東京バイパス指令

東京バイパス指令』(とうきょうバイパスしれい)は、1968年11月8日から1970年1月30日まで、毎週金曜日21:00 - 21:56に日本テレビ系列で放送されたアクションテレビドラマ。全65話。トヨタグループ単独提供

東京バイパス指令
ジャンル刑事ドラマ
脚本スタッフの項を参照
監督スタッフの項を参照
出演者
言語日本の旗日本語
製作
プロデューサー
制作日本テレビ
東宝
国際放映
放送
放送チャンネル日本テレビ系列
音声形式モノラル放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1968年11月8日 - 1970年1月30日
放送時間金曜日21:00 - 21:56
放送枠正式枠名無し
放送分56分
回数65回
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この枠(後の『トヨタ金曜劇場→金曜劇場』)はそれまで『グランプリ劇場』→『サスペンス劇場』を経て本作では『トヨタサスペンス劇場』と枠名が付いていた。

概要

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特命刑事として抜擢された刑事たちが様々な難事件や凶悪事件に挑んでゆく。普段は東京・世田谷通り沿いのスナック「ポロ」の二階に事務所を構える「東京マスコミ研究所」の所員(ルポライター)に扮しているが、事件が発生し捜査命令が下ると、警察手帳も拳銃も持たない「特命刑事」として行動する。

青春とはなんだ』の夏木陽介、『これが青春だ』『でっかい青春』の竜雷太。東宝青春シリーズの主演2人が主役を務めた。また、第19話「基地の狼」は横田基地が登場、第24話「地獄部屋」は当時の沖縄問題を、第36話「地獄特急」は横須賀線電車爆破事件を、第37話「ライフル魔」は金嬉老事件がそれぞれ基になっているなど、数々の社会問題を反映させて制作された回もあった[1]

なお、本作の舞台となった「POLLO(ポロ)」は本作放映当時実在していたスナックバーであり、主演の夏木が私財を投じて開いた店だった。本作終了後もしばらく営業を続けていた[1]

当初2クール(26回)の予定であったが、視聴率が好調だったなどのこともあって放送が延長した[1]。これと共にレギュラー出演者の一部入れ替えや基本設定の変更(第52話を以って「東京マスコミ研究所」が閉鎖など)も行われた[1]

岡田晋吉にとっては、本作が初めて制作に携わった刑事ドラマである。しかし本作について「ストーリー作り、撮影スケジュールの面で行き詰まった」と話している[2]

夏木は、本作品の撮影で本物のライフル銃を撃ったことがあるが、実弾を撃った後は耳が聞こえづらくなり芝居ができず、NGで弾を撃ち尽くしてしまった後はロケ先であったため調達に時間がかかってしまったなどしたため、撮影に本物の銃を用いるのは不向きだと実感したことを語っている[3]

登場人物

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  • 夏木陽介・南郷健介警部(潜入捜査官)
  • 竜雷太・槙竜次警部補(潜入捜査官)
  • 成川哲夫・並木刑事(南郷らの連絡員)※1話 - 26話まで(パリに異動という形で降板[1]
  • 永井譲滋・喜多刑事(潜入捜査官)※26話 - 52話、65話
  • 柴田侊彦・佐野刑事(潜入捜査官)※29話 - 52話、65話
  • 宮口精二・椎名警視(南郷らの上司。南郷、槙、並木から「ボースン」(水夫長の意味)と呼ばれている)※第52話で東京マスコミ研究所閉鎖により警視庁本庁へ戻る[1]
  • 藤木悠・トップ屋・中屋(ルポライター。第52話からポロのマスターとなる[1]
  • 白川由美・今野タキ(スナック「ポロ」のママで殉職刑事の未亡人)※第20話以降はほぼ出演無し[1]
  • 柏木由紀子・今野ユキ(タキの妹でスナック「ポロ」のウエイトレス)
  • 西田佐知子・二宮冴子刑事(潜入捜査官)※52話 -
  • 清水将夫・木村警視監(椎名の上司)
  • 中江真司・(予告編ナレーター)
  • 納谷悟朗・(中期オープニングタイトルナレーター)

スタッフ

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放送日程

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回数放送日        サブタイトル              脚本          監督    ゲスト
1
  • 1968年
  • 11月8日
花火の罠須崎勝弥松森健
211月15日おとし穴
311月22日目には目を服部佳
411月29日拳銃の秘密阿部桂一古川卓巳
512月6日恐喝(かつあげ)
612月13日囮はダイヤだ阿部桂一島津昇一
712月20日焼殺田代淳二島津昇一
812月27日墓場への招待高久進古川卓巳
9
  • 1969年
  • 1月3日
危機一髪阿部桂一古川卓巳
101月10日ゆがんだ青春高橋二三島津昇一
111月17日狂犬(きちがいいぬ)
121月24日恐怖のナイフ阿部桂一松森健
131月31日けものの街下飯坂菊馬
142月7日謀殺須崎勝弥古川卓巳
152月14日黄金に手を出すな蘇武路夫
162月21日黒い対決下飯坂菊馬土居通芳
172月28日奴を殺(ば)らせ伴田充
183月7日消えた女阿部桂一松森健
193月14日基地の狼下飯坂菊馬
203月21日コール・ガール田代淳二古川卓巳
213月28日イヌは誰だ山田正弘
224月4日強奪犯
土居通芳
234月11日天国の霊柩車阿部桂一松森健
244月18日地獄部屋
  • 下飯坂菊馬
  • 藤川洋一
254月25日黒いかまきり田代淳二野崎貞夫
265月2日ハイエナ伴田充土居通芳
275月9日女獣田代淳二
285月16日街の野獣下飯坂菊馬松森健
295月23日プレイボーイ作戦阿部桂一野崎貞夫
305月30日狂った銃弾
土居通芳
316月6日血の告発田代淳二野崎貞夫
326月13日一匹おおかみ池田一朗土居通芳
336月20日死の罠石森史郎
346月27日全員潜入せよ!池田一朗三輪彰
357月4日幽霊船野崎貞夫
367月11日地獄特急伴田充土居通芳大丸二郎石山雄大南弘子新井和夫
377月18日ライフル魔石森史郎
387月25日拳銃市場池田一朗野崎貞夫
398月1日消えた遭難者下飯坂菊馬
408月8日殺しの相手は二億円石森史郎土居通芳
418月15日殺人海流佐々木武観
428月22日蟻地獄
  • 下飯坂菊馬
  • 藤川洋一
野崎貞夫
438月29日ロスコー32口径を追え大川タケシ松森健
449月5日黒い設計図服部佳
459月12日完全(パーフェクト)アリバイ池田一朗土居通芳
469月19日死神の爆走伴田充
479月26日屠殺者池田一朗野崎貞夫
4810月3日なぶり殺せ!石森史郎松森健
4910月10日死刑台は硫酸槽だ!田代淳二
5010月17日汚れた超特急プラン
  • 大川タケシ
  • 石森史郎
野崎貞夫
5110月24日襲撃池田一朗
5210月31日スパイは貴方のそばにいる松森健
5311月7日復讐は誰の手に山田正弘
5411月14日殺るか殺られるか小川英児玉進
5511月21日どぶ鼠狩り石森史郎野崎貞夫
5611月28日狙われた刑事山田正弘松森健
5712月5日華やかな容疑者長野洋
5812月12日贋札(がんぺい)稼業池田一朗児玉進
5912月19日罠にかかった女たち竹林進
6012月26日もう一つの顔
61
  • 1970年
  • 1月2日
ギャンブル往来池田一朗松森健
621月9日いつか貴方も…!?山田正弘
631月16日闇の中の口笛
  • 小川英
  • 長野洋
野崎貞夫
641月23日石森史郎
651月30日攻撃目標-X池田一朗松森健

ネット局

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※は遅れネット

上記のネット局は、後番組の『ゴールドアイ』に引き継がれている。

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h にっぽんの刑事スーパーファイル(洋泉社MOOK、2016年2月)p.60 - 61
  2. ^ 『昭和40年男』2015年8月号(クレタパブリッシング)p.34
  3. ^ 別冊映画秘宝編集部 編「夏木陽介(構成・文 友井健人)」『ゴジラとともに 東宝特撮VIPインタビュー集』洋泉社〈映画秘宝COLLECTION〉、2016年9月21日、92頁。ISBN 978-4-8003-1050-7 
  4. ^ a b 『北國新聞』1969年9月25日付朝刊、テレビ欄。

前後番組

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日本テレビ 金曜21:00
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われら弁護士
【これのみ『サスペンス劇場』】
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