AFCチャンピオンズリーグ2017 決勝

AFCチャンピオンズリーグ2017 決勝(エーエフシーチャンピオンズリーグ2017 けっしょう、英語: AFC Champions League 2017 Final)は、アジアサッカー連盟(AFC)により開催されるAFCチャンピオンズリーグ2017の決勝戦であり、15回目のAFCチャンピオンズリーグの決勝戦である(アジアクラブ選手権時代を含めると36回目)。試合は第1戦が2017年11月18日土曜日に、第2戦が2017年11月25日土曜日に開催された[1]

AFCチャンピオンズリーグ2017 決勝
大会名AFCチャンピオンズリーグ2017
合計
第1戦
開催日2017年11月18日
会場キング・ファハド国際スタジアム(リヤド)
AFC選出最優秀選手西川周作浦和レッズ
主審ヨルダンの旗 アドハム・マハードメ
観客数59,136人
天気曇り
気温:22℃
第2戦
開催日2017年11月25日
会場埼玉スタジアム2002(さいたま)
AFC選出最優秀選手ラファエル・シルバ浦和レッズ
主審ウズベキスタンの旗 ラフシャン・イルマトフ
観客数57,727人
天気晴れ
気温:10℃
2016
2018

浦和レッズが2戦合計1 - 2で10大会ぶり2回目の優勝を果たし、AFCサッカー連盟を代表して、2017年12月にUAEで開催される2017 FIFAクラブワールドカップの出場権を獲得した[2]

出場チーム 編集

アル・ヒラル(サウジアラビア)は2014年以来の史上最多となる6回目の決勝進出である。また、浦和レッズ(日本)は2007年以来の2回目の決勝進出となった。AFCのコンペティションでの両チームの対戦はない。

チーム以前決勝に進出のある年度(太字は優勝)
アル・ヒラル1986[A], 1987[B], 1991, 2000, 2014
浦和レッズ2007

  1. ^ 1986年は決勝戦は行われず、最終ラウンドに進出した4チームで優勝チームが争われた。
  2. ^ 1987年は決勝を棄権。

会場 編集

決勝戦は前回大会と同様、ホーム・アンド・アウェーの2回戦制となる。第1戦が2017年11月18日土曜日にアル・ヒラルのホームであるリヤドキング・ファハド国際スタジアム、第2戦が2017年11月25日土曜日に浦和レッズのホームであるさいたま埼玉スタジアム2002で開催された。

決勝戦までの道のり 編集

註: 以下のすべての結果は、決勝戦進出2クラブの得点を前に表示している。

アル・ヒラルラウンド 浦和レッズ
対戦相手結果グループリーグ対戦相手結果
ペルセポリス1 - 1 (A)第1節 ウェスタン・シドニー4 - 0 (A)
アル・ラーヤン2 - 1 (H)第2節 FCソウル5 - 2 (H)
アル・ワフダ2 - 2 (A)第3節 上海上港2 - 3 (A)
アル・ワフダ1 - 0 (H)第4節 上海上港1 - 0 (H)
ペルセポリス0 - 0 (H)第5節 ウェスタン・シドニー6 - 1 (H)
アル・ラーヤン4 - 3 (A)第6節 FCソウル0 - 1 (A)
グループD 1位
チーム







アル・ヒラル6330107+312
ペルセポリス623198+19
アル・ラーヤン62131013−37
アル・ワフダ61141213−14
最終結果グループF 1位
チーム







浦和レッズ6402187+1112
上海上港64021510+512
FCソウル6204915−66
ウェスタン・シドニー62041023−136
対戦相手 結果第1戦第2戦決勝トーナメント対戦相手結果第1戦第2戦
エステグラル・フーゼスターン4 - 22 - 1 (A)2 - 1 (H)ラウンド16 済州ユナイテッド3 - 20 - 2 (A)3 - 0 (延長) (H)
アル・アイン3 - 00 - 0 (A)3 - 0 (H)準々決勝 川崎フロンターレ5 - 41 - 3 (A)4 - 1 (H)
ペルセポリス6 - 24 - 0 (H)2 - 2 (A)準決勝 上海上港2 - 11 - 1 (A)1 - 0 (H)

