嘔吐後の犬を世話する方法

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緊急処置をする

緊急処置が必要な状態を知る

嘔吐の原因を探る

嘔吐後の食事

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参照

犬は嘔吐しやすい動物で、原因は些細なものから深刻なものまで様々です。例えば、拾い食いをした後に、傷んだ食べ物を吐くことがあります。しかし、飼い犬が頻繁に嘔吐する場合は、感染症、膵炎、毒物摂取、癌、または消化管閉塞などの深刻な病気が原因かもしれません。この記事を読んで、嘔吐後の世話の仕方と医療的処置を受けるべきタイミングを見極めましょう。

ステップ

パート 1

パート 1 の 4:

緊急処置をする

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   ショック状態になっていないかを確認する　飼い犬に次のようなショック状態の症状が見られたら、獣医師による早急な治療が必要です。

   • 皮膚と歯茎が蒼白になる
   • 通常とは違う行動をとる
   • 突然倒れる
   • 衰弱している
   • 立ち上がることや、歩行が困難
   • 頭が上がらない
   • 落ち込んだような振る舞いをする
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   犬を暖かく心地良い状態に保つ　飼い犬が嘔吐しても、悪い事ではないと安心させましょう。そして、犬を横たわらせて安静にさせます。犬が寒がっているように見えたり、震えていれば毛布を掛け、犬の状態に注意を払って見守りましょう。

   • 犬を安静にさせましょう。楽な姿勢をとろうと立ち上がって歩き回らないように、最初から心地良い状態で床に横たわらせましょう。
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   お湯で湿らせたタオルで汚れた被毛を拭く　吐瀉物が乾燥すると被毛が固まってしまうため、タオルで拭い取ります。ただし、この処置は犬が落ち着いてから行い、嫌がるようであればすぐに中止しましょう。

   • 再び嘔吐してもカーペットが汚れないように、トイレシートや古いタオルを犬の顎の下や体の周りに敷くとよいでしょう。トイレシートが排泄場所だと理解している犬もいます。嘔吐して汚しても平気な場所であると分かれば、犬は安心できるかもしれません。
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   再び嘔吐しそうなしぐさに注意する　飼い犬が嘔吐した後、様子を注意深く見守りましょう。嘔吐を繰り返す場合は、獣医師による診察が必要です。えずく、喉に何かが詰まっているような音がする、体が硬直している、うろうろと歩き回る、などが嘔吐の兆候です。
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パート 2

パート 2 の 4:

緊急処置が必要な状態を知る

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   鼓腸の場合は直ちに治療を受ける　飼い犬が嘔吐しようとしても何も吐き出さない場合は、鼓腸と呼ばれる命に関わる深刻な病気かもしれません。鼓腸の症状には、繰り返し嘔吐を試みても何も吐き出せない、またはよだれが糸状に出る（飲み込むことができないため）などがあります。

   • 鼓腸が起こっている場合、処置をしないと数時間で命を落とす危険性があるため、直ちに治療する必要があります。
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   脱水症状に注意する　嘔吐した後は、むかつきがあり水を飲む気になれないかもしれません。また、嘔吐で水分も排出しているため、摂取する以上に水分を失っていると、脱水状態に陥る恐れがあります。飼い犬に初期の脱水症状が見られたら、電解質補給飲料を水と混ぜて、数時間おきに1日を通して与えましょう。脱水状態が改善されない場合は、獣医師による治療が必要です。初期の脱水症には次のような症状があります。

   • 過剰なパンティング
   • 口、歯ぐき、鼻の乾燥
   • 顕著な倦怠感（疲労）
   • 目が乾いている、または窪んでいる
   • 皮膚にはりがない（皮膚を軽くつまんで放すと、すぐに元に戻らない）
   • 臀部、後ろ肢に力が入らない（後期の脱水症状）
   • 不安定な歩行（後期の脱水症状）
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   診察を受けるタイミングを知る　ゴミを漁った後の嘔吐など、単純な原因であれば、大抵の場合は水分を補給し食事を控えるなどして、家庭で治療を行えます。しかし、直ちに医療的処置を受ける必要がないか、犬の様子を注意深く観察しましょう。次のような症状がないか注意しましょう。

