犬の噛み癖を直す方法

PDF形式でダウンロードPDF形式でダウンロード

仔犬は物を噛んだり引きちぎったりする傾向がありますが、それは正常な行動です。家族の中で自分の居場所を学ぼうとしている間、または歯の生え始めの時期などに頻繁に見られます。しかし、その癖が成犬になっても治らないと重大な問題を引き起こす可能性があるため、早い段階で直した方が良いでしょう。成犬の噛み癖は、仔犬のそれとは全く異なる方法で対処しなければなりません。状況や体の大きさによっても異なりますが、成犬の咬傷事故は人に深刻なダメージを与える可能性があります。

方法 1
方法 1 の 2:

噛まないようペットの仔犬をしつける

PDF形式でダウンロード
  1. How.com.vn 日本語: Step 1 ペットの仔犬の噛み癖が正常か否かを判断する 
    生まれて間もない仔犬は、例えば、兄弟犬や一緒にいる家族など、属するグループ内における自分の地位を確かめようと色々なことを試します。物を噛んだり引きちぎったりして、自分の領域を徐々に学んで行き、噛んだ対象物の反応を見て、して良い事と悪い事の区別をつけて行きます。
    • 仔犬は楽しいことや、遊ぶことが好きです。 人間の手や指が近くにあれば、それを大きなおもちゃと捉えて戯れつきます。仔犬は遊ぶ時口をよく使うため、人間の手や指を噛むおもちゃに見立てて遊ぶものだ、と理解しましょう。
    • 生え始めの歯は仔犬に不快感を与えます。物を舐めたり噛んだり押したりして、歯茎の痛みを抑えようとします。不快感を和らげるには、おもちゃや、噛むのに適した物を与えると効果的です。
  2. How.com.vn 日本語: Step 2 仔犬に噛むよう仕向けてはいけない 
    仔犬の顔の前や近くで手を振って遊ぶのは控えましょう。また、綱引きのように攻撃的になることを助長するような遊びも避けましょう。そのような状況におかれると、仔犬は口を使いたくなります。
    • 遊んでいる最中であろうと、歯の生え始めに苦しんでいる時期であろうと、仔犬が噛んだら、すぐに手や指を仔犬の口から離し、大きな声で「痛い」と言いましょう。「ダメ」「悪い子」などと怒鳴りたくなるかもしれませんが。仔犬に向かって言葉を発してはいけません。
    • 仔犬は飼い主が自分に話しかけている、という事実にしか興味がありません。つまりその言葉の意味には無頓着です。仔犬に向けて言葉を発すれば、仔犬は自分に注意を払っていると解釈し、飼い主が反応した行為を繰り返して、注意を引こうとします。
  3. How.com.vn 日本語: Step 3 噛まれた兄弟犬の反応をまねる 
    仔犬は非常に幼くまだ母親や兄弟犬と一緒にいる時期に、自らの噛む力が強すぎるかどうかを、噛んだ後に返って来る反応で学びます。母犬から噛まれるなど、叱られる場合もありますが、兄弟犬を強く噛めば、噛まれた仔犬は大きな声で鳴き声を上げます。それを見て、噛んだ仔犬は「やり過ぎた」と考え、噛むのをすぐにやめることを覚えます。このようなプロセスを何度も経て、仔犬は噛む程度を学んで行きます。飼い主もこの方法を使って、ペットの仔犬に噛まないようしつけることができます。
    • 腕を組み仔犬から目を逸らし、5〜10秒間無視しましょう。場合によっては、部屋を出る必要さえあるかもしれません。噛まれた後に見せるそのような行動は、仔犬にとって「(自分が)噛むと、楽しさが消える。遊び相手がいなくなる」というメッセージになります。
  4. How.com.vn 日本語: Step 4 仔犬が噛むのを止め落ち着いたら再び遊ぶ  
    再び愛情を示しましょう。ただし、噛む行為を再開し止まらなくなったら、遊びを全て止め、必要なら部屋を出て行き、完全に仔犬を無視しましょう。「噛めば飼い主から注意を払ってもらえない」というメッセージになります。
    • 歯の生え始め時期には適切な咀嚼玩具を与えて、良い咀嚼の習慣を促しましょう。まだ歯が生えていない時期に与えても、噛んで良い物とそうでない物を教えるのに効果的です。仔犬に新しい行動を教える時と同様に、1つの物事を教えるには、常に一貫した行動を取ることが重要です。
  5. How.com.vn 日本語: Step 5 仔犬への態度とボディランゲージに注意して訓練する 
    仔犬や成犬に良い行動と悪い行動を区別させるには、異なる態度やボディランゲージを示すことが鍵です。例えば、ペットが飼い主の注意を引こうと吠えている時に、ペットを見たり話しかけたりすれば、吠えるという「悪い行為」を助長してしまいます。ペットが大人しく行儀よく遊んでいる時に、ペットに注意を払ったり話しかけたりすれば、その「良い行為」を促すことになります。ペットに対する態度がどんな反応を引き出すかに意識を向けましょう。上手く訓練できれば、ペットは飼い主に敬意を示し、服従するようになるでしょう。ペットの仔犬や成犬が、どれだけあなたに噛みつきたいと思っても、飼い主は噛むおもちゃではない、と学びます。[1]
  6. How.com.vn 日本語: Step 6 噛む前に仔犬が必ず示す警告サインに注意する 
    分かりやすいサインではないため、注意を払っていなければ見逃してしまう場合があります。警告サインは、数ヶ月間から数年続くことがあります。子供に乱暴に扱われた場合など、一定期間耐えているものの、ある時突然人を噛み、周りの人全員を驚かせることがあります。
    • 噛む前に発する警告サインには、問題の人が近づくと立ち上がって離れる、顔を背ける、飼い主に訴えかけるような表情を向ける、問題の人が近づくとあくびをするなどがありますが、これらだけに限定されません。
    • 分かりやすい警告サインには、行儀よくなる、首または背中の毛を立てる、歯をむき出しにしながら唇を丸める、相手の目を直視する、うなり声をあげる、吠えるなどがありますが、これだけに限定されません。[2]
    広告
方法 2
方法 2 の 2:

噛まないようしつける

PDF形式でダウンロード
  1. How.com.vn 日本語: Step 1 恐怖心から噛むのかを判断する 
    噛む理由としては恐怖心が最も一般的です。恐怖心は、必ずしも直接的、間接的な虐待経験が背景にあるとは限りません。仔犬が成犬へと成長する過程で、適切な社会性が培われない場合に起こります。[3]
    • 確かに、ペットの犬は飼い主やその家族には常に友好的で、何の問題もなく快適に過ごしていますが、それは、間昼夜を通して長く一緒に生活しているからです。馴染みのない人や他の動物は、たまに現れてはいなくなるということを繰り返すために、それが犬に恐怖心を起こします。
  2. How.com.vn 日本語: Step 2 噛む理由が他にあるかを判断する 
    噛む理由は他にもいくつかあります。例えば、保身行為、痛み、狩本能、母性本能、単に特定の犬種の本能などが挙げられます。[4]
    • 保身行為は、自分に身近な物を守ろうとして行う場合が一般的です。例えば、飼い主、自分が使う水や食べ物の皿、自分の空間、好きなおもちゃやおやつなどを守ろうとして保身行為に走ります。
    • 様々な理由で痛みを負っている時、触れられたくないために噛むことがあります。関節炎を患っている老犬を始め、老犬でなくても、傷や怪我を悪化させたくない場合や、通りかがりの人に踏まれた場合などが挙げられます。
    • 狩本能は、何かに追われた時などに出ます。ジョギングやサイクリングをしている人、車、他の動物などが近くを通りかかると、本能が顔を出す場合があります。
    • 仔犬を産んで間もない成犬の母性本能は、時には激しく強力です。世話などで近づく必要がある場合には、母犬や仔犬の空間を尊重し、接し方には十分に気をつけましょう。
    • 牧羊犬やそれに類する犬種は、本能のままに人や動物の脚、足首を噛んで、特定の場所に追いやろうとする傾向があります。
  3. How.com.vn 日本語: Step 3 脱感作と拮抗条件付けで噛まないようしつける 
    この訓練では、犬に怖い思いをさせてしまう可能性があります。ただし、「怖い」とは言っても耐え得るレベルに限定させることが重要です。訓練の間は、犬の心理状態を良好に保てるように注意しなければなりません。ペットの犬には、与えた状況そのものに焦点を当てたり、状況を恐れたり、状況に反応したりするよう促すのではなく、飼い主や、ご褒美でもらえるおやつやおもちゃに焦点を合わせるよう訓練します。訓練の目的は、犬がいつもと違う、または状恐ろしい状況に出くわしても、それは良いことの前兆だと理解させることです。
    • 一緒に訓練してくれるヘルパーを探しましょう。犬にとって「新しく、馴染みのない人」と一緒に訓練を行う時は、ヘルパーには、犬が怖がるのを見ても無視して、飼い主である自分に集中するよう伝えましょう。また、愛犬が訓練の良い部分だけに集中できるよう、ヘルパーにはご褒美のおやつを携帯してもらい、頻繁にかつ迅速におやつを与えるよう協力してもらいましょう。怖い体験をさせた後、しばらく経ってからご褒美を与えても、愛犬にはそれが恐怖体験としか残りません。また、ヘルパーには、急激に動いたり、愛犬の恐怖心を煽ったり、大きな音を立てたりしないようにも注意してもらいましょう。ヘルパーがそのような行為で犬を怖がらせては訓練になりません。
  4. How.com.vn 日本語: Step 4 不快感を快の刺激で打ち消して犬に噛まないようしつける 
    2番目は、愛犬がある状況に怖い、嫌いという反応を示したら、快の刺激を与えてネガティブな感情を打ち消す訓練です。自発的拮抗条件付けと呼ばれます。この訓練の目的は、愛犬に、「つけ」「お座り」「伏せ」といった基本的なしつけに従わせ、飼い主に再度焦点を当てさせることです。これらの命令には報酬が伴います。つまり、愛犬が飼い主の命令に従ったり、ある作業を完了させたら、その報酬として、おやつを与えたり可愛がってあげます。そうすることで、「おいしい、嬉しい、楽しい」などのポジティブな感情がネガティブな刺激対象と結び付けられ、「怖い」記憶が塗りかえられます。
    • 訓練中は愛犬が満足していることを確かめましょう。10〜15分の訓練を終えたら、あるいは、ご褒美のおやつがなくなる前に、愛犬を自由にしましょう。[5]
