アスミル・ベゴヴィッチ

ボスニア・ヘルツェゴビナのサッカー選手

アスミル・ベゴヴィッチ(Asmir Begović、1987年6月20日 - )は、ボスニア・ヘルツェゴビナトレビニェ出身のサッカー選手QPR所属。元ボスニア・ヘルツェゴビナ代表。ポジションはゴールキーパー(GK)

アスミル・ベゴヴィッチ
チェルシーでのベゴヴィッチ (2015年)
名前
ラテン文字Asmir Begović[1]
キリル文字Асмир Беговић
基本情報
国籍ボスニア・ヘルツェゴビナの旗 ボスニア・ヘルツェゴビナ
カナダの旗 カナダ
生年月日 (1987-06-20) 1987年6月20日(37歳)
出身地ユーゴスラビア社会主義連邦共和国の旗 トレビニェ
身長196cm
体重83kg
選手情報
在籍チームイングランドの旗 QPR
ポジションGK
背番号1
利き足左足
ユース
1994-1997ドイツの旗 キルヒハウゼン
1998-2003カナダの旗 サウスウエストスティング
2003-2005イングランドの旗 ポーツマス
クラブ1
クラブ出場(得点)
2005-2010イングランドの旗 ポーツマス 11 (0)
2005ベルギーの旗 ルヴィエロワーズ英語版 (loan) 2 (0)
2006イングランドの旗 マクルズフィールド・タウン (loan) 3 (0)
2007イングランドの旗 ボーンマス (loan) 8 (0)
2008イングランドの旗 ヨーヴィル・タウン (loan) 2 (0)
2008イングランドの旗 ヨーヴィル・タウン (loan) 14 (0)
2009イングランドの旗 イプスウィッチ・タウン (loan) 6 (0)
2010-2015イングランドの旗 ストーク・シティ 160 (1)
2015-2017イングランドの旗 チェルシー 19 (0)
2017-2021イングランドの旗 ボーンマス 107 (0)
2019-2020アゼルバイジャンの旗 カラバフ (loan) 10 (0)
2020イタリアの旗 ACミラン (loan) 2 (0)
2021-2023イングランドの旗 エヴァートンFC 4 (0)
2023ーイングランドの旗 QPR 45 (0)
代表歴2
2004-2007 カナダ U-2011 (0)
2009-2020ボスニア・ヘルツェゴビナの旗 ボスニア・ヘルツェゴビナ62 (0)
1. 国内リーグ戦に限る。2024年5月20日現在。
2. 2020年2月14日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

アスミール・ベゴビッチと表記されることもある。

経歴

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クラブ

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ボスニア・ヘルツェゴヴィナで生まれるも、ボスニア紛争から逃れるために、4歳の時に一家でドイツへ難民として渡り、ユースチームに所属しプレーする。そして、10歳の時に一家でカナダエドモントンへ移住し、地元のユースチームに所属すると共に、カナダユース代表としてプレーする。2003年にイングランドポーツマスFCのユースチームのトライアウトを受け合格し、イングランドに渡り、ユースチームに所属しプレー。2005年にトップチーム昇格を果たしたが、それ以降はGKの層も厚くレンタル移籍が続いた。

2008年にチームに復帰すると、ディビッド・ジェームスの控えという立場は変わらなかったもののプレミアリーグデビューを飾った。

続く2009-10シーズンはポーツマスで9試合に出場したものの、シーズン途中の2010年2月1日にストーク・シティへ移籍。ストークではトーマス・セーレンセンの控えという位置づけだったが4試合に出場した。

2010-11シーズンはセーレンセンが南アフリカW杯敗退の影響を引きずってコンディション不良に陥ったためレギュラーを奪取し、28試合に出場した。しかし、2011-12シーズンは細かいミスが目立つようになりセーレンセンと出番を分け合った。

2012-13シーズンはリーグ全38試合に出場。失点を45点に抑え、リーグワースト2位の得点に止まった攻撃不振のチームを守護神として盛り立てた。PFA年間ベストイレブンこそダビド・デ・ヘアに譲ったが、ボスニア・ヘルツェゴビナ年間最優秀選手をエディン・ジェコの4連覇を止める形で受賞した。

2013年11月2日のサウサンプトンFC戦では、試合開始直後に味方からのバックパスを受けて大きく蹴り出したロングフィードが、相手GK(アルトゥール・ボルツ)の頭上を越えてゴールマウスに吸い込まれ、得点を挙げた[2]。プレミアでは過去にピーター・シュマイケルティム・ハワードポール・ロビンソンブラッド・フリーデルとリーグを代表する選手がGKとして得点をあげているが、ベゴヴィッチの開始13秒での得点はGKとしてはプレミア最速記録となった。また、このゴールの距離91.9メートルは世界最長距離得点記録としてギネス世界記録に認定された[3]