   • 吐こうとしても何も出ない
   • 1、2度嘔吐した後、倦怠感があり落ち込んだ様子である
   • 4時間以上嘔吐が続く、または水を飲むとすぐに嘔吐する
   • 吐血がある（深刻な胃潰瘍の疑い）
   専門家情報

   

   Pippa Elliott, MRCVS

   獣医、Royal College of Veterinary Surgeons（王立獣医師会）

   Royal College of Veterinary Surgeons（王立獣医師会）のメンバーでもあるピッパ・エリオット獣医師は、30年以上にわたり、かかりつけ獣医師、そして獣医外科医として獣医療の実践に努めてきました。1987年にグラスゴー大学にて獣医科学と獣医外科学の学位を取得し、生まれ故郷の町にある動物診療所に20年以上勤務しています。

   

   Pippa Elliott, MRCVS
   獣医、Royal College of Veterinary Surgeons（王立獣医師会）

   ピッパ・エリオット獣医師の助言： 「飼い主としての直感を信じましょう。飼い犬の状態が心配で、何かがおかしいと思たら、獣医師に相談しましょう。その結果、問題ないことが判明しようとも、深刻な問題の可能性を見逃さない方が重要です」

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パート 3

パート 3 の 4:

嘔吐の原因を探る

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   嘔吐と吐き戻し（逆流）の違いを知り、適切な処置をする　犬はしばしば、胃腸の働きとは無関係に、また病気の症状がなくても、未消化の食物を吐き戻すことがあります。飼い犬が食物を吐き戻した場合、重力の力で餌が胃まで運ばれるように、フードボウルを床より高い位置に据えるとよいかもしれません。しかし、胃の内容物を勢いよく嘔吐する場合は、胃が収縮している証拠です。この場合は、犬は背中を丸めて嘔吐し、吐瀉物は異臭を放つはずです。

   • 吐き戻しは通常、食道などの消化の初期段階に問題がある場合があります。例えば、早食いが原因でしばしば吐き戻しが起こります。この場合は、吐瀉物は未消化で管状になっています。
   • 飼い犬が頻繁に食物を吐き戻す場合は、長期的な疾患が原因かもしれません。餌を椅子などの高い場所に置いて与え、獣医師の診察も受けましょう。
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   嘔吐の原因を探る　飼い犬の最近の食事、行動、感情、そして環境的な要素を検討し、嘔吐の原因を追究します。例えば、最近の散歩時に動物の死骸を漁ったり、落ちていた食べ物を食べたりしていないかを思い出してみましょう。嘔吐は拾い食いが原因でよく起こります。犬が不健康な物を食べた際、体が外に排出しようと働くためです。ただし、嘔吐が続く場合は、次のような深刻な原因が考えられます。

   • 消化管内の細菌感染
   • 腸内寄生虫
   • 深刻な便秘
   • 急性腎不全
   • 急性肝不全
   • 大腸炎
   • パルボウイルス感染症
   • 胆嚢炎
   • 膵炎
   • 毒物摂取
   • 熱中症
   • 子宮感染症
   • 薬の副作用
   • 癌
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   嘔吐は1度だけか、繰り返し起こるかを調べる　飼い犬の嘔吐が1度だけで、普段通りに食事や排泄をするのであれば、単発的な出来事であるため心配はいらないでしょう。しかし、嘔吐が1日を通して複数回起こる場合、または翌日も続く場合は、直ちに獣医師の診察を受ける必要があります。

   • 繰り返し起こる嘔吐は、詳しく検査して原因を突き止める必要があります。レントゲン検査、血液検査、便検査、尿検査、超音波検査、バリウム検査などを行い、詳しい診断結果が得られます。
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   吐瀉物を調べて嘔吐の原因を探る　吐瀉物に包み紙、ビニール袋の破片、骨の破片（嘔吐の原因になるため、本物の骨を与えてはいけません）などの異物が含まれていないかを調べます。吐瀉物に血液が混ざっていたら、直ちに治療を受ける必要があります。急速に深刻な失血状態に陥り、命を脅かす危険があります。