  5. How.com.vn 日本語: Step 5 正の強化を行う 
    仔犬や成犬を訓練する際、望ましい行動でもそうでなくても、正の強化は大変役立ちます。適切なおもちゃを噛んでいる時や、飼い主を噛まずに遊んでいる時には、愛犬を褒めましょう。
    • 飼い主の希望通りに行動している際には、低カロリーの小さなおやつを与えるのも良いでしょう。
    • 訓練は一貫性を持って行うことが重要です。手、指、つま先には絶対に触れてはいけないことを愛犬に理解させましょう。自宅に招いたゲストに対しても、同じように振る舞うことを強要し、ゲストに敬意を示すよう教えましょう。[6]
  6. How.com.vn 日本語: Step 6 訓練に一貫性を持たせる 
    報酬ベースの訓練で愛犬に基本的なしつけを行えば、愛犬がきちんと命令に従うようになるだけでなく、色々な状況で飼い主の指導を待つようになります。この訓練はまた、衝動的行動を抑制するのに役立ち、噛み癖を直すのに非常に効果的です。不快感を快感に変えさせる前述の方法で訓練を進め、色々な状況を体験させて、怖い状況にも慣れさせましょう。
    • 辛抱強く続け、訓練には一貫性を持たせて、常にポジティブな感情を持たせて訓練を終わらせましょう。すべての犬は異なり、彼ら独自のペースで学習します。訓練に時間と情熱を傾ければ、愛犬にとって恐ろしい状況を与えられても、驚くほど早いペースでポジティブな反応を示すようになります。そうなれば、もちろん、噛む頻度も少なくなります。
  7. How.com.vn 日本語: Step 7 体罰を与えてはいけない 
    仔犬や成犬が噛んだからと、体罰を与えてはいけません。体罰として愛犬の鼻を叩いたり弾いたりしても、それは飼い主の遊び心だと見なされる可能性があります。また、良くない噛み癖を助長する可能性もあります。更に、殴ったり乱暴な扱いをすれば、噛む頻度が高まります。体罰は愛犬を傷つける可能性があるだけでなく、ペットの仔犬や成犬との良い関係を損なう恐れもあります。体罰によるしつけは絶対に避けましょう。[7]
  8. How.com.vn 日本語: Step 8 噛み癖のある犬を訓練する時は注意する 
    愛犬が自分や近くにいる人に噛み付いたら、まずは落ち着きましょう。噛まれた本人にも落ち着くように促しましょう。犬は恐怖や不安をすぐに察知します。怒鳴ったり蹴ったりしてはいけません。そうすれば、愛犬は一層恐がり、より攻撃的な行動に出る場合があります。[8]
    • 犬の目を直接見るのを避け、近くの人には愛犬に対して斜めに立つように促しましょう。そうすることで、愛犬に注意を向けつつ、周りの人が攻撃の対象になり難い状況を作れます。愛犬にはまた、周りの人間が愛犬の領域を脅かしたり、安全を損なう怖いものではないことを教えることができ、かつ、愛犬自身も飼い主を脅かしてはいないことを認識させることができます。
    • 犬が恐怖を感じなければ対象物に対して興味を失い、穏やな雰囲気になり状況がコントロールしやすくなります。
  9. How.com.vn 日本語: Step 9 専門家を呼ぶ時期を見極める 
    愛犬を生活全般でしつけるのは困難な場合があります。残念ながら、噛みつきたいという欲求は犬の本能に深く根付いているため、飼い主の訓練だけでは不十分な場合があります。訓練に行き詰まり途方に暮れてしまったら、やり直しが効かなくなる前に、犬の調教師や犬の行動主義心理学者に相談しましょう。
    • しつけが上手く行かない場合、極端な対策を打たなければならない場合があります。新しい飼い主を見つける、動物保護施設に預ける、更に極端な状況では、安楽死などを考慮する必要があります。
    • 一般的に、穏やかな飼い主は、愛犬から穏やかな特徴を引き出す傾向があります。この事実を踏まえて、愛犬と遊んだり、新しい人を紹介したり、また、馴染みのない場所に連れて行ったり、別の動物と遊ばせたりしましょう。リビングのソファーで寛ぎながら愛犬と一緒に楽しむ時も、同様です。そうすることで、愛犬は大人しくしていることを良いことだと覚え、またそのような態度で遊んでいる時に、飼い主から可愛がってもらったり、愛情を注いでもらったりすると理解するようになります。
    広告