2015年7月13日、アーセナルへ移籍したペトル・チェフの後釜としてチェルシーFCへの移籍が決定した[4]。チェルシーではティボ・クルトゥワの控えという立場であり、出場機会は少なかった。

2017年5月30日、AFCボーンマスへ移籍。移籍金は1000万ポンド(約14億円)[5]

2019-2020シーズンより正GKにアーロン・ラムズデールが定着したことで、現状を容認できないとエディ・ハウ監督に苦言を呈した[6]。2019年9月2日、アゼルバイジャン・プレミアリーグカラバフFKへ半年のローン移籍。[7]

2020年1月14日、イタリア・セリエAACミランへ半年のローン移籍。[8]

2020年8月31日、ローン期限によりACミランからボーンマスへ復帰した。

2021年7月20日、エヴァートンFCへ1年延長オプション付きの1年契約で加入[9]。守護神ジョーダン・ピックフォードの控えとして3試合に出場した。

代表

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U-20カナダ代表として2007年にカナダで行われた2007 FIFA U-20ワールドカップに出場。2007年にはアイスランドと対戦したカナダのフル代表に招集されるも出場はしなかった。また、2008年には2010年ワールドカップ予選のジャマイカ戦にも招集されるも未出場であった。本人はカナダ代表としてプレーしていく意思を示していたものの、ボスニアサッカー協会による接触などにより、最終的には故郷のボスニア・ヘルツェゴビナ代表を選択し、物議を醸した。

個人成績

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クラブシーズンディビジョンFAカップリーグカップその他合計
リーグ出場得点出場得点出場得点出場得点出場得点
ポーツマス2005-06プレミアリーグ00000000
2006-07000000
2007-0800000000
2008-09200020
2009-10903030150
ルヴィエロワーズ英語版 (loan)2005-06ベルギー・ファーストディビジョン2020
マクルズフィールド・タウン (loan)2006-07リーグ2301040
ボーンマス (loan)2007-08リーグ1801090
ヨーヴィル・タウン (loan)2007-082020
2008-0914000140
イプスウィッチ・タウン (loan)2009-10チャンピオンシップ6060
ストーク・シティ2009-10プレミアリーグ4040
2010-112800020300
2011-12230300050310
2012-133800000380
2013-143211000331
2014-153500010360
チェルシー2015-16170102050250
2016-1720303080
AFCボーンマス2017-183800000380
2018-192400000240
カラバフFK (loan)2019アゼルバイジャン・プレミアリーグ100002050170
ACミラン (loan)2019-20セリエA2020
通算29911201301603401

タイトル

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クラブ

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チェルシー

代表歴

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出場大会

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試合数

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  • 国際Aマッチ 47試合 0得点(2009年- )


ボスニア・ヘルツェゴビナ代表国際Aマッチ
出場得点
200910
201030
201150
201290
201390
2014110
201590
201630
通算500

脚注

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  1. ^ Hugman, Barry J., ed (2010). The PFA Footballers' Who's Who 2010–11. Edinburgh: Mainstream Publishing. p. 39. ISBN 978-1-84596-601-0 
  2. ^ 歓喜のベゴビッチと悲哀のボルツ Goal
  3. ^ 開始12秒、92m弾…GKベゴヴィッチ、最長距離得点でギネス登録 SOCCER KING 2014年9月5日
  4. ^ チェルシーがストークGKベゴヴィッチを獲得「ここで成長できると感じた」 soccerking 2015年7月13日
  5. ^ ボーンマスがチェルシー第2GKベゴビッチを獲得...移籍金は14億円 Goal
  6. ^ GKベゴヴィッチ、ボーンマスからの退団を希望…「現状は容認できない」サッカーキング 2019年8月30日
  7. ^ ASMİR BEQOVİÇ "QARABAĞ"IMIZDA !” (Azerbaijani). qarabagh.com. Qarabağ FK (2019年9月2日). 2019年9月2日閲覧。
  8. ^ ASMIR BEGOVIĆ JOINS AC MILAN” (Italian). acmilan.com (2020年1月13日). 2020年1月14日閲覧。
  9. ^ EVERTON COMPLETE BEGOVIC SIGNING” (english). evertonfc.com (2021年7月20日). 2021年7月21日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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