東京の電車や地下鉄を利用する方法

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進学・就職・異動などで東京での新生活を始める人にとって、世界屈指の充実度を誇るとされるその鉄道網は「便利」である以前に「恐怖」「理解不能」と感じられることでしょう。とりわけ鉄道とは疎遠な地域で生まれ育った人にすれば、超巨大迷路どころではない東京の路線図を目の当たりにしただけで、途方に暮れてしまっても不思議ではありません。しかしながら戸惑うこともなくサクサクと、今日JR・私鉄・地下鉄を乗り継いでいる多くの人たちもまた、かつては『東京の鉄道初心者』だったのも事実です。ならば過剰に不安を覚える必要はありません。まずは必要最低限の基礎知識を踏まえ、臆せず実際に乗車するところから、ワクワク感と適度な緊張感の中、東京の鉄道網攻略の第一歩を踏み出しましょう。

方法 1
方法 1 の 3:

東京の鉄道を知る

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    路線バスやタクシーとの違いを知る 地方によっては、公共交通機関と言えば路線バスやタクシーという所もあるかもしれません。あまり鉄道を利用せずに地方で暮らす人が、東京の鉄道を利用することに大きな戸惑いを覚えるのも無理はありません。東京の在来線や地下鉄は、世界屈指の過密ダイヤに加え、あくまで時間に正確であり、多くの駅では数分の遅延状況が、ホームの運行表示板に随時表示されます。たとえるならスキー場のリフトが次々とやってきて、順次人を運んで行く、あの感じに似ているとも言えるでしょう。乗車に際しては切符もしくは利用可能な交通系ICカード、プリペイド、おサイフケータイなどを用いて運賃を支払います。
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    東京の電車(JR・私鉄)の特徴を知る 世界屈指と言われる鉄道網の充実度を誇る東京は、大阪・横浜・名古屋・福岡などの大都市と比較しても、以下に挙げる特徴が見られ、ローカル線と比較すれば、その違いはより一層顕著です。これまで慣れ親しんだ地元とは、すべてが桁違いとの表現も大袈裟ではなく、まずは頭を一旦リセットして、あくまで『東京の電車はこうである』と捉えましょう。パソコンやスマホを用いて、まずは路線図を確かめ、続いて地図と照らし合わせ、テレビや動画などで目にした東京の風景を重ね合わせることで、ざっくりとしたイメージを連想しましょう。[1]
    • 数値が大きい 路線数・1日あたりの運行本数・1編成あたりの車両数(最長15両)・朝夕ラッシュ時の乗車率・地下鉄の深さ・一定面積あたりの駅数など
    • 数値が小さい 運転間隔(ラッシュ時は2分未満)・駅の間隔
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    東京の地下鉄の特徴を知る 東京の地下鉄は、郊外に続く私鉄との直通運転が可能な路線徹底がなされているため、地下鉄船内に異なる複数の鉄道会社の車両が走る光景が随所で見られます。これは大阪や名古屋の一部の路線にも共通していますが、その複雑さは比ではなく、慣れるまでの苦労を声にする人が数え切れません。次に先に触れた通り、かつて次々と新線を敷設した結果、新しく掘るトンネルは必然的により深くなり、とりわけ最も深い大江戸線の六本木駅は地表から42メートル下に位置しています。また駅間が極端に短い区間も多く、地下駅の最先端から直ぐ先に、次の駅のホームが見えている光景もめずらしくありません。地下深くまで進み、改札口を通って乗車からふたたび地表に上がる間に、1~2駅程度なら歩けてしまうのも、東京の地下鉄開発が招いた、興味深い結果と言えるでしょう。[2]
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    駅の特徴を知る 東京の中心部、とりわけ主要ターミナルの東京・渋谷・新宿・池袋などは、それぞれの規模が巨大なだけでなく、隣接する同一駅名の他の路線との乗り継ぎルートも複雑です。たとえば東京駅改札内で、地上(高架)ホームの京葉線から地下5階に位置する総武線に乗り換える場合、スムーズに進めたとしても、(最短)所要時間13分と紹介されています。次に異なる路線(鉄道会社)の同一名称の駅が隣接しているにもかかわらず、それらが改札内で直結していない、目と鼻の先の駅名が違うなど、初心者には難解なスポットも点在しています。目的地の地名と駅名がリンクしない場合、利用すべき路線の判断に窮してしまう場面が想定され、初訪問時には事前の確認が大切です。[3]
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方法 2
方法 2 の 3:

乗り換えアプリを活用する

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    乗り換えアプリ活用のメリット インターネット(スマホ)が一般普及する以前、東京の鉄道網に迷い戸惑ってしまった利用客の頼りは、随所に見られる案内板や矢印表示、もしくは駅のインフォメーションカウンターなどでした。勤務中の駅員や売店の店員、あるいは行きかう見知らぬ人に思い切って尋ねるなど、いずれもアナログな情報に頼らざるを得ず、自らアクションを起こす必要がありました。ようやく券売機前に辿り着くも、今度は頭上に広がる膨大な面積の路線図から目的地を見つけられず、後ろに並ぶ人から注意を受けて待ち列を離れざるを得ない、そんな光景も見られました。こうした当事者となってしまうリスクを回避すべく、手持ちのスマホに乗り換えアプリをダウンロードしておきましょう。「東京」「乗り換え案内」などのキーワードを用いて検索すれば、複数の乗り換えアプリの比較検討が可能です。[4]
    • それぞれの乗り換えアプリは、たとえばネット上の天気予報アプリと同じく、画面構成や優先して反映される情報とその内容が異なります。自身が知りたい情報の優先順位や使い勝手、相性の良し悪しなど多角的視点から、自分に最適と思われる複数を備えておけば、より多くの場面で活用できるので安心です。一定期間使用してみて違和感や不自由を覚えたのであれば、他のアプリを試してみましょう。
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    使用上の注意点を知る 乗り換えアプリで配信されているデータは、必ずしも各鉄道会社の公的情報とは限りません。多くの場合、配信元である各サービス提供企業の独自の調査に基づいたデータであると推察されます。とりわけ乗り換えに要する徒歩移動時間は、ルートの混雑状況や予期せぬ工事などに大きく左右されると考えられます。「慣れた人がスムーズに移動した場合の所要時間」もしくは「最短時間」と判断の上、不慣れであれば表示されたデータを鵜呑みにせず、十分以上に時間に余裕を持って行動しましょう。[5]
    • 移動中の歩きスマホはマナー違反だけでなく、混雑した人並みの中では事故のリスクが否めません。スマホを用いた情報確認に際しては、安全な場所を選んで速やかに行いましょう。
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    スマホ画面内の情報に頼りきらない スマホ世代に多く見られる傾向として、すべてをスマホの画面の中に頼り切ってしまう姿勢が挙げられますが、これではいつまで経っても東京の鉄道の本当の攻略は叶いません。見知らぬ大都会の巨大施設、膨大な人の流れに怯んでしまっても不思議ではありませんが、同時にそこは新たな発見と感動が詰まった空間です。歩を進める前後左右の風景に注意を払うことで、東京の鉄道を1つずつ攻略していきましょう。乗り換えアプリはあくまで、困った時にヒントを囁いてくれる、心強い相棒として活用しましょう。
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方法 3
方法 3 の 3:

試行錯誤を通じて攻略する

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    鉄道利用時の基本ルールを確かめる 膨大な乗降客数を誇る東京の鉄道施設を利用する際には、安全面やマナー面から、遵守すべきルールが少なくありません。それらは公的に注意喚起されている内容もあれば、東京の歴史が自ずと生み出した、いわゆる『ご当地暗黙のルール』も混在しています。鉄道自体に馴染みが薄い人であれば、まずはこれらのルールを一旦素直に飲み込み、率先して実践する姿勢を心がけましょう。他の地域の鉄道に精通している人の中には、ついつい「地元と違うから変だ」と拒否反応や戸惑いを覚えがちですが、郷に入れば郷に従うべきでしょう。自らの立ち振る舞いが結果、円滑かつ安全な人の流れを妨げてしまっては、他の人たちにとっての迷惑行為としか伝わらず、誰一人得をすることはありません。
    • エスカレーターや動く歩道は立ち止まって利用しましょう。一昔前の京阪神圏では「お急ぎの方のために左側を空けましょう」とのインフォメーションが流されていましたが、安全面重視の観点から、現在では立ち止まっての利用を推奨しています。またこれらを下りたその場で立ち止まるのは、将棋倒しを招くリスクが避けられない危険行為です。[6]
    • 券売機の前に立った段階で、背負ったリュックを下ろして中の財布をゆっくりと探し始める、そこからスマホで乗り換え検索を始めるなどは、円滑な人の流れを妨げるマナー違反です。焦る必要はありませんが、券売機の前に到達した時点で速やかに切符を購入できるよう、路線図を早い段階で確かめるなど、1手先を見越した行動を習慣づけましょう。
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    最初は自分流のルートを確立する 東京の主要駅では、乗り換えルートも数通りもしくはそれ以上存在しているため、時に『それぞれ反対向きの矢印の先に記された目的地が同一』という珍現象(?)も散見されます。通勤通学など、日々最短時間でより確実に乗り換えたい場面では、最初は1通りだけ、自分流のルートを決めて通うところから始めましょう。繰り返し往来を重ねる中、道中の風景を把握したのであれば、たとえば時間を気にせずに済む帰路に、初めてのルートに足を薦め、ドキドキしながら探検を楽しんでみましょう。途中で「迷ってしまったかも」と不安を覚えたとしても、日没後の山林とは違い、必ず目的の場所に辿りつける環境が整っているので、焦ることはありません。1つずつ新たな経験を重ねるうちに、自然と東京の鉄道と周辺施設を理解している自分に気づく日が訪れます。
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    遠回りや間違いを通じて発見を重ねる 東京で生まれ育ち、案内板やスマホに頼らず自由自在に都内の鉄道を駆使する人たちも、必ず1度や2度は乗り間違いや乗り過ごしを経験しているに違いありません。慌てて反対方向行の電車に飛び乗った、改札出口でICカードが見当たらない、ラッシュの電車内で移動が出来ず、目的の駅で下車できなかったなど、誰もが苦笑いの経験を隠し持っていることでしょう。たとえば東京に乗り入れる私鉄の中には、発車の順番を「先発」「次発」「次々発」ではなく、頑なに「こんど」「つぎ」「そのつぎ」と平仮名表記している会社もあり、地方の利用者から「わかりづらい」との指摘が聞こえています。東京もまた「東京」という巨大ローカル地域であり、鉄道や関連施設にも独自の特徴があります。常識的なマナーとルールを踏まえ、積極的に活用すれば、どれだけ1編成が長く、路線網が複雑で、無数の人が行きかっていたとしても、臆する必要はありません。[7]
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ポイント

  • 世界屈指の鉄道網と圧倒的な数量を誇る東京の鉄道には、その歴史や発達の経緯から、他の大都市のそれらやローカル線とは異なる、数多くの特徴が見られます。
  • 初心者の心強い味方として、手元のスマホに乗り換えアプリをダウンロードし、必要に応じて活用しましょう。
  • 膨大な人波の中を移動する際には、安全面とマナー面双方から守るべきルールの順守が求められます。
  • 東京の鉄道攻略をスマホの画面内だけに頼らず、自らの足で試行錯誤を重ねることで、自ら理解しようとする姿勢が大切です。
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注意事項

  • 歩きスマホは、事故のリスクが高まるマナー違反です。人の流れの邪魔にならない場所で利用しましょう。
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このHow.com.vn記事について

How.com.vnは「ウィキ」サイトの一つであり、記事の多くは複数の著者によって共著されています。 この記事は、著者の皆さんがボランティアで執筆・推敲を行い、時間をかけて編集されました。
カテゴリ: 公共交通手段
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