角川学園小説大賞

角川学園小説大賞(かどかわがくえんしょうせつたいしょう)は、角川書店が1997年から2010年まで主催していた、ライトノベル新人文学賞である。学園小説と称しているが、学園をキーワードにしていればジャンルを問うことはなく、作品について学校を舞台にした作品いわゆる「学園モノ」に限定しているわけではない。選考に際しては特定の作家による選考委員制度を設けておらず、角川書店のアニメ・コミック事業部が審査を行った。なお、2009年度の第13回より賞題を学園小説大賞に改めたが、2010年度の第14回をもって本賞を終了した。その代替として、2011年度よりスニーカー大賞が年1回から年2回の募集となった。

角川学園小説大賞
日本の旗 日本
主催小学館
初回1997年
最新回2010年

部門 編集

  • 自由部門
  • ヤングミステリー&ホラー部門(第5 - 10回)

受賞者 編集

斜字は未刊行。()内は改題。後にシリーズ化された作品については、受賞作(第1巻)の刊行時サブタイトルは割愛している場合がある。また、最終選考中でデビューした作家については本表より割愛している。リンクされている著者はプロデビューした者。

自由部門 編集

回数タイトル
(刊行時表題)
著者
(刊行時筆名
第1回
1997年
大賞銀河鉄道☆スペースジャック相川万里
黄昏の終わる刻
(トラブル・てりぶる・ハッカーズ)
後池田真也
金賞歪む教室関俊介
第2回
1998年
奨励賞学園警護[城渓篇]瀧川武司
第3回
1999年
大賞幻想婚
(フィールド・オブ・スターライト―新任艦長はいつも大変)
鷹野良仁
奨励賞朱美君がいっぱい。嶋崎宏樹
第4回
2000年
優秀賞ドラゴン・デイズ
(竜が飛ばない日曜日)
咲田哲宏
奨励賞蛹の中の十日間秋葉千景[1]
マグダミリア 三つの星
(バルビザンテの宝冠 王の星を戴冠せよ)
(ミゼリコルドの聖杖 永遠はわが王のために)[2]
高殿円
第5回
2001年
優秀賞ネクストエイジ野島研二
野島けんじ
ばいおれんす☆まじかる!~九重第二の魔法少女林トモアキ
特別賞ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ滝本竜彦
第6回
2002年
大賞光の魔法使い
バイトでウィザード 流れよ光、と魔女は言った)
椎野美由貴
優秀賞消閑の挑戦者 パーフェクト・キング岩井恭平
第7回
2003年
奨励賞E×N きみとの縁てやつ 巻の一どば
特別賞純潔ブルースプリング十文字青
第8回
2004年
優秀賞アンダカの怪造学日日日
奨励賞多重世界の幻影ども
(世界のキズナ 混沌な世界に浮かぶ月)
有澤豊満
有澤透世
晴れ時どき正義の乙女宮崎美由紀
宮崎柊羽
第9回
2005年
優秀賞骨王(ボーンキング)
(骨王(ボーンキング)Ⅰ.アンダーテイカーズ)
野村佳
奨励賞リバーシブル・シティ
リバーシブル 黒の兵士)
水月昂
地球防衛部!
(純情感情エイリアン1 地球防衛部と僕と桃先輩)
こばやしゆうき
第10回
2006年
奨励賞えヴりでい・えれめんたる宮本将行
アオの本と鉄の靴吉野一洋
第11回
2007年
奨励賞×計画予備軍婦人部
ヒミツのテックガール ぺけ計画と転校生)
平城山工学
平城山工
ウォーターズ・ウィスパー
(耳鳴坂妖異日誌 手のひらに物の怪)
眞木空人
湖山真
第12回
2008年
大賞末代まで!猫砂一平
第13回
2009年
優秀賞なしのつぶて
"菜々子さん"の戯曲 Nの悲劇と縛られた僕
高木敦
高木敦史
暴走社会魔法学夏村めめめ
U-20賞ハワイ(How was it)?Vol.1星野アギト
第14回
2010年
優秀賞がらくたヴィーナス宮越しまぞう

ヤングミステリー&ホラー部門 編集

第5回から第10回まで全6回実施された。受賞した5作品のうち、刊行されたのは3作品のみである。

回数タイトル
(刊行時表題)
著者
(刊行時筆名)
刊行年月ISBN備考
第5回(2001年)奨励賞匣庭の偶殺魔北乃坂柾雪2001年10月ISBN 978-4044270018
氷菓米澤穂信2001年10月ISBN 978-4044271015後に角川文庫で新装丁で刊行
第6回(2002年)優秀賞魔を穿つレイン渚辺環生未刊
第7回(2003年)受賞作なし
第8回(2004年)奨励賞キリングドール鈴原まき未刊
第9回(2005年)優秀賞青春俳句講座 初桜水原佐保2006年6月ISBN 978-4048736930四六判ハードカバーで刊行
第10回(2006年)受賞作なし

注釈 編集

  1. ^ 受賞作は未刊だが、後に「ルナティック・カーニバル 月の墜ちる夜」で同様のキャラが登場。
  2. ^ 刊行の際、『マグダミリア 三つの星 I暁の王の章』『マグダミリア 三つの星 II宰相の杖の章』と2巻に分けられ、後に現在のタイトルに改題された。