   • 吐瀉物に異物が見当たらない場合は、吐瀉物の形状と濃度を調べましょう。未消化の食べ物か、または液状になっているかを観察します。嘔吐が続く場合は、獣医師に報告できるように内容を記録しましょう。獣医師に写真や吐瀉物のサンプルを見せると、診断に役立つ場合があります。写真で吐瀉物の量もわかるため、治療方法も変わるかもしれません。
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パート 4

パート 4 の 4:

嘔吐後の食事

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   嘔吐後12時間は食事を与えない　嘔吐により胃壁が刺激されるため、嘔吐後すぐに食事をすると、さらなる嘔吐を誘発する場合があります。そのため、胃を休める必要があり、そうすることで、嘔吐の原因が食べ物であるかを知ることができます。飼い犬が空腹であっても、食事を与えるのは控えましょう。また、絶食することで、嘔吐の原因となった物を吐き出すかもしれません。

   • 子犬や若い犬の場合、12時間以上絶食させてはいけません。
   • 飼い犬に基礎疾患（特に糖尿病）がある場合は、絶食前に獣医師に相談しましょう。
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   犬に水を与える　犬の体重500gに対して、小さじ1杯の水を1時間おきに与えます。これを犬が通常通りに水が飲めるようになるまで、1昼夜続けましょう。嘔吐後に多量の水を飲むと、さらなる嘔吐を誘発する場合があります。逆に水をまったく飲まないと、脱水症を起こす恐れがあります。少量の水でも嘔吐が続く場合は、獣医師に相談しましょう。

   • 体重が5kgの犬であれば、1時間おきに小さじ10杯の水を1昼夜与えましょう。
   • 入手可能であれば、乳児用電解質補給飲料を与えることもできます。粉末状なら製品の説明書に従って電解質粉末をお湯で溶かし、上記の水と同様の方法で与えます。胃にやさしい飲料で、脱水症状を改善します。ただし、この飲料の味を嫌う犬もいるため、飲むのを嫌がるかもしれません。日本では、ペット用の電解質補給飲料（ペットスエットなど）が販売されています。
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   犬が水を飲まない場合、水分補給をする　脱水症を防ぐために、犬に水分補給をする必要があります。手ぬぐいに水を含ませ、歯茎を拭いてもよいでしょう。こうすると、吐き気で水が飲めない時でも、口の中がさっぱりとします。また、氷を与えると、少量でも水分を補給でき、口を湿った状態に保ちます。または、ぬるめのジンジャーティー、カモミールティー、ミントティーなどを与えると、胃と消化官を落ち着かせます。水を与える時と同様に、一度に与える量は小さじ数杯に留めましょう。

   • 犬がお茶を飲まない場合は、製氷皿で凍らせてから砕いて与えましょう。氷であれば喜んで食べるかもしれません。
   • 様々な種類の飲み物を試し、犬が好む物を見つけましょう。
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   食べ物を与える　嘔吐後12時間経ったら、低脂肪で消化しやすい食べ物を小さじ2、3杯分与えます。脂肪分の少ない皮なしの鶏肉やひき肉などは、必要なタンパク質を補います。また、ゆでたジャガイモ、低脂肪のコテージチーズ、柔らかく炊いたご飯などは、炭水化物を補給します。低脂肪の肉と炭水化物を1：5の割合で混ぜて与えましょう。しっかり火を通した低脂肪で味付けのない食物は、通常のドッグフードより消化が良くなります。

   • 食事を与えても嘔吐しなければ、1、2時間おきにさらに少量を与えましょう。しかし、再び嘔吐した場合は、獣医師の診察を受ける必要があります。
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   ドッグフードを少量ずつ与える　上記の胃にやさしい特別食を1日与えた後、通常のドッグフードを少しずつ混ぜていきます。例えば、最初はドッグフードと特別食を半々に混ぜ、次にドッグフードを3/4、特別食を1/4という具合に増やします。そして、嘔吐が起きない限り、通常の食事に戻しましょう。食事に関する獣医師の指示に従い、必要な再診を受けましょう。

   • 飼い犬が再度嘔吐した場合は食事を与えるのをやめ、獣医師の診察を受けましょう。犬に与えた食べ物と飲み物の種類、量、犬の様子を記録しておくと、診断に役立ちます。
   • 食べ物や薬を替えて症状が改善するかを試してはいけません。さらに悪化させる可能性があります。
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