ドミトリー・トゥルスノフ

ドミトリー・イーガリヴィッチ・トゥルスノフロシア語ラテン翻字: Dmitry Igorevich Tursunov, ロシア語: Дми́трий И́горевич Турсу́нов, 1982年12月12日 - )は、ロシアモスクワ出身の男子プロテニス選手。これまでにATPツアーでシングルス7勝、ダブルス6勝を挙げている。自己最高ランキングはシングルス20位、ダブルス36位。身長185cm、体重82kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

ドミトリー・トゥルスノフ
Dmitry Tursunov
ドミトリー・トゥルスノフ
基本情報
フルネームDmitry Igorevich Tursunov
国籍ロシアの旗 ロシア
出身地ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦
ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国モスクワ
生年月日 (1982-12-12) 1982年12月12日(41歳)
身長185cm
体重82kg
利き手
バックハンド両手打ち
ツアー経歴
デビュー年2000年
ツアー通算13勝
シングルス7勝
ダブルス6勝
生涯獲得賞金5,920,125 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪3回戦(2007)
全仏3回戦(2006・08・14)
全英4回戦(2005・06)
全米3回戦(2003・06・08)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪2回戦(2009)
全仏ベスト4(2008)
全英2回戦(2007・08・11・14)
全米3回戦(2008)
キャリア自己最高ランキング
シングルス20位(2006年10月2日)
ダブルス36位(2008年6月16日)
2017年9月16日現在

来歴 編集

トゥルスノフは科学技師であった父親の手ほどきでテニスを始め、12歳半の時にロシアを離れてアメリカに引っ越した。2000年にプロ入りしたが、トゥルスノフはATPツアーの下部ツアーのATPチャレンジャーツアーでの下積み期間が長く、2003年全米オープン4大大会デビューを果たしている。初出場の4大大会で、トゥルスノフは1回戦で元世界ランキング1位のグスタボ・クエルテンを破り、グザビエ・マリスとの3回戦まで進出した。2004年ウィンブルドンで3回戦に進み、1回戦で同じロシアマラト・サフィンを破ったが、3回戦でカルロス・モヤに敗れている。

ドミトリー・トゥルスノフは2005年からツアー大会で成績を伸ばし、2005年ウィンブルドンの2回戦で地元イギリスティム・ヘンマンを3-6, 6-2, 3-6, 6-3, 8-6で破る勝利を挙げた。トゥルスノフ自身は4回戦でセバスチャン・グロジャンに敗退する。この後男子テニス国別対抗戦・デビスカップロシア代表選手にも初選出され、9月23日-25日に「ワールドグループ」準決勝の対クロアチア戦に出場した。

2006年全仏オープン3回戦・ウィンブルドン4回戦・全米オープン3回戦進出の後、9月末にキングフィッシャー航空テニス・オープン決勝でトマーシュ・ベルディハを破り、ATPツアー大会でシングルス初優勝を果たす。12月1日-3日にかけて、デビスカップ決勝の対アルゼンチン戦がロシアの首都モスクワにあるオリンピック・スタジアムで開かれ、トゥルスノフはマラト・サフィンとペアを組んで第3試合のダブルス戦に出場し、アルゼンチン代表のナルバンディアン/カレリ組を破って、デビスカップロシア代表の4年ぶり2度目のデ杯優勝に貢献した。

2007年全豪オープンでは第21シードで出場したが、3回戦で第13シードのトマーシュ・ベルディハに敗れた。その後の4大大会ではシングルス3回戦止まりが続いているが、男子ツアーではシングルス・ダブルスともにタイトルを増やしている。2008年全仏オープン男子ダブルスでは、同じロシアのイーゴリ・クニツィンと組んだベスト4進出がある。8月の北京五輪で、トゥルスノフはシングルス・ダブルスともにスイス代表のロジャー・フェデラーと顔を合わせた。シングルスは1回戦で4-6, 2-6のストレート負けに終わり、ミハイル・ユージニーと組んだ男子ダブルスも2回戦でフェデラーとスタニスラス・ワウリンカの組に4-6, 3-6で敗れた。

