夫に家事をさせる方法

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仕事と子育てプラス炊事洗濯掃除でヘトヘトの自分に向けて、お決りの「飯はまだかな」の一言が、今日も平然と放たれてしまいました。視線はテレビ、手元には缶ビール、隣の部屋には脱ぎっぱなしの衣服類となれば、怒りや悲しみを通り越し、脱力感に包まれるばかりでしょう。「この人の無神経さは理解不能」と、諦めの境地へと誘われそうになりますが、この先も延々とこの不平等な家事分担が続くとなれば、なにより精神衛生上好ましくありません。それでも気づけば『大きな長男』と化していた夫という男性は、自分自身が人生を賭けた結婚相手です。ここでポイントとなるのが、夫が家事に意識を向けない理由を推察し、最も効果が期待できると思われる方法を考え、それらを実践する、妻としての踏ん張りです。[1]

方法 1
方法 1 の 2:

家事をしない理由を探る

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    育った家庭環境を検証する 『三つ子の魂百まで』の諺は、夫の家事の捉え方に関しても言えることでしょう。たとえば父親が一切家事をしない一方で、家事全般に関して口うるさく、母親が黙々とすべてをこなしている姿を見て育っていたとすれば、それが夫にとっての基準となっています。あるいは二世帯同居で、祖母と母親すなわち嫁姑が台所に並んで立っている背中を見て育っていれば『男子厨房に入るべからず』の価値基準が擦り込まれているかもしれません。これまで夫が語ってくれた、自身の子供時代の思い出話の断片を思い起こし、幼少期から思春期時代の夫の家庭生活を想像してみましょう。さらには義理の父は家事が得意なのか、姑もまた自分と同じように夫に家事を手伝って欲しかったのかなど、色々な視点から推察することで、少しずつその理由が見え始めます。[2]
    • 「子どもの頃に洗濯物を畳んでいるお父さんの邪魔をして叱られた」など、作り話で構いません。掃除、炊事など家事にまつわる自身の思い出話を夫に話し、リアクションや返答の内容から、子ども時代の夫婦の家事分担のバランスを探り出すのも一案です。
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    性格から分析する 整理整頓が得意で、書籍やCDや趣味のコレクションは整然と並べられているのであれば、少なくとも家事が不得手で嫌いなタイプとは思えません。反対に入浴時に脱ぎ捨てた下着類は裏返しで散乱、食後の机上の箸や皿類や食べ残しも散らかし放題が常の場合、現時点で強引に家事を任せない方が賢明かもしれません。また家事以外の相談事に対し、基本快く一旦聞き入れてくれる夫であれば、なんらかの理由に基づき、自らの意思で家事には手を出さない姿勢を通している可能性が伺えます。これまで幾度も家事への協力をいろいろな方法で打診するも、回を重ねるごとに拒否の姿勢や逃げ腰が顕著になっているのであれば、単に意固地になっている状況でしょう。「手伝おうか」「いつもありがとう」などの単純な一言が喉元で引っかかり続けている、妻である自分が思う以上に不器用な夫である可能性も探ってみましょう。
    • これまで家事以外の力添えをお願いした際、同様に快い返事やリアクションが返ってこなかった場面を思い出してみましょう。その時から月日が流れ、現在は当たり前のようにやってくれている、その後最終的には希望に応えてくれたのであれば、家事に関しても同様の展開が期待できます。
    • 瞬間小型湯沸かし器的な短気な夫の場合、家事への協力自体を拒否しているのではなく、繰り返し遠回しに仄めかされることに対し、苛立ちを積もらせているのかもしれません。
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    逃げている可能性を探る 面倒くさい、男の仕事ではない、といった理由から拒否しているのではなく、なんらかの苦手意識が原因で、家事と耳にするだけで腰が引けてしまう世の男性は少なくありません。かつて大失敗してしまい、甚大な被害や迷惑を被った、もしくは第三者に及ぼしたなど、家事の範疇に含まれる行為に対する恐怖感が、延々トラウマとなっているケースです。子どもの頃に皿洗いをしていてザックリ手を切ってしまった、掃除していて大切な物を壊してしまい、親が謝罪している姿が目に焼き付いているなど、いろいろな体験が想像されます。「そんな自分が恐る恐る手をだせば、むしろまた迷惑をかけてしまうだけだから、どれだけ妻に不満や愚痴をぶつけられても、ここは黙っておこう」との考えなのでしょう。苦手なことに対しても積極的に挑む夫が、家事に関してのみ腰が重い、歯切れが悪い場合、妻にも言えないなんらかの苦い記憶(経験)が逃げ腰の理由だと考えられます。
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    作戦を練る 夫が家事への協力を拒む、頑なに避け続ける理由がある程度鮮明に推察できたのであれば、次は最も効果が期待できるであろう、自分なりの作戦を立てましょう。夫を掌で転がす、という表現が用いられますが、この高度なテクニックで『愛妻戦隊家事レンジャー』に改造できれば、最高のミッション完了です。これは相互協力でより良い環境を構築すべき家庭における、妻から夫への協力要請であり、意中の男性の意識を引くべく自身を飾る、取引先との折衝のように身構えるなどの必要はありません。二つ返事で希望通りの十分な協力を約束してくれる展開を期待するのではなく、まずはこちらの話を最後まできちんと聞いてもらうことを、最初のハードルに設定しましょう。ここでポイントとなるのが、妻であるみなさんのパフォーマンスです。
    • 理想通りのシナリオを事前に描き過ぎるのは逆効果です。どれだけ知り尽くした夫が相手であったとしても、予期せぬリアクションが返ってくるのが会話であり意見交換です。強引に主導権を握ろうとせず、自分が投げかけた言葉に対し、夫の方がストレートに家事に対する本音を喋ってくれる、そんな言葉のキャッチボールを心がけましょう。
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方法 2
方法 2 の 2:

