この記事の共著者 : Adebola Dele-Michael, MD, FAAD. 認定皮膚科医のアデボラ・デレ=マイケル博士は、ニューヨーク州マンハッタンにある「Radiant Skin Dermatology and Laser, PLLC」のオーナーです。専門は一般皮膚科と美容皮膚科。特に有色人種の人を対象とした、レーザーとエネルギー機器を用いた治療に力を入れ、経験は12年以上。ストーニーブルック大学にて生化学の理学士号を、ロチェスター大学医学・歯学部にて医学博士号を取得。ウェイン州立大学医学部にて皮膚科研修を修了し、チーフレジデントも務めました。
この記事には19件の参照文献があり、文献一覧は記事の最後に表示されています。
自分の腹部を摘まんで、「これは脂肪、それともたるんだ皮膚?」と疑問に思ったことはありませんか?そのように思う人はたくさんいるため、恥ずかしいことではありません。この記事を読むと、たるんだ皮膚と脂肪の違いを理解でき、それぞれの対処法も知ることができます。
知っておきたいこと
- 人差し指と親指で皮膚を摘まんで「ピンチテスト」を行い、たるんで伸びた皮膚と、それより硬めの脂肪組織との違いを理解しましょう。
- 40歳以上の場合や、急激に体重が減少した後であれば、それはたるんだ皮膚かもしれません。また、BMI(ボディマス指数)が高い場合は、過剰な体脂肪であると考えられます。
- 過剰な体脂肪とたるんだ皮膚は、それぞれの状態に合わせて、エクササイズ、サプリメント、美容医療などで対処できます。
ステップ
- 親指と人差し指で問題の箇所の皮膚を摘まむ ピンチテストは、医学的な皮下脂肪厚測定法(キャリパー法)に似ていますが、道具は必要としません。痛みを感じない程度に、親指と人差し指で皮膚を摘まんで(肉も一緒に)引っぱります。[1]
- 摘まんだ皮膚を少なくとも2.5cm引っぱる たるんだ皮膚は簡単に摘まむことができ、親指と人差し指の先がほとんどくっついているように感じます。また、たやすく2.5cm以上引っぱることができます。一方、体脂肪の場合は、たるんだ皮膚のように簡単に摘まんだり、引っぱったりすることはできません。[2]
- 例えば、腹部の脂肪を摘まもうとすると、親指と人差し指がつきそうになることはありません。指と指の間に脂肪の層を感じるはずです。また、摘まんだ肉を2.5cm以上引っぱろうとすると、指がすべって皮膚から離れてしまうでしょう。
- 専門家による皮下脂肪厚測定で正確な診断を受ける キャリパー法とも呼ばれるこのテストは、キャリパーで皮膚を挟んで測定する方法で、指を使うより正確な測定が行えます。医師などの医療専門家がキャリパーで特定の部位を挟んで測定し、そのデータを基に体脂肪率を測定します。[3]
- 皮下脂肪キャリパーを購入し、オンライン計算機を使って皮下脂肪率を算出できますが、正確な数値を得るには医療専門家に依頼したほうがよいでしょう。
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- 「体脂肪」とは、医学的には皮下脂肪組織のことです。この組織(SATとも呼ばれる)は体全体の皮下にあり、脂肪としてエネルギーを貯蔵したり、体温を維持する役割を果たしています。しかし、しばしば腹部、臀部、上腕部に過剰に蓄積する皮下脂肪組織は、循環器疾患、糖尿病、そして癌などの発症を高めるリスクもあります。[4]
- 過剰な皮下脂肪組織によるボディイメージ(自分の身体に対して持つ認識)への懸念が原因で、鬱やそれに関連する症状を引き起こすこともあります。
- 「たるんだ皮膚」は、しわが寄ったり垂れたりしている皮膚です。一般的に皮膚がたるむのは、皮膚に弾力を与えるコラーゲンやエラスチンが減少するためです。大幅なあるいは急激な体重の減少が原因で皮膚のたるみが起こることもあります。たるんだ皮膚は身体的な問題(くり返す発疹など)を引き起こすこともありますが、主にボディイメージが原因で精神の安定に影響を及ぼします。[5]広告
- たるんだ皮膚は、一般的に体重の減少、年齢、そして健康問題と関連しています。しかし、40歳を超えていたり、大幅に体重が減少したり、妊娠していたり、またはエーラス・ダンロス症候群(皮膚などの総合組織の病気)を患っているからと言って、必ずしも皮膚がたるむとは限りません。それでも、たるんだ皮膚を持つ人のほとんどが、次の項目に当てはまります。
- 見た目でわかる過剰な体脂肪があると、BMIも高くなります。遺伝、年齢、性別、そして閉経などの要因が、皮下脂肪の量に影響するのも事実です。それでも、肥満(BMIを算出して判定)と判定されたら、体脂肪があるのは間違いありません。[9]広告
- たるんだ皮膚に効果のある食品とサプリメント 食品やサプリメントでは、たるんだ皮膚を引き締める劇的な効果は期待できませんが、皮膚のハリや全般的な健康を改善することはできます。健康的な食事をとることから始めましょう。多くの野菜、果物、全粒穀物、低脂肪タンパク質、そしてヘルシーファット(不飽和脂肪酸を適量接種)をとると、全般的な健康を維持できます。また、次のような食品やサプリメントが皮膚の再生を促進すると言われています。[15]
- たるんだ皮膚に効果のある成分 若々しいハリのある肌を保つ効果があると謳っているクリームや軟膏はたくさんあります。効果が証明されていないものもありますが、次の成分は研究によって効果が認められています。[18]
- 表皮の細胞分裂を活性化させる物質:皮膚のコラーゲンの生成を促進する物質として、レチノールが広く知られています。市販または処方箋で購入できます。
- 抗酸化物質:ビタミンB3、C、Eは、皮膚のコラーゲンを守る働きがあります。市販または処方箋で購入できます。
