日生ファミリースペシャル

日生ファミリースペシャル』(にっせいファミリースペシャル)は、フジテレビ系列で1979年から1986年にかけて放送されたアニメスペシャルシリーズのタイトルである。日本生命保険一社提供番組。アニメ以外のドラマ作品も何作か存在する。

概要 編集

レギュラーの枠ではなく、数か月に1度というペースで、改編期などに関係なく放送された。放映に選ばれた作品は有名な昔話や児童文学ものが多かった。

放送時間は一定されておらず、例外もあるが土・日・祝日では14時台や16時台、平日では19:30 - 20:54のゴールデンタイムで放送されていた。

オープニングキャッチ 編集

本シリーズではアニメによるオープニングキャッチが存在していた。

初期
  1. 画面上に「日生ファミリースペシャル」と書かれたリボン、下に「日本生命」(会社ロゴ)で構成されたタイトルカードが映され、女性ナレーターの声で「日生ファミリースペシャル」とタイトルコール。
  2. 薄暗い部屋に置かれた絵本に妖精が現れ、絵本から少年が飛び出し、少年の指笛と共に、「白雪姫」「不思議の国のアリス」「裸の王様」などといった、おとぎ話のキャラクターが現れ、部屋のあちこちで遊ぶ。
  3. おとぎ話キャラが少年と共に空中を舞い、「さぁ、始まるよ!」とのコールののち、「日生ファミリースペシャル」(構成は画面上に「日生」、下に「ファミリースペシャル」)のタイトルへ変化、少年はフレームアウトする。
  4. 「ファミリースペシャル」のタイトルが星になって消え、「日生」のタイトルが下に降り、「日本生命」(会社ロゴ)に変化し、上(「日生」が有った場所)に「提供」の文字が出る。この後、「不思議の国のアリス」のウサギが「提供」と「日本生命」の間を駆け抜けると、後を追う様に「子どもたちに明るいあしたを」の文字が入って、提供クレジットが完成。この間、女性ナレーターが「この番組は、子どもたちに明るいあしたを願う、日本生命がお送りします。」と提供コメント。
  • 音楽は津野陽二が担当。
後期
  • 犬を中心とした動物をイメージしたアニメーションにオリジナルのテーマソングが流れ、その後男性アナウンサーが「この番組は、子どもたちに明るいあしたをと願う、日本生命の提供でお送りいたします」とのクレジット(ブルーバックのフリップ)というものだった[1]