試合 編集

第1戦 編集

概要 編集

7分、ラファエル・シルバが左サイドを突破して中央へクロスをあげ、これは相手DFにブロックされたが、こぼれ球をラファエル・シルバ自ら押し込み先制に成功した。23分にはロングフィードで右サイド深くまでボールを運び、モハメド・アル=ブライクの折り返しにオマル・フリービーンが合わせたがGK西川周作がセーブし、33分にはサルマーン・アル=ファラジュのパスに反応したフリービーンが抜け出してGKと1対1になるが、これもGK西川がセーブした。しかし37分、アル・ヒラルは再びロングフィードで右サイド深くにボールを運ぶと、アル=ブライクが頭で折り返し中央のサーレム・アッ=ドーサリーがシュートし、そのこぼれ球をフリービーンが蹴り込んで同点に追いついた。前半は1-1で折り返した。

浦和は64分には足を痛めたラファエル・シルバがズラタンとの交代を余儀なくされたが、83分のヤーセル・アッ=シャハラーニーのミドルシュートもGKがセーブするなど、お互い得点を挙げることなく1-1で引き分けとなった。

アル・ヒラル
浦和レッズ
GK1 アブドゥラー・アル=マイウフ
RB2 モハメド・アル=ブライク 90+1分
CB33 オサマ・ハウサウィ
CB70 ムハンマド・ジャフファリー 45+2分
LB12 ヤーセル・アッ=シャハラーニー
CM7 サルマーン・アル=ファラジュ
DM8 アブドッラー・オタイフ 70分
CM16 ニコラス・ミレシ 5分 78分
ST29 サーレム・アッ=ドーサリー
ST3 カルロス・エドゥアルド 19分
CF77 オマル・フリービーン 37分
控え
GK30 ムハンマド・アル=ワキド
DF4 アブドッラー・アッ=ズーリー
MF6 アブドゥルマレク・アル=ハイブリ
MF24 ナウワーフ・アル=アービド 66分 19分
MF27 モハメド・カンノ 80分 78分
FW20 ヤセル・アル・カフタニ
FW44 ムフタール・ファッラータ 70分
監督
ラモン・ディアス
GK1 西川周作
RB6 遠藤航
CB22 阿部勇樹
CB5 槙野智章
LB3 宇賀神友弥 12分
DM16 青木拓矢
CM10 柏木陽介
CM15 長澤和輝 76分
RW9 武藤雄樹
CF30 興梠慎三 86分
LW8 ラファエル・シルバ 64分
控え
GK25 榎本哲也
DF4 那須大亮
DF46 森脇良太
MF7 梅崎司 76分
MF39 矢島慎也
FW13 高木俊幸 86分
FW21 ズラタン 64分
監督
堀孝史

AFC選出マン・オブ・ザ・マッチ
西川周作浦和レッズ
副審:
アーマド・アル・ロアレ
イッサ・アラマウィ
第4審判:
ユセフ・アルジャラーワ

試合ルール

  • 試合時間は90分。
  • 控えは7名。
  • 最大3人まで交代可能。

第2戦 編集

概要 編集

浦和は第1戦からメンバー変更なく、対するアル・ヒラルは第1戦で負傷交代したカルロス・エドゥアルドに代わってナウワーフ・アル=アービドが先発となった。

開始20秒、相手最終ラインのミスを突いた長澤和輝がボールを奪ってシュートを放つも、これは枠の左に外れた。8分にも再び同じような形から長澤がシュートを放ったが、これはGK正面を突いた。26分にニコラス・ミレシのパスを受けたアッ=ドーサリーがダブルタッチで宇賀神友弥を剥がしてシュートを放ったが、ボールは枠のわずかに上に外れた。42分にはミレシがフリービーンとのワンツーで抜け出しシュートを放ったが枠の右に外れた。前半はスコアレスで折り返した。

59分には左CKからミレシに決定機が訪れるがGKがキャッチした。61分には連携ミスを突いてボールを奪いアッ=シャハラーニーが右足でシュートを放つも枠のわずかに右に外れた。62分にはムフタール・ファッラータ、68分にはヤセル・アル・カフタニと攻撃的選手を途中出場させた。61分にカウンターから武藤雄樹のスルーパスに反応した柏木陽介が抜け出しかけるも相手DFの対応に遭った。73分には柏木のFKから興梠慎三がヘディングシュートを放つがGKアブドゥラー・アル=マイウフに左手1本で弾かれ、こぼれ球をラファエル・シルバが押し込みに行ったがこれもGKアル=マイウフに止められた。するとアル・ヒラルは78分、遠藤航にプレスをかけにいったアッ=ドーサリーが遠藤の足を踏んでしまい2度目の警告を受けて退場処分となった。88分に武藤のスルーパスに反応したラファエル・シルバが抜け出して右足でシュートを放つと、ボールはクロスバーを叩いてゴールが決まった。浦和が1-0で勝利して2戦合計2-1とし、10年ぶり2度目のACL制覇を果たした。