- ライフスタイルを変える 毎日のルーティンを変えることで(小さな変化の場合も、大きな変化の場合もあります)、肌を守り健康に保つことができます。たるんだ皮膚がすぐに消えることはありませんが、肌の健康が改善されると目立たなくなる場合もあります。次の方法を試してみましょう。[19]
- 太陽光から肌を守る:ブロードスペクトラム(UVAとUVBの両方から肌を守る)タイプの日焼け止めを塗る、帽子をかぶる、紫外線を通さない衣服を着用する、日中は太陽光に当たらないなどの対策をすると、太陽光から肌を守ることができます。
- 肌をやさしく扱う:長時間の熱いお風呂やシャワー、鈍い刃のカミソリ、タオルの強い摩擦は避け、肌を守りましょう。肌が乾燥していると感じたら、保湿剤を塗りましょう。
- 禁煙する:肌の状態、そしてあらゆる面での健康状態が改善されます。
- ストレスを減らす:健康的な肌を保つことができます。
- 体脂肪とたるんだ皮膚のための医療的処置 どちらの状態でも、外科的および非外科的の両方の処置があります。どのような処置(もしあれば)が自分の状態に適しているか、まず医師に相談することが大切です。次の処置は、一般的に重大な副作用のリスクは低く(まったくないとは言えません)良好な結果が期待できます。[20]
- 脂肪を減らす治療には、次のようなものがあります。
- 脂肪分解:脂肪冷却、脂肪溶解注射、レーザー、超音波など、非外科的な処置で脂肪を分解します。
- 脂肪吸引:外科的処置で脂肪組織を除去します。
- 一般的に、たるんだ皮膚の治療は外科的処置を行い、腹壁形成術(タミータック)、しわ切除(フェイスリフト)、乳房吊り上げ術(マストペクシー)など、皮膚を「吊り上げる」または「切除する」手術です。
広告 - 脂肪を減らす治療には、次のようなものがあります。
出典
- ↑ https://www.bhf.org.uk/informationsupport/heart-matters-magazine/nutrition/weight/best-way-to-measure-body-fat
- ↑ https://www.bhf.org.uk/informationsupport/heart-matters-magazine/nutrition/weight/best-way-to-measure-body-fat
- ↑ https://healthcare.utah.edu/the-scope/shows.php?shows=0_uqd7la3o
- ↑ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6702693/
- ↑ https://www.aad.org/public/cosmetic/younger-looking/what-makes-hands-look-younger
- ↑ https://www.templehealth.org/about/blog/managing-excess-skin-after-weight-loss-surgery
- ↑ https://www.aad.org/public/cosmetic/younger-looking/what-makes-hands-look-younger
- ↑ https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/wrinkles/symptoms-causes/syc-20354927
- ↑ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6702693/
- ↑ https://www.cdc.gov/healthyweight/assessing/bmi/adult_bmi/
- ↑ https://my.clevelandclinic.org/health/treatments/22017-excess-skin-removal
- ↑ https://www.cdc.gov/physicalactivity/basics/adults/index.htm
- ↑ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2991639/
- ↑ https://www.mensjournal.com/health-fitness/best-workout-tighten-loose-skin/
- ↑ https://www.bbcgoodfood.com/howto/guide/eat-your-way-fabulous-skin
- ↑ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7146365/
- ↑ https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31627309/
- ↑ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3583892/
- ↑ https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/adult-health/in-depth/skin-care/art-20048237
- ↑ https://my.clevelandclinic.org/health/treatments/21525-body-countouring
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