AMD K6-2は、AMDが開発したx86互換のマイクロプロセッサである。

K6-2
生産時期1998年5月28日(米国時間)から2003年末(米国時間)まで
販売者AMD
設計者AMD
生産者AMD
CPU周波数200 MHz から 570 MHz
FSB周波数66 MHz から 100 MHz
プロセスルール0.25 μm から 0.18μm (Mobile)
マイクロアーキテクチャK6
命令セットx86
拡張命令MMX, 3DNow!
コア数1
ソケット

Socket 7


Super 7
コードネーム

Chomper


Chomper Extended
前世代プロセッサK6
次世代プロセッサK6-III
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概要 編集

K6-2はK6プロセッサをベースにAMD独自のSIMD拡張命令である3DNow!を実装したプロセッサ。最初のSuper Socket 7 (Socket 7FSBを100 MHzに強化したもの) の製品となった。1次キャッシュはデータ32Kバイトと命令32Kバイトの合計64Kバイト。トランジスタ数は930万個。クロック周波数は 300MHz / 333MHz / 350MHz / 366MHz / 380MHz / 400MHz / 450MHz / 475MHz / 500MHz / 533MHz / 550MHz。前のCPUであるK6からMMX演算性能が強化されており、MMXユニットが、レジスターXパイプライン、レジスタYパイプラインの両方にぶら下がっており、MMX命令が同時2命令発行に改良された。また、MMX乗算、MMXシフトはXY両レジスターパイプラインから共用される。それと同時に、二つのショートデコーダでMMX命令のデコードが行えるように改良された(K6では片側のショートデコーダのみで行えた)。

350MHz以上のクロックの製品で、Windows 95 OSR2.x 起動時に「Windows 保護エラー」とメッセージを出して起動できないことがある。これに対するパッチマイクロソフト側から提供された[1]

各世代についての詳細 編集

K6-3D (Chomper)K6-3D (Chomper Extended)K6-2+(モバイルのみ)
製造プロセス(µm)0.250.18
トランジスタ数(個)930万?
L1キャッシュ(KB)32+32(命令+データ)=64
L2キャッシュ(KB)N/A128
拡張命令MMX, 3DNow!MMX, Enhanced 3DNow!
バスSocket 7 (Super Socket 7)
FSB(MHz)66/10066/95/97/100100
クロック(MHz)233/266/300/333/350266 ~ 550450/475/500/533/550/570
電圧(V)2.22.2/2.3/2.42.0
リリース時期1998年3月28日1998年11月16日2000年4月18日
  • K6-2+は、K6-IIIから2次キャッシュを半減させた製品で、名称にK6-2とあるがK6-IIIの派生製品である。K6-IIIは2次キャッシュをダイ上に実装したことで性能が向上したが、ダイサイズが大きくなったことから歩留まりが悪化してしまい、余裕の無かったAMDの製造能力をさらに逼迫させてしまうことになった。そこで性能と歩留まりのバランスをとるため、2次キャッシュを半減させることとなった。

脚注 編集

  1. ^ AMD-K6-2/350とWindows 95のトラブル明らかに”. PC Watch (1998年9月1日). 2012年9月3日閲覧。

外部リンク 編集

AMD-K6-2プロセッサ