浦和レッズ
アル・ヒラル
GK1 西川周作
RB6 遠藤航
CB22 阿部勇樹
CB5 槙野智章 27分
LB3 宇賀神友弥 13分 74分
DM16 青木拓矢
CM10 柏木陽介 90+5分
CM15 長澤和輝 71分
RW9 武藤雄樹
CF30 興梠慎三 84分
LW8 ラファエル・シルバ
控え
GK25 榎本哲也
DF2 マウリシオ 74分
DF46 森脇良太
MF7 梅崎司 90+5分
MF39 矢島慎也
FW13 高木俊幸
FW21 ズラタン 84分
監督
堀孝史
GK1 アブドゥラー・アル=マイウフ
RB2 モハメド・アル=ブライク
CB33 オサマ・ハウサウィ
CB70 ムハンマド・ジャフファリー
LB12 ヤーセル・アッ=シャハラーニー
CM16 ニコラス・ミレシ
DM8 アブドッラー・オタイフ 20分 88分
CM7 サルマーン・アル=ファラジュ 68分
RW29 サーレム・アッ=ドーサリー  72分   78分
CF77 オマル・フリービーン 62分
LW24 ナウワーフ・アル=アービド 77分
控え
GK30 ムハンマド・アル=ワキド
DF4 アブドッラー・アッ=ズーリー
MF6 アブドゥルマレク・アル=ハイブリ
MF27 モハメド・カンノ
MF10 モハメド・アル=シャルフーブ 88分
FW20 ヤセル・アル・カフタニ 79分 68分
FW44 ムフタール・ファッラータ 62分
監督
ラモン・ディアス

AFC選出マン・オブ・ザ・マッチ
ラファエル・シルバ浦和レッズ
副審:
アブドゥハミドゥッロ・ラスロフ
ジャホンギル・サイドフ
第4審判:
マムル・サイカシモフ

試合ルール

  • 試合時間は90分。
  • 90分終了後2戦合計とアウェーゴールも同点の場合、30分の延長戦が行われる。
  • 120分終了後同点の場合、PK戦で勝敗が決定される。
  • 控えは7名。
  • 最大3人まで交代可能。

試合後 編集

勝利した浦和は決勝での無敗記録を4に伸ばした。また、阿部勇樹平川忠亮は2007年にも浦和でACL制覇を達成しており、ACLを2度制した初の日本人となった。また、柏木陽介が大会MVPに選ばれた。

敗退したアル・ヒラルは0-1で敗れた第2戦が今季ACLでは初、2017年の全公式戦で2度目の敗戦となった[3]。第1戦で同点ゴールを挙げたオマル・フリービーンが大会得点王を受賞した。

日本におけるテレビ中継 編集

第1戦・第2戦ともBS日テレ日テレジータスにて生放送され[4][5]、2戦目は日本テレビ系列NHK BS1で録画放送された。

脚注 編集

  1. ^ AFC Calendar of Competitions 2017” (PDF). AFC. 2017年10月20日閲覧。
  2. ^ RAFAEL STRIKE STEERS URAWA REDS TO 2017 AFC CHAMPIONS LEAGUE CROWN”. AFC (2017年11月25日). 2017年11月25日閲覧。
  3. ^ テレビ放送や一部報道では2017年初黒星(=ここまで無敗)とされていたが、7月31日に行われたアラブ・クラブ・チャンピオンシップ(現:アラブ・クラブ・チャンピオンズカップ)のグループステージ第3節においてエスペランスに2-3で敗れているため、これは誤りである。その他の試合では敗れていない。
  4. ^ アジアチャンピオンズリーグ2017 放送予定表”. 日テレジータス. 2017年11月19日閲覧。
  5. ^ アジアチャンピオンズリーグ2017”. BS日テレ. 2017年11月19日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集