プロバカートル
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プロバカートル(プロヴァカートル、プロヴォカートル、プロヴォカトゥール、フランス語: Agent provocateur)は、当人をそそのかして不法な行為を犯させる秘密の協力者(エージェント)[1]、あるいは、取り締まり対象を挑発するための警察側から回し者[2]を意味することばである。
戦前の日本の革命運動においては、運動を破壊する挑発者、扇動者の意味でしばしば使われた。宮本百合子は「逆宣伝的な意味にでも通俗化され、新語辞典に出て来る文字となった」「計画的に支配階級がプロレタリアートの組織へその破壊を目的として送り込むもの、即ち敵の組織の積極的一部」であると述べている[3]。細田民樹「裏切者 プロヴォカートル」(『中央公論』1933年4月号)、宮本顕治「プロバカートルにたいするボルシェヴィキ的処置についての二、三の注意」(「赤旗」1933年6月1日)、太宰治「虚構の春」(『文學界』1936年7月)[4]などでも用いられた。
脚注 編集
- ^ agent provocateur 独立行政法人情報通信研究機構
- ^ agent provocateur 研究社新英和中辞典
- ^ 宮本百合子「同志小林の業績の評価によせて ――四月の二三の作品――」「国民新聞」1933年4月6、8~10日号(青空文庫)2016年5月6日閲覧。
- ^ 図書カード:No.289 作品名:虚構の春(青空文庫)。2014年8月30日閲覧。