フラリーマンの夫の対処方法

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フラリーマンとは「会社が終わっても家に帰らず、フラフラと寄り道をしているサラリーマン」を指す比較的新しい造語です。[1] どういうことだろう?と首をかしげたくなりますが、言葉の響きがコミカルなため「自分勝手に外をほっつき歩いている人」という程度にしか思えないかもしれませんね。妻であるあなたは、仕事が終わってもまっすぐ家に帰ってこない夫に対して少なからず苛立ち、あるいは不審に思っていることでしょう。でも、何か引っかかるような行動には、何らかの心理的な要因があるのかもしれません。それが帰宅恐怖症と呼ばれるような状態であれば、精神的な疾患に発展するリスクもあるのです。そんな夫の行動を妻の立場からどう見定め、どう対処していくべきなのか考えていきましょう。

方法 1
方法 1 の 3:

理解しよう

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    概要を知ろう あなたは今までにフラリーマンという言葉を聞いたことがあったでしょうか?もしかしたら、「うちの旦那はフラリーマンだから」と揶揄するような使い方を耳にする機会があったかもしれませんね。でも、元々は社会心理学[2] から生み出された言葉ですから、そういう俗な意味だけではなさそうです。既成のイメージだけにとらわれず、まずはその定義を理解する必要があるでしょう。
    • フラリーマンとは、家庭に居場所を見出せなくなった夫が夜の街をフラフラとさまよう行動を指しています。帰宅恐怖症につながる「家庭に居場所がなくなった」ことが契機とされている点に注視しておくべきでしょう。
    • 寄り道をする先は喫茶店やネットカフェなど様々ですが、単に好みの問題にすぎないようです。最も多いのは、あまりお金のかからないコンビニだと言われています。中には一人でラブホテルで休憩するケースもあるようですが、これは後々夫婦間の大きな誤解の原因になっても仕方ありませんね。
    • 政府の「働き方改革」の取り組みにより残業時間が削減され、自由な時間・暇な時間ができたという要因も考えられます。これも、単に暇になったから遊んでいるのだと安易に決めつけるべきではないでしょう。
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    傾向と原因を知ろう
    • 家に帰りたくないという気持ちにも強弱があるでしょう。しかし、程度が軽いからと言って油断できません。強い拒否感を抑え込みながら、表面には表していないだけというケースもないとは言い切れないからです。
    • 既婚男性の独り行動に関して、子供のいる世帯で起こりやすいというリサーチ結果もあります。[3] 育児という環境の中で、夫が家にいづらくなるのだと言われています。
    • 子供のいる家庭の中でも、いわゆる妻のワンオペによる育児環境がよりフラリーマン行動に走らせる原因になっているという指摘もあります。
    • 仕事を引退した中高年男性の場合、バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)[4] に該当するかもしれません。
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    一般的な解決策を知ろう 「寄り道をしたい」のではなく「家に帰りたくない」と感じているのであれば、夫婦