アクションを起こす

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    下手に出てみる 切り出すタイミングは自己判断ですが、リアルタイムで家事を行っている最中に、構え過ぎず「ねえ、ちょっといいかな」といった切り出しからお願いするのが自然でしょう。「疲れていて手先が痺れているから、お皿を割ってしまいそうで怖いの。申し訳ないけれど、ちょっとだけ代わってもらえると嬉しいな」といった感じです。ポイントは手伝ってほしい理由があることと、とりあえずワンポイントで助けてほしいと伝え、夫が「それなら仕方ないな」と、渋々でも腰を上げて対処できる作業内容であることです。いきなり「テレビ見てるんだったらお米ぐらい洗ってよ」「暇なら、洗濯機に洗剤入れてスタートボタンを押すぐらいできるでしょ」では、唐突な嫌がらせと解釈されても仕方ありません。自分の不注意で普段通りにできない、と下手に出ることで、夫のリアクションを確かめてみましょう。
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    事務的にお願いする 食後の一服タイムや、なんとなく雑談しているタイミングを見極め、家事への協力依頼をストレートに切り出す方法です。「大切な私物を失くしたり壊したりしては申し訳ないから、あなたの部屋の掃除器がけや拭き掃除は、手の空いている時には自分でやってくれますか」といった感じです。滅多に声を荒げたりしない、感情の起伏が比較的穏やかなタイプのご主人であれば、冷静に「どういうことかな」と聞き返してくれることで、会話を始められます。その後の話の展開次第では長時間話し込む可能性もあるため、翌朝が早い、双方が他にやらねばならないことを抱えているようであれば、次の機会を待ちましょう。
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    理論立てて訴える 「お話があります」と前置きから、真面目な表情で夫を問い詰める、より周到な準備が必要な正攻法です。夫が口下手であれば「はい・いいえ」の二択で応えられるよう、家事を手伝ってもらえない現状と大変さを語り、それに対しての質問という形を繰り返すとよいでしょう。「共働きで、朝夕の食事の準備から後片付け、掃除、洗濯、買い物……反対の立場に置かれたら、すべてを快く引き受けられますか」などと、具体的に言葉にするのがポイントです。会話の主導権を常に自分が握り続けることで、家事を手伝ってもらえない大変さを、まずは頭の中だけでも夫に気づいてもらえれば、第一ステップはクリアです。
    • 次第に感情が高ぶってしまい、涙声や噛みつくような口調にならないよう、踏ん張って冷静に淡々と話す姿勢を心がけましょう。「気づかずに悪かった」と反省しているご主人も、自身の感情を押さえて耳の痛い話に応じてくれている状況です。女性の武器をここぞとばかりに駆使していると誤解されてしまうと、せっかくの話し合いが口論へと発展しかねません。
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    自分も家事を放棄する 家事ができないからやらず、面倒だから覚える気もなければ、いまさら妻に頭を下げるのはイヤだと逃げ腰の、実は内弁慶タイプへの切り札です。これまで紹介してきたいずれの方法でもらちが明かない、いずれもが該当しない夫の場合、この切り札が選択肢に浮上します。妻であるあなたが家事を放棄すれば、どれだけ意地っ張りであったにせよ、少しは理解してくれることでしょう。ただし双方が一歩も引かない時間が経過し過ぎると、冗談ではなく家庭生活全体の崩壊が始まり、修復困難となるリスクが高まるため、細心の注意が必要です。
    • このあたりが限界だと見極めた手前の時点で、妻であるあなたの方から穏やかに歩み寄り謝罪を伝え、そこから冷静な話し合いに持ち込みましょう。本来の目的は夫を懲らしめることではありません。
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    冷静な話し合いを求める 一切家事をしない夫に協力を求める、最も理想的な方法であることに異論はないでしょう。同時に先に紹介した、いわゆる荒療治とも言える方法に関しても、つまりはここに到達するための回り道に他なりません。夫婦間の話し合いですから、そこには作為的なパフォーマンスや周到な準備など必要ありません。この場面では感情が高ぶれば泣いても構いませんし、怒りや呆れなどの負の感情をストレートに表現したとしても、夫婦だからこそ時が経てば、自然と苦笑い話に変わります。
