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この記事の共著者 : Cindy Basinski, MD. 認定泌尿器科婦人科医のシンディ・バシンスキー博士は、インディアナ州ニューバーグを拠点として活動しています。低侵襲手術を専門とし、一般婦人科手術と泌尿器科手術の経験は24年以上。米国産科婦人科委員会(ABOG)より、女性骨盤医学・再建外科の専門医としての認定を受けています。インディアナ大学医学部にて医学の学位を取得。
この記事には7件の参照文献があり、文献一覧は記事の最後に表示されています。
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膣洗浄はかつては一般的なものでしたが、細菌感染症や妊娠中の諸問題を引き起こす可能性が研究によって指摘されており、完全な洗浄方法とは言えないため、あまり実施されなくなってきています。[1] しかし、医師の奨めで膣洗浄をすることになった場合は、以下のステップに従って正しく安全に行いましょう。
ステップ
- 女性の身体は、おりものや血液、精液を自ら排出します。月経の後、おりもの、セックス後の精液を洗浄する女性は少なくありません。しかし、人体の素晴らしいところは、自然にこれらのことを行うように出来ているところです。膣は洗浄などせずとも清浄に保たれるようになっているのです。つまり、膣内を健康的な状態に保つために、人工的な石鹸や洗浄液を使用する必要は本来ないのです。[2]
- 医師の奨めがあれば膣洗浄をしましょう。近年の研究により、膣洗浄は有益というよりもむしろ有害である可能性があるとされています。膣内は高い酸性度と粘液で自然に清浄に保たれていますが、膣洗浄をするとこういった環境を洗い流すことになり、結果としてカンジダ症や他の細菌感染症にかかる可能性が高くなります。洗浄を試みる前に医師に相談し、指示に従いましょう。
- かゆみやヒリヒリ感があっても洗浄は避けましょう。外陰部や膣内部に感じるかゆみやヒリヒリ感を取り除くために洗浄が必要だと思う女性もいます。しかしこれらは感染症の症状であり、洗浄は単にこれらの症状を紛らわすにすぎません。洗い流そうとするのではなく、どんな症状があるのかを医師に相談しましょう。[3]
- 強いにおいを取り除こうとして洗浄してはいけません。膣は常に軽いにおいがあるものです。(月経以外のときに)強いにおいを感じるのは感染の兆候かもしれません。洗浄するのではなく、医師に相談してアドバイスを受けましょう。自分自身の判断で洗浄をして事態を悪化させるよりも、まず医師に相談するのが先決です。
- 性感染症や妊娠を防ぐために洗浄をしてはいけません。膣洗浄は、コンドームや避妊薬の代わりにはなりません。その主な目的は、膣内を「清潔に」することです。したがって、性感染症や妊娠を防ぐ効果はなく、そのような目的でセックスの後の洗浄をしてはいけません。[4]
- 外陰部を洗浄しましょう。デリケートゾーンを常に清潔で無臭に保ちたいなら、外陰部の洗浄をしましょう。お肌にやさしい石鹸と温水で外陰部の汗や汚れを取り除き、膣内部の掃除は体の自然な働きにまかせます。[5] ]
- 膣洗浄器(ビデ)を選びましょう。ドラッグストアで自分に合う使い捨てビデを入手しましょう。洗浄液に香料や染料を含むものは感染症を引き起こしやすいので避けましょう。酢を使用して自宅で洗浄液を作り、市販の膣洗浄ボトルを使用してもよいでしょう。[6]
- 洗浄液の準備をします。使い捨てではない洗浄器を使用するときは、説明書に従って洗浄液を準備します。通常は約1リットルの水を準備する必要があります。自分で作る場合は、酢と水を1:3の割合で混ぜ、約1リットルの洗浄液を作ります。
- 洗浄器に洗浄液を入れます。[7] 説明書に従って、洗浄器いっぱいに洗浄液を入れます。洗浄液がすべて入りきらないときは、洗浄器につぎ足しながら使用します。
- 洗浄はシャワールームか浴室で行ないましょう。膣洗浄はこの上なく厄介なものというわけではありませんが、場所を選びます。こぼれ出た洗浄液の処理をしたり、後でシャワーを浴びたりすることになるので、シャワールームか浴室で行いましよう。
- 膣洗浄器(ビデ)で膣内を洗浄します。[8] 洗浄器の先端を膣に挿入し、洗浄液を送り出します。洗浄液全部を使って膣内を洗浄します。
- 外陰部を洗いましょう。普段のシャワーや入浴時と同じように、お肌にやさしい洗剤と温水を使って外陰部に残った洗浄液を洗い流します。体の他の部位に付いた洗浄液も洗い流しますが、洗浄液自体は比較的無害なので、あまり神経質になる必要はありません。[9]
- 洗浄終了です。後片付けをします。使い捨てタイプのビデは廃棄し、繰り返し使用できる洗浄器はきれいに洗って次の使用のために保管します。そして洗浄液を作るのに使用したものなどを片付けます。
ポイント
- 洗浄液を膣に溜めておこうとする必要はありません。約1リットルの洗浄液で膣内を完全に洗浄できます。
- 洗浄器を無理に奥まで押し込んではいけません。洗浄液の流れを感じる程度に挿入します。
- 洗浄液は洗浄の直前に準備したものを使用し、残ったものはすべて廃棄しましょう。
注意事項
- 洗浄後に痛み、ヒリヒリ感、かゆみ、または斑点があらわれたら、医師に相談しましょう。
- 洗浄液の使い始めと同時にヒリヒリ感を感じたら、すぐに使用を停止し、きれいな水で洗い流します。
- 感染の疑いがあるときは、すぐに医師の診察を受けましょう。洗浄だけで対処しようとしてはいけません。
出典
- ↑ http://women.webmd.com/video/corio-yeast-infection
- ↑ https://www.womenshealth.gov/a-z-topics/douching
- ↑ https://www.womenshealth.gov/a-z-topics/douching
- ↑ https://www.womenshealth.gov/az-topics/douching
- ↑ http://www.medicinenet.com/vaginal_douche_douching/article.htm
- ↑ http://www.everydayhealth.com/womens-health-pictures/hygiene-rules-for-a-healthy-vagina.aspx#/slide-2
- ↑ http://healthlibrary.stanford.edu/patient/douching.pdf
- ↑ http://healthlibrary.stanford.edu/patient/douching.pdf
- ↑ http://www.everydayhealth.com/specialists/woman/etingin/qa/how-do-i-douche/index.aspx
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