アーニー・エルス

プロゴルファー

アーニー・エルスErnie Els1969年10月17日 - )は、南アフリカヨハネスブルグ出身のプロゴルファー。ゆったりとした優雅なスイングと、大柄でおっとりした物腰から「The Big Easy(ビッグ・イージー)」という愛称で呼ばれている。ツアーでも予選落ちが少なく、安定感のある選手。その高い身体能力から「アスリート・ゴルファー」と称賛されることもある。

 アーニー・エルス 
Ernie Els
基本情報
名前アーニー・エルス
生年月日 (1969-10-17) 1969年10月17日(54歳)
国籍南アフリカ共和国の旗 南アフリカ共和国
出身地ハウテン州ヨハネスブルグ
経歴
メジャー選手権最高成績
(優勝: 4)
マスターズ2位: 2000, 2004
PGA選手権3位/T3: 1995, 2007
全米オープン優勝: 1994, 1997
全英オープン優勝: 2002, 2012
成績
優勝回数64 メジャー4
PGAツアー:19勝
欧州ツアー:28勝
初優勝1994年ドバイ・デザート・クラシック
賞金王欧州ツアー:2003年、2004年
世界ランク最高位1位
賞金ランク最高位1位
殿堂表彰者
選出年2011年
選出部門PGAツアー
2012年6月28日現在
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経歴 編集

テニスなど他種のスポーツでも高い資質を見せたが、その中からゴルフを職業に選び、1989年にプロ入りした。

初期は主に南アフリカのツアーで活躍し、1992年には南アフリカのツアーで11戦6勝を挙げ、2ヶ月間に南アフリカPGA選手権、南アフリカマスターズ、南アフリカオープンで優勝し、ゲーリー・プレイヤー以来の南アの3冠制覇を成し遂げた。さらに、この年7月のミュアフィールド(開催14回目)での「全英オープン」では66-69で予選を通過して、4日間通算では、優勝のニック・ファルドに7打差の5位タイとなる活躍であった。1993年は「ダンロップフェニックストーナメント」で優勝している。

1994年のオークモントカントリークラブでの「全米オープン」でメジャー大会初優勝を果たした。最終日6月19日にエルスは単独首位発進したが73打を叩く間に、70打で廻ったコリン・モンゴメリーローレン・ロバーツに5アンダーパー(279打)で首位に並ばれ、翌6月20日に行った2種類のプレーオフをエルスが制した。まず、18ホールのプレーオフを行い、78打のモンゴメリーが脱落、ともに74打のエルスとロバーツがサドンデスのプレーオフへと突入し、2ホール目にエルスがパー、ロバーツがボギーで勝負あり。この優勝を機に米国・欧州ツアーに本格参戦し始める。

全米オープン(2008年)

1997年には、コングレッショナルカントリークラブ・ブルーコースでの「全米オープン」で3年ぶり2度目の優勝。54ホール終えた時点で3年連続首位のトム・レーマンが、3年連続で最終日に逆転された。レーマンは終盤、16番ホールでピンを狙いすぎてボギー、17番ホール(480ヤード、パー4)では第2打を池に入れ、3位に終わった。最終日のエルスはレーマンと2打差の2位スタートであったが、最後まで競り合った同組のモンゴメリーとは、17番ホールで勝敗が分かれた。エルスのドライバーショットは完璧で、ピンから2.5mに2オンし、2パットでパーセーブしたのに対し、モンゴメリーはドライバーショットを曲げてラフに入れてしまい、ピンから2mに3オンしたが2パットしてボギー。この1打差を18番ホール(190ヤード、パー3)で守っての優勝であり、最後の5ホールをパーでしのいだのが勝因であった。

1998年前半の数週間、断続的に世界ランキング1位の位置にいたことがある。しかし、この年の後半は病気に苦しみ、しばらく試合を欠場した時期があった。

2001年11月、日本の太平洋クラブ・御殿場コースで開催された世界ゴルフ選手権の「EMCワールドカップ」に南アフリカ代表として出場、レティーフ・グーセンとコンビを組んで優勝した。この時はアメリカを含む4チームによるプレーオフを制している。

2002年の第131回「ジ・オープン」(ミュアフィールド、開催15回目)では、4ホールのプレーオフとサドンデスプレーオフを制して、5年ぶりとなるメジャー大会3勝目を挙げた。2003年および2004年には2年連続で欧州ツアー賞金王を獲得した。

