au/stayingsafe/alcoholdrugs/gettinghome.html
- ↑ https://www.myvmc.com/lifestyles/alcohol-how-to-help-a-drunk-person/
- ↑ https://lifehacker.com/how-to-get-a-decent-nights-sleep-after-a-night-of-drink-1772869514
- ↑ https://www.cnn.com/2017/03/16/health/hangover-cure-foods-explainer/index.html
- ↑ https://vinepair.com/wine-blog/does-greasy-food-help-a-hangover/
- ↑ https://www.webmd.com/balance/features/how-to-hold-your-liquor
- ↑ https://www.iflscience.com/health-and-medicine/why-do-we-get-hangovers/
- ↑ https://lifehacker.com/how-to-get-a-decent-nights-sleep-after-a-night-of-drink-1772869514
- ↑ https://www.supercall.com/entertaining/the-best-soda-cocktails-for-soda-fanatics
- ↑ https://www.bouldermedicalcenter.com/nutrition-recommendations-consume-alcohol/
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