山東泰山足球倶楽部

中国のサッカークラブ

山東泰山足球倶楽部漢音読み:さんとう-たいさん-そっきゅうくらぶ、山东泰山足球俱乐部)は、中華人民共和国の東部、山東省済南市をホームタウンとする、中国プロサッカーリーグ(中国超級)に加盟するプロサッカークラブ。通称・山東泰山

山東泰山足球倶楽部
原語表記山东泰山足球俱乐部
愛称オレンジファイヤー(橘紅火焔)
泰山チーム(泰山队)
泰山の将士
クラブカラー  オレンジ
創設年1956年
所属リーグ中国超級
所属ディビジョン1部
ホームタウン山東省済南市
ホームスタジアム済南奥林匹克体育中心
収容人数56,808
代表者中華人民共和国の旗 孫華
監督大韓民国の旗 崔康熙
公式サイト公式サイト
ホームカラー
アウェイカラー
テンプレート(ノート)サッカークラブPJ
山東泰山足球倶楽部
各種表記
繁体字山東泰山足球俱樂部
簡体字山东泰山足球俱乐部
拼音Shāndōng Tàishān Zúqiú Jùlèbù
発音:シャンドン タイシャン
ズーチュウ ジュラブ
英文Shandong Taishan Football Club
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概要 編集

スローガンは「文化足球、百年魯能(文化的なサッカーをしよう、百年の構想をもって魯能を考えよう)」。

チーム名は親会社の山東魯能グループに由来する。山東魯能グループ中国語版: Shandong Luneng Group)は山東省の電力供給会社、山東電力(: 山东电力集团)を中心とする企業グループ。2021年に済南文旅発展集団が筆頭株主になり、チーム名は山東泰山に変更。

伝統行事として、毎年のシーズン前に山東省の泰山をスタッフを含めてチーム全員が登山する[1]

歴史 編集

1956年 クラブ創設 編集

1956年

4月10日、地元の山東省政府によって設立された。

1993年 プロフェッショナリズム 編集

1993年

12月2日、プロサッカークラブとして「山東泰山足球倶楽部」(Shandong Taishan Football Club)を創立。

1994年-2003年(甲A) 編集

1994年

中国サッカー協会(中国足球協会)の最初のシーズンである、甲A級に出場。

1995年

中国足協杯優勝。

1998年

山東電力、魯能グループが共同出資し、「山東魯能泰山足球倶楽部」(Shandong Luneng Taishan Football Club)へ改名した。

1999年

中国サッカー甲Aリーグと中国足協杯の両方で優勝、史上初の二冠チームとなる。

2004年-(超級) 編集

2005年

AFCチャンピオンズリーグ2005ACL初出場すると予選で横浜FMPSMマカッサルBECテロ・サーサナのグループFを6勝の予選全勝で首位通過して決勝トーナメントに進出した。準々決勝でアル・イテハドと対戦した。ホームの第1戦を1-1で引き分け、アウェイの第2戦では2-7の大差で敗戦し合計スコア3-8で準々決勝で敗退が決定した。

2006年

スーパーリーグと名称変更されてから初の優勝。AFCチャンピオンズリーグ2007A3チャンピオンズカップ2007の出場権を獲得した。

2007年

2006年度中国スーパーリーグ優勝チームとして、AFCチャンピオンズリーグ2007A3チャンピオンズカップ2007に出場した。

2回目の出場となったAFCチャンピオンズリーグ2007の予選で城南アデレード・ユナイテッドドンタム・ロンアンのグループGを4勝1分1敗の2位で終えた。首位の城南に勝点で並ぶも得失点で上回れずグループリーグ敗退した。

初出場でこの年で最後となったA3チャンピオンズカップ2007では上海申花浦和城南一和天馬と対戦し、2勝1敗で2位の準優勝に終えた。優勝した上海申花に勝点で並ぶも得失点で上回れなかった。

2008年

スーパーリーグにて優勝を果たす。

2009年

2008年度中国スーパーリーグ優勝チームとして、3回目の出場となったAFCチャンピオンズリーグ2009の予選でG大阪FCソウルスリウィジャヤのグループFを2勝1分3敗の3位で終えグループリーグ敗退した。

スーパーリーグで4位となり、AFCチャンピオンズリーグ2010の出場権を獲得した。

2010年

2年連続の4回目の出場となったAFCチャンピオンズリーグ2010の予選でアデレード・ユナイテッド浦項広島のグループHを2勝4敗でグループリーグ最下位の4位に終え敗退した。

2011年

3年連続の5回目の出場となったAFCチャンピオンズリーグ2011の予選で全北C大阪アレマ・マランのグループGを2勝1分3敗の3位で終えグループリーグ敗退した。

2013年

2013年度中国スーパーリーグで2位となり、AFCチャンピオンズリーグ2014の出場権を獲得した。

2014年

6回目の出場となったAFCチャンピオンズリーグ2014の予選で浦項C大阪ブリーラム・ユナイテッドのグループEを1勝2分3敗でグループリーグ最下位の4位に終え敗退した。

2015年

呂征耿暁鋒上海申花ライアン・マッゴーワンダンディー・ユナイテッドFC馬龍青島中能王剛SGサカベンエンスに移籍。ヴァグネル・ラヴと契約解除した。

アトレチコ・ミネイロからジエゴ・タルデッリを移籍金550万ユーロで獲得した。

2年連続で7回目の出場となったAFCチャンピオンズリーグ2015の予選で全北ビンズオンのグループEを2勝1分3敗の3位で終えグループリーグ敗退した。

超級リーグ戦では18勝5分7敗の3位で終えた。AFCチャンピオンズリーグ2016のプレーオフの出場権を獲得した。

2016年

AFCチャンピオンズリーグの本戦をかけて予選2回戦から出場する。ACLではグループリーグを突破したがリーグ戦で下位に低迷したため、新監督としてフェリックス・マガトが就任した。