このHow.com.vn記事について

How.com.vn 日本語: Ty Brown
共著者 ::
ドッグトレーナー
この記事の共著者 : Ty Brown. 犬の行動主義心理学者でドッグトレーナーのタイ・ブラウンは、対面トレーニング及びデジタルプラットフォーム(ポッドキャスト、ウェブセミナー、オンラインコース)を通じてドッグトレーニングを提供する会社「Ty the Dog Guy」の経営者です。ドッグトレーナーとして17年以上の経験を有し、問題行動の緩和や介助犬の訓練を専門としています。その業績はABC、NBC、CBS、Spike TV、Entrepreneur Magazineにも取り上げられ、ユタ州からは8度にわたり「最優秀賞」が贈られています。 この記事は1,123回アクセスされました。
カテゴリ:
このページは 1,123 回アクセスされました。

この記事は役に立ちましたか?

⚠️ Disclaimer:

Content from Wiki How 日本語 language website. Text is available under the Creative Commons Attribution-Share Alike License; additional terms may apply.
Wiki How does not encourage the violation of any laws, and cannot be responsible for any violations of such laws, should you link to this domain, or use, reproduce, or republish the information contained herein.

Notices:
  • - A few of these subjects are frequently censored by educational, governmental, corporate, parental and other filtering schemes.
  • - Some articles may contain names, images, artworks or descriptions of events that some cultures restrict access to
  • - Please note: Wiki How does not give you opinion about the law, or advice about medical. If you need specific advice (for example, medical, legal, financial or risk management), please seek a professional who is licensed or knowledgeable in that area.
  • - Readers should not judge the importance of topics based on their coverage on Wiki How, nor think a topic is important just because it is the subject of a Wiki article.

広告