啄木
🔥 Top keywords: デジモンストーリー ロストエボリューションヴァンガード火曜日の女シリーズ藤原宮子豊見城警察署メインページ特別:検索木村カエラ見上愛池脇千鶴河合優実三上悠亜若葉竜也秋田八幡平クマ牧場ピザの定理松田元太アーロン・ジャッジ吹石一恵田中道子IVE (音楽グループ)古畑任三郎Su-57 (航空機)ガイナックスINI髙橋藍松岡茉優国道66号線 (アメリカ合衆国)紫式部有岡大貴特別:最近の更新シックス・センス宮沢りえ虎に翼マニー・パッキャオ石丸伸二土居志央梨小林興起山口良忠永山瑛太ケイト・ロータス木竜麻生アンチヒーロー (テレビドラマ)松下洸平怪獣8号
平安時代の承和年間に藤原貞敏が唐より持ち帰った琵琶の三秘曲(啄木・流泉・楊真操)の1つとされる[1][2]。ただし、異説も入れると2種類の調絃法があったとされている[3]。
この3曲の伝授は真言宗における三部灌頂と同じようにみなされ、その中でも「啄木」は秘曲中の秘曲とされた[2]。平安時代末期の藤原孝道は、「啄木」の曲に執着するあまり病気になったと言われ、同じ藤原師長の門人であった藤原定輔とは「啄木」の伝授や後鳥羽院への御師役を巡って激しく争い[4]、鴨長明が伝授を受けていないのに無断で「啄木」を演奏したとして後鳥羽院へ訴えを起こす[5]など、多くの逸話を残している[2]。
鎌倉時代から南北朝時代にかけての持明院統の当主は琵琶を修得していたが、最秘曲として啄木を伝受していた。持明院統の分裂後は、光厳院から崇光院を経て、栄仁親王→貞成親王→貞常親王と、伏見宮に継承された[6]。
現在、藤原定輔による伝授の記録や楽譜などが宮内庁書陵部の「伏見宮本楽書類」の中に伝存している[1]ものの、曲そのものは失われてしまっている[3]。これに対して、昭和時代後期に林謙三による曲の復原の試みが行われた[2]。
脚注 編集
参考文献 編集
- 東儀信太郎「啄木」(『国史大辞典 9』(吉川弘文館、1988年) ISBN 978-4-642-00509-8)
- 磯水絵「啄木」(『日本音楽大事典』 (平凡社、1989年) ISBN 978-4-256-10911-3)
- 蒲生美津子「啄木」(『平安時代史事典』(角川書店、1994年) ISBN 978-4-04-031700-7)