2017-2019年

リーグ戦、FAカップ、ACLともに低迷していた。良い成績を残せず、無冠な時期。

2020年

新型コロナウイルスの影響により、リーグ戦は短縮された。リーグ戦では成績を残さなかったが、下半期に監督が交代され、カップ戦を優勝した。

2021年

クラブ名に会社名を入れないようにするサッカー協会の方針を受けて、2021年シーズンからクラブ名を「山東泰山足球倶楽部」(Shandong Taishan Football Club)へ改名した。なお、当チームは給与未払いによりACLへの参加権(ライセンス自体)が剥奪されている。

新型コロナウイルスの影響により、リーグ戦は前期と後期に分かれていたが、選手の補強などを積極的にやりつつながら、リーグ戦で22勝6引き分け1敗の好成績で11年ぶりにリーグ優勝。カップ戦で上海海港に勝ち、カップ戦優勝へ。願念の「二冠王」を達成。

2022年

新型コロナウイルスの影響で、リーグ戦が安定していない上、良い成績をキープできず、リーグ戦優勝を逃して、最終的に2位になった[2]。同じく新型コロナウィルスの影響により、中国FAカップ戦は2023年まで延長した[3]。2023年1月に、2022FAカップを優勝[4]。ACL出場へ。

2023年

新型コロナウイルスによる制限がなくなったことで、リーグ戦に集中できるようになったが、賭博や八百長の不祥事により選手をロスし、監督交代へ[5]。リーグ戦初期は低迷していたが、監督交代後連勝を果たし、上位に突入。次期アジアリーグ出場権を獲得。リーグ終盤、優勝を逃し、リーグ2位と確定[6]。運営が不安定の2023年にしては予想以上の成績であった。

下半期に、ACLのグループステージに出場。コロナ後はじめて一軍をACLへ派遣した[7]

CFAカップ戦は上海申花に負け、4連覇を逃して、準優勝[8]

2024年

ACLで横浜Mに負け、8強で敗退、史上ベストを更新できず[9]

タイトル 編集

国内タイトル 編集

  • 甲Aリーグ:1回
    • 1999
  • CSLカップ:1回
    • 2004

表彰 編集

中国サッカー協会
超級リーグ

過去の成績 編集

シーズンリーグ順位カップ
2004超級リーグ2210664429+15362位優勝
2005超級リーグ2615744730+17523位準優勝
2006超級リーグ2822337426+48691位優勝
2007超級リーグ2814685329+24483位-
2008超級リーグ3018935425+29631位-
2009超級リーグ30111273530+5454位-
2010超級リーグ3018935934+25631位-
2011超級リーグ3013893731+6475位準優勝
2012超級リーグ30812104643+33612位準決勝敗退
2013超級リーグ3018575535+20592位4回戦敗退
2014超級リーグ30121264129+12484位優勝
2015超級リーグ3018576641+25593位準決勝敗退
2016超級リーグ3097143845-73414位4回戦敗退
2017超級リーグ30131074933+16496位準々決勝敗退
2018超級リーグ3017765739+18583位準優勝
2019超級リーグ3015695535+20515位準優勝
2020超級リーグ205位優勝
2021超級リーグ1位優勝
2022超級リーグ2位優勝
2023超級リーグ2位準優勝
  • 2020シーズンは新型コロナウイルス感染拡大の影響により、8チームずつ2つのグループに分かれて予選を行い、各グループ上位4チーム計8チームが優勝を争う決勝トーナメントに、下位4チーム計8チームが降格を争う残留プレーオフに進む形で開催された。

現所属メンバー 編集

2024年3月1日現在

注:選手の国籍表記はFIFAの定めた代表資格ルールに基づく。

No.Pos. 選手名
1GK 於金永
2DF 童磊
4DF ジャジソン
5DF 鄭錚
6DF 王彤
7FW マテウス・パト
8MF 德爾加多
9FW クリザン
10FW ヴァレリ・カザイシュヴィリ
11DF 劉洋
13DF 張弛
14GK 王大雷
15DF 史松宸
16MF 賈非凡
No.Pos. 選手名
17MF 呉興涵
18GK 韓鎔澤
20MF 廖力生
21MF 劉彬彬
22MF 李源一
23FW 謝文能
24FW 畢津浩
25MF 彭欣力
26GK 劉世博
27DF 石柯
28FW 買烏郎・吉米提
29FW 陳浦
31DF 趙劍非
監督

歴代監督 編集

歴代所属選手 編集

GK 編集

DF 編集

MF 編集

FW 編集

クラブ名の変遷 編集

  • 1994年 - 1997年 山東泰山足球倶楽部(中国語: 山东泰山足球俱乐部英語: Shandong Taishan Football Club
  • 1998年 - 2020年 山東魯能泰山足球倶楽部(中国語: 山东鲁能泰山足球俱乐部英語: Shandong Luneng Taishan Football Club
  • 2021年 - 山東泰山足球倶楽部(中国語: 山东泰山足球俱乐部英語: Shandong Taishan Football Club

その他 編集

ユースなど育成組織には厚みがあり、中国では最大規模のサッカースクールを運営している。トップチームの60%が同組織の出身である。中国代表選手も多く輩出している。

コーチはボスニアなど旧ユーゴスラビアからの優秀な指導者を招くことが多い。

ホームタウンの済南市民はサッカー熱が高く、毎試合3万以上の動員を誇る。

ジュビロ磐田と育成と指導者交流を目的としたクラブ間交流をしている。元磐田のアレクサンダー・ジヴコヴィッチもトップチームに在籍していた。

脚注 編集

外部リンク 編集

公式