デッサンに陰影を加える方法

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デッサン画に立体感を加え、絵が飛び出してきそうな印象を与えたい時は、明るさを調整し陰影をつけましょう。陰(シェーディングとも呼ばれ、影とは異なります)をつけると、絵を見た人の視線をフォーカルポイントへ誘導することができます。陰をつける手法を選び、さっそくデッサン画に息を吹き込みましょう!

パート 1
パート 1 の 2:

シェーディングの手法を選ぶ

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  1. How.com.vn 日本語: Watermark How.com.vn to デッサンに陰影を加える
    ハッチングとは平行した線を何本も引いて陰をつけていく手法を指します。線の間隔を詰めるとより濃い陰になり、間隔を空けると、より明るく(陰を薄く)見せることができます。長く安定した線を引いて統一感を出しましょう。[1]
    • ハッチングの線は、水平方向、垂直方向、さらに斜めに引くこともできます。
    • デッサンの被写体の形状の角度や曲線にハッチングの線を合わせることで立体感が増します。例えば、被写体が丸い場合、ハッチングの線は直線よりも曲線を用いると良いでしょう。
  2. How.com.vn 日本語: Watermark How.com.vn to デッサンに陰影を加える
    クロスハッチングとは、ハッチングの層を重ねる方法で、2層目は1層目と逆方向に、つまり交差させて引いていきます。例えば、水平方向の直線を1層目に用いたのであれば、2層目はその上から垂直方向に線を引いて重ねていきます。この手法を用いると、通常のハッチングよりも素早く陰をつけることができます。[2]
    • クロスハッチングの線の間隔を詰めると、より濃い陰になります。間隔を空けて線を引くと、より明るく(陰を薄く)見せることができます。
    • 陰をさらに薄く見せるには、2層目は描きません。
  3. How.com.vn 日本語: Watermark How.com.vn to デッサンに陰影を加える
    点描法は何度も鉛筆を上げ下げしながら紙に点を描いていく手法であるため、時間もかかります。点の間隔を詰めて描くと陰がより濃く見えるでしょう。[3]
    • 点の代わりに短い線を用いると、より印象派風の仕上がりになります。
    • 太めのマーカーペンで陰影をつける際は、この点描法が適しています。
  4. How.com.vn 日本語: Watermark How.com.vn to デッサンに陰影を加える
    陰にブレンディング(陰の色調を滑らかに変化させること)を用いると、デッサンに滑らかさが生まれ、より自然な仕上がりになります。正しく行うにはかなりの時間と技術を要します。デッサン用の柔らかめの鉛筆を斜めに使ってシェーディングを行い、紙に加える力の加減を調整することで陰の濃さを変えていきます(陰を濃くする場合は、より力を込めます)。[4]
    • デッサン用鉛筆には様々な硬さの種類があり、数字と、BあるいはHというアルファベットが表記されています。Bという表記の鉛筆のほうが柔らかく、数字が増えていくごとに柔らかさが増していきます。Hという種類の鉛筆は硬めで、数字が増えていくごとにブレンディングが難しくなっていきます。米国で多く見られる標準的な「2番」鉛筆はHB相当の硬さがあり、硬めの鉛筆と柔らかめの鉛筆の中間にあたります。
    • まずは単純な多角形(立方体など)や球体の絵にシェーディングを施す練習を行ってから、実際のデッサン画を使ったシェーディングに取り組むと良いでしょう。
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パート 2
パート 2 の 2:

色調を調整する

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  1. How.com.vn 日本語: Step 1 光が差す方向を決める 
    光源次第で、陰が最も濃い部分、さらに最も明るい部分が決まります。陰は光源の反対側に、最も明るい部分は光源に面した部分(光が差している部分)に生じます。[5]
    • 実物や写真を観察して、光が被写体にどのような影響を及ぼすのかを理解しましょう。可能であれば光源を移動させ、様々な角度の陰を試してみましょう。
    • 作品を見た人は、最も明るい部分に視線を向けます。鑑賞する人に見てもらいたい部分を最も明るく描きましょう。
  2. How.com.vn 日本語: Watermark How.com.vn to デッサンに陰影を加える
    長方形(細長いものにしましょう)を描き、その内側を10等分にします。片側の端のマスにシェーディングで最も濃い陰を描きます。その隣のマスには、それよりもやや薄い陰を描きます。このようにして、徐々に薄くしながら反対側の端のマスまで陰で埋めていきましょう。最後のマスが最も薄い状態になっているはずです。[6]
    • デッサン中は、シェーディングを行う時にのみ、このグレースケールを用います。
    • デッサンと同じ種類の紙を用いてグレースケールを用意しましょう。紙が変わると質感も異なるので、陰の見え方に違いが現れます。
    • 1つのマスから隣のマスへ移る際に陰の色調が劇的に変わらないよう気をつけ、滑らかに変化させることを心がけましょう。つまり、最も薄い陰の1つ手前のマスがあまりに濃いようでは不自然でしょう。
  3. How.com.vn 日本語: Watermark How.com.vn to デッサンに陰影を加える
    4Bなどの柔らかい鉛筆を用い、中間の濃さの陰を描きます。手首ではなく腕を前後に動かして柔らかく手元を動かすことがポイントです。[7]
    • 鉛筆に力を込めすぎると、後で消しにくくなるので注意しましょう。
  4. How.com.vn 日本語: Watermark How.com.vn to デッサンに陰影を加える
    筆圧をやや高め、光源の逆側に位置する部分に、より濃い陰を加えましょう。濃い部分に向かって徐々に陰の層を増やしながら作業を進めます。.[8]
    • 最も濃い陰をコアシャドウと呼びます。
    • 丸みをおびた形状は、光源の反対側に反射光(逆光)が当たる部分が生じます。この部分は、コアシャドウより薄く、最も明るい部分よりも暗いという特徴があります。
  5. How.com.vn 日本語: Watermark How.com.vn to デッサンに陰影を加える
    光源に近い部分はいわゆる「日向」にあたる、最も明るい部分となります。消しゴムを使い、明るい部分から暗い部分への変化が滑らかに、自然に見えるように段階的に明るくしていきましょう。[9]
    • 白い鉛筆あるいはパステルを加えると、白単色の部分が、より際立ちます。ただし、全体を圧倒してしまわないよう控えめに使うことがポイントです。
    • 素材によって光の反射のしかたも異なります。表面がメタリックに仕上げられている被写体と、光沢なく仕上げられている被写体を比べると、前者の方が明るい部分がより明るく輝いて見えます。
  6. How.com.vn 日本語: Watermark How.com.vn to デッサンに陰影を加える
    最も濃い部分から薄い部分へ向かって、異なる濃さの影を混ぜ合わせましょう。スマッジスティックを斜めに使い、影の色調の変化をより滑らかに見せます。[10]
    • 画材店やオンラインショップでスマッジスティックを探してみましょう。
    • 指でぼかさないようにしましょう。スマッジスティックほど制御がきかないだけでなく、指先の油分が付着することで、徐々に作品に影響を及ぼしていく可能性があります。
  7. How.com.vn 日本語: Watermark How.com.vn to デッサンに陰影を加える
    被写体を立体的に見せたいのであれば、影(遮られた光によって現れる物体全体のシルエット)も加えると奥行きが生まれます。影は被写体の形状に似ています。影になる部分を決め、鉛筆を斜めに使って描いていきましょう。[11]
    • 写真や静物を観察し、光の角度によって影がどう変わるのかを把握しましょう。
    • 影の境界のシャープさは、光源の強さによって変わります。つまり光が強いほど境界がはっきりとし、光が弱いほど柔らかくなります。
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ポイント

  • まずは、円錐、立方体、円筒、球体といった単純な形状を被写体にしてシェーディングを始めてみましょう。これらの形状は、今後デッサンで出会う、あらゆる形状の基礎となっています。
  • 滑らかに混ざりあった陰を描きたいという場合は、チャコールペンシルや鉛筆がもっとも使いやすいでしょう。ペン、マーカーペン、インクは、ハッチングを用いる際に適しています。
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必要なもの

  • 柔らかめの鉛筆(HBあるいはそれよりも柔らかいもの)
  • 消しゴム
  • スマッジスティック(必要に応じて)

このHow.com.vn記事について

How.com.vn 日本語: Kelly Medford
共著者 ::
画家
この記事の共著者 : Kelly Medford. ケリー・メドフォードはイタリアのローマに住むアメリカ人の画家です。アメリカとイタリアの両国にて古典絵画、素描(ドローイング)、そして版画製作を学び、現在は主にローマの街頭でen plein air(戸外制作)に取り組んでいます。海外各地のプライベートコレクターの委託を受けて絵画の収集も請け負っています。さらに、スケッチツアー「Sketching Rome Tours」を設立し、ローマを訪れる人たちに絵画で綴る旅行記の描き方を教えています。 この記事は2,855回アクセスされました。
カテゴリ: 絵画・描画
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