    • 最終的に期待していたほどの協力が得られなかったとしても、大切なのはあなたが精一杯現状と希望を訴えたという事実です。
    • 夫婦共作の家庭生活をより快適なものとするうえで、家事の分担は大きな意味合いを有しています。50:50の比率である必要はありません。自分たちに最適なバランスを、話し合いを通じて見極めましょう。
    • いきなりベストな改善策を目指すのではなく、状況が変わればその都度話し合い、随時軌道修正するコミュニケーションを重ねましょう。
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    明確な目標を提示する 一切家事をやらないのではなく、渋々ながらも頼めば動いてくれる、自分の気が向いたことはこなしてくれる場合、目標設定がポイントとなる可能性が見過ごせません。家事を『当たり前の日々の義務』と捉えている主婦とは違い、普段仕事と対峙し続けている夫は、定め(られ)た目標に向かって物事と対峙する傾向が見られます。何と何を・いつまでに・どのレベルまでやるのかを明確にすることで、やる気を刺激する方法です。たとえば「この部屋とあっちの部屋の掃除器かけから拭き掃除までを〇時までに仕上げてもらえると、すごく助かります」といった具合です。とりわけ営業ノルマなど、クリアすべきハードルに挑み続けている職種の夫であれば、意気に感じてスイッチを入れてくれることでしょう。
    • 「何時だったら〇〇と〇〇を手伝ってくれますか?」と、夫に時間を決めてもらうのも一案です。夫自ら約束する形を整えてしまうことで、やらされている感を軽減する効果が期待できる問いかけです。
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    褒める 褒められて嫌な気分になる人は基本いません。まして普段家事を避ける夫には、「家事はあくまで妻の仕事で、自分にとっては押し付けられた余分な仕事」との解釈が共通しているのではないでしょうか。褒めて育てる方法は育児に於いても注目されています。夫すなわち男性の子どもっぽい一面を巧みにコントロールすべく、家事を手伝ってくれる夫を褒めることで、上手にコントロールする方法です。
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    結果二度手間になっても多めに見る たとえば洗濯物をベランダに干してくれたのは助かったものの、丈の長いシャツの裾が足下に擦っている、きちんとピンチで止められていないなど、結果二度手間になってしまったとしましょう。それでも最初は「ありがとう」と感謝の気持ちを伝え、夫が気づかないタイミングでやりなおしておきましょう。最初からあれこれ不備を指摘してしまっては、夫の機嫌を損ねるばかりです。こうして次第に洗濯物を干す作業を、自ら積極的に買って出てくれるようになれば、そこからワンランク上のテクニックを、自ら開設しながらやってみせましょう。「ふうん。なるほど、確かにそうした方が早くて綺麗だよな」などと興味を示してくれれば、家事分担を1つ完了できたも同然でしょう。[3]
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ポイント

  • 家事をしない夫を責めるのではなく、家事を手伝って欲しい理由をまずは理解してもらえるように、きちんと思いを伝える姿勢が大切です。
  • 夫婦間のベストな家事分担のバランスや内訳はそれぞれ異なります。他の夫婦をそのまま真似る、同じ負担を夫に要求する方法は、必ずしも良策とは言えません。
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このHow.com.vn記事について

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カテゴリ: 家庭生活
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