2012年の第141回「ジ・オープン」(ロイヤルリザム&セントアンズ、開催11回目)では、親交のあるアダム・スコットを終盤に逆転して、10年ぶりとなるメジャー大会4勝目を挙げた。

ツアー優勝歴 編集

PGAツアー 編集

ヨーロピアンツアー (28) 編集

Legend
メジャー選手権 (4)
世界ゴルフ選手権(2)
ヨーロピアンツアー他大会 (22)
No.日程大会名優勝スコア2位との差2位(タイ)
11994年1月30日ドバイ・デザート・クラシック−20 (61-69-67-71=268)6打差 グレグ・ノーマン
21994年6月20日全米オープン−5 (69-71-66-73=279)プレーオフ コリン・モンゴメリー,
ローレン・ロバーツ
31995年2月19日南アフリカPGA選手権1−9 (65-71-71-64=271)2打差 Roger Wessels
41997年1月26日ジョニー・ウォーカー・クラシック−10 (70-68-71-69=278)1打差 Peter Lonard,
Michael Long
51997年6月15日全米オープン−4 (71-67-69-69=276)1打差 コリン・モンゴメリー
61998年2月8日南アフリカオープン1−15 (64-72-68-69=273)3打差 デビッド・フロスト
71999年1月24日南アフリカPGA選手権1−15 (67-69-69-68=273)4打差 Richard Kaplan
82000年7月15日スタンダードライフ ロッホローモンド−11 (69-67-68-69=273)1打差 トム・レーマン
92002年2月3日ハイネケン・クラシック−17 (64-69-69-69=271)5打差 ピーター・ファウラー,
デビッド・ハウエル,
Peter O'Malley
102002年3月10日ドバイ・デザート・クラシック−16 (68-68-67-69=272)4打差 ニクラス・ファス
112002年7月21日全英オープン−6 (70-66-72-70=278)プレーオフ スチュアート・アップルビー,
スティーブ・エルキングトン,
トーマス・レベ
122003年2月2日ハイネケン・クラシック−15 (70-72-66-65=273)1打差 ニック・ファルド,
Peter Lonard
132003年2月16日ジョニー・ウォーカー・クラシック−29 (64-65-64-66=259)10打差 Stephen Leaney,
Andre Stolz
142003年7月13日バークレイズ・スコティッシュ・オープン−17 (64-67-67-69=267)5打差 ダレン・クラーク,
フィリップ・プライス
152003年9月7日オメガ・ヨーロピアン・マスターズ−17 (65-69-68-65=267)6打差 マイケル・キャンベル
162004年2月8日ハイネケン・クラシック−20 (60-66-68-74=268)1打差 アダム・スコット
172004年10月3日アメリカン・エキスプレス選手権−18 (69-64-68-69=270)1打差 トーマス・ビヨン
182004年10月17日HSBC世界マッチプレー選手権2&1 リー・ウエストウッド
192005年3月6日ドバイ・デザート・クラシック−19 (66-68-67-68=269)1打差 スティーブン・ドッド,
ミゲル・アンヘル・ヒメネス
202005年3月13日カタール・マスターズ2−12 (73-69-69-65=276)1打差 ヘンリク・ステンソン
212005年5月1日BMWアジアン・オープン2−26 (67-62-68-65=262)13打差 サイモン・ウェークフィールド
222005年12月11日ダンヒル選手権1−14 (71-67-68-68=274)3打差 ルイ・ウェストヘーゼン,
シャール・シュワーツェル
232006年12月17日南アフリカ航空オープン1−24 (67-66-66-65=264)3打差 トレバー・イメルマン
242007年10月14日HSBC世界マッチプレー選手権6&4 アンヘル・カブレラ
252010年3月14日CA選手権−18 (68-66-70-66=270)4打差 シャール・シュワーツェル
262010年12月19日南アフリカオープン1−25 (65-65-67-66=263)1打差 レティーフ・グーセン
272012年7月22日全英オープン−7 (67-70-68-68=273)1打差 アダム・スコット
282013年6月23日BMWインターナショナル・オープン−18 (63-69-69-69=270)1打差 トーマス・ビヨン

1 サンシャインツアーとの共催
2 アジアンツアーとの共催
3 WGCの大会はPGAツアーとヨーロピアンツアーで1勝とカウントする

関連項目 編集

外部リンク 編集