2012年のロンドン五輪で2度目のオリンピックに出場した。シングルス1回戦でフェリシアーノ・ロペスに7-6(5), 2-6, 7-9で敗れた。

ATPツアー決勝進出結果 編集

シングルス: 9回 (7勝2敗) 編集

大会グレード
グランドスラム (0-0)
ATPワールドツアー・ファイナル (0-0)
ATPワールドツアー・マスターズ1000 (0-0)
ATPワールドツアー・500シリーズ (0-0)
ATPワールドツアー・250シリーズ (7–2)
サーフェス別タイトル
ハード (5–2)
クレー (0-0)
芝 (2-0)
カーペット (0-0)
結果No.決勝日大会サーフェス対戦相手スコア
準優勝1.2006年7月31日 ロサンゼルスハード トミー・ハース6–4, 5–7, 3–6
優勝1.2006年9月25日 ムンバイハード トマーシュ・ベルディハ6–3, 4–6, 7–6(5)
優勝2.2007年7月29日 インディアナポリスハード フランク・ダンチェビッチ6–4, 7–5
優勝3.2007年9月30日 バンコクハード (室内) ベンヤミン・ベッカー6–2, 6–1
優勝4.2008年1月12日 シドニーハード クリス・グッチョーネ7–6(3), 7–6(4)
準優勝2.2008年7月20日 インディアナポリスハード ジル・シモン4–6, 4–6
優勝5.2008年10月5日 メスハード (室内) ポール=アンリ・マチュー7–6(6), 1–6, 6–4
優勝6.2009年6月20日 イーストボーン フランク・ダンチェビッチ6–3, 7–6(5)
優勝7.2011年6月18日 スヘルトーヘンボス イワン・ドディグ6-3, 6-2

ダブルス: 11回 (6勝5敗) 編集

結果No.決勝日大会サーフェスパートナー対戦相手スコア
準優勝1.2004年8月23日 ワシントンD.C.ハード トラビス・パロット クリス・ハガード
ロビー・コーニッグ
6–7(3), 1–6
準優勝2.2005年9月19日 北京ハード ミハイル・ユージニー ジャスティン・ギメルストブ
ネイサン・ヒーリー
6–4, 3–6, 2–6
準優勝3.2006年6月26日 ノッティンガム イーゴリ・クニツィン ジョナサン・エルリック
アンディ・ラム
3–6, 2–6
優勝1.2007年10月15日 モスクワカーペット (室内) マラト・サフィン トマーシュ・ツィブレツ
ロブロ・ゾブコ
6–4, 6–2
優勝2.2008年2月24日 ロッテルダムハード
(室内)
トマーシュ・ベルディハ フィリップ・コールシュライバー
ミハイル・ユージニー
7–5, 3–6, [10-7]
優勝3.2009年2月28日 ドバイハード リック・デ・フスト マルティン・ダム
ロベルト・リンドステット
4–6, 6–3, [10-5]
優勝4.2009年7月26日 インディアナポリスハード エルネスツ・グルビス アシュリー・フィッシャー
ジョーダン・カー
6–4, 3–6, [11-9]
準優勝4.2010年10月10日 東京ハード アンドレアス・セッピ エリック・ブトラック
ジャン=ジュリアン・ロジェ
3-6, 2-6
優勝5.2010年10月24日 モスクワハード
(室内)
イーゴリ・クニツィン ヤンコ・ティプサレビッチ
ビクトル・トロイツキ
7-6(8), 6-3
準優勝5.2012年6月23日 スヘルトーヘンボス フアン・セバスティアン・カバル ロベルト・リンドステット
ホリア・テカウ
3–6, 6–7(1)
優勝6.2013年5月5日 ミュンヘンクレー ヤルコ・ニエミネン マルコス・バグダティス
エリック・ブトラック
6–1, 6–4

4大大会シングルス成績 編集

略語の説明
 W  F SFQF#RRRQ#LQ A Z#PO G  S  B NMS P NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会20012002200320042005200620072008200920102011201220132014201520162017通算成績
全豪オープンAALQ1RA2R3R2R1RA1R1RA2RA1R1R5–10
全仏オープンAALQ1R2R3R2R3R1R1R1R2R2R3RA1RA10–11
ウィンブルドンLQALQ3R4R4R3R3R1R1R2R1R1R1RA1R1R13–13
全米オープンLQA3R2R2R3R1R3R1R1R1RLQ3R1RAA1R10–12

: 2005年全仏の不戦敗は通算成績に含まない

外部リンク 編集