放送日と内容 編集

タイトル放送年月日放送時間(JST製作会社原作声の出演ほか
がんばれ! ぼくらのヒット・エンド・ラン1979年2月18日日曜16:20 - 17:35日本アニメーションあや秀夫内海敏彦神谷明塩屋翼
まえがみ太郎1979年4月29日松谷みよ子松田辰也池田昌子矢田稔麻生美代子山谷初男
バッタ君町へ行く1979年5月5日土曜14:35 - 15:50[2]フライシャー・スタジオ神谷明杉田かおるハナ肇小原乃梨子
トンデモネズミ大活躍1979年6月30日土曜19:30 - 20:54日本アニメーションポール・ギャリコ野沢雅子槐柳二杉山佳寿子熊倉一雄石坂浩二
ジャン・バルジャン物語1979年9月15日土曜14:30 - 15:50東映動画ヴィクトル・ユーゴー小林昭二久松保夫キャロライン洋子
あしながおじさん1979年10月10日水曜16:35 - 17:50タツノコプロ
ヘラルド・エンタープライズ
ジーン・ウェブスター田中裕子米倉斉加年小宮和枝
のどか森の動物大作戦1980年2月3日日曜16:20 - 17:40日本アニメーションポイ・ロルンぜン野村雅子、肝付兼太松島みのり田村錦人小山まみ
若草物語1980年5月3日土曜14:35 - 15:50東映動画ルイーザ・メイ・オルコット増山江威子、杉山佳寿子、麻上洋子、小山茉美、吉永小百合
坊っちゃん1980年6月13日金曜19:30 - 20:54東京ムービー新社夏目漱石西城秀樹納谷悟朗八奈見乗児田の中勇久米明
二十四の瞳1980年10月10日壺井栄倍賞千恵子桑山正一永井一郎奈良岡朋子
荒野の呼び声 吠えろバック1981年1月3日土曜14:35 - 16:00東映動画ジャック・ロンドン小林修古川登志夫田中秀幸青野武、石坂浩二
走れメロス1981年2月7日土曜16:05 - 17:30太宰治あおい輝彦マキノ佐代子、古川登志夫、佐藤正治檀ふみ
ルパン対ホームズ1981年5月5日火曜16:35 - 18:00モーリス・ルブラン広川太一郎山城新伍なべおさみ、松島みのり、永井一郎
姿三四郎1981年6月8日月曜19:30 - 20:54東京ムービー新社富田常雄西城秀樹、岩崎良美大塚周夫野沢那智三遊亭圓丈
カバ園長の動物園日記1981年8月23日日曜16:05 - 17:20東映動画西山登志雄ハナ肇大竹宏、塩屋翼、白石冬美、西山登志雄
ぼくらマンガ家 トキワ荘物語1981年10月3日土曜19:30 - 20:54富山敬、田中秀幸、井上真樹夫森功至、八奈見乗児
吾輩は猫である1982年2月17日水曜19:30 - 20:54夏目漱石山口良一坂上二郎、なべおさみ、増山江威子、郷ひろみ
二死満塁1982年5月5日水曜16:35 - 18:00東宝
グループ・タック
砂田弘田中真弓、大塚周夫、長嶋茂雄古今亭志ん朝
孫悟空シルクロードをとぶ!!1982年6月17日木曜19:30 - 20:54東京ムービー新社榊原郁恵沢田亜矢子瑳川哲朗愛川欽也福田善之
十五少年漂流記1982年8月22日日曜16:05 - 17:20東映動画ジュール・ヴェルヌ松野達也難波克弘西川和孝、松田辰也、猪又香子
少年宮本武蔵 わんぱく二刀流1982年10月6日水曜19:30 - 20:54柴田錬三郎金田賢一松本伊代加藤精三宮内幸平芥川隆行
吾輩は犬である ドン松五郎の生活1983年2月9日井上ひさし山田康雄、白石冬美、小山茉美、永井一郎、雨森雅司
ナイン1983年5月4日東宝
グループ・タック
あだち充石原真理子古谷徹、富山敬、塩沢兼人坂本千夏
どくとるマンボウ&怪盗ジバコ
宇宙より愛をこめて
1983年9月12日月曜19:30 - 20:54東映動画北杜夫岸部シロー森本レオ宮崎美子内海賢二
ナイン2 恋人宣言1983年12月18日日曜16:05 - 17:25東宝
グループ・タック
あだち充倉田まり子、古谷徹、富山敬、塩沢兼人、坂本千夏
ナイン 完結編 やってきました甲子園1984年9月5日水曜19:30 - 20:54安田成美、古谷徹、富山敬、塩沢兼人、北村弘一
生徒諸君! 心に緑のネッカチーフを1986年2月23日日曜16:05 - 17:50東宝
葦プロダクション
庄司陽子原田知世、古谷徹、堀川亮鶴ひろみ井上和彦

ドラマ 編集

関連商品 編集

  • 『吾輩は猫である』サンケイ出版名作コミックス(上・下)1982年8月5日

関連作品 編集

  • 大雪山の勇者 牙王』 - 日生ファミリースペシャルに先立つ1978年9月23日に、日本生命の提供によりフジテレビ系にて放映された長編アニメ。
  • 怪盗ルパン 813の謎』 - 『バッタ君町に行く』と同じ1979年5月5日にフジテレビ系で放映された長編アニメ。日生ファミリースペシャル枠ではない。

脚注 編集

  1. ^ (日本語) 日生ファミリースペシャル ナイン 完結編 番組前宣伝, https://www.youtube.com/watch?v=q9K3oyqp60Y 2022年1月23日閲覧。 
  2. ^ 東海テレビテレビ新広島では、プロ野球中日広島中継ナゴヤ球場)を放送したため、また、岡山放送(当時の愛称はテレビ岡山)では『OHKワイドスペシャル・ふるさと寄席』(自社制作・14:30 - 16:00。吉永町からの公開放送)と『野球狂の詩』(香川県との相互乗り入れ前の名残りで遅れネット・16:00 - 17:00)を放送したため、岡山放送・テレビ新広島では5月6日(日曜)16:20 - 17:35の放送となった(東海テレビでの放送時間は詳細不明)。テレビ新広島では雨傘として映画『おとぼけカウボーイ』が編成されていたため、テレビ新広島では野球中止時も岡山放送と同時刻で翌日のスポンサードネット扱いでの遅れネットとなる予定だった可能性がある(産経新聞岡山版・中国新聞、1979年5月5日・6日、各テレビ欄)。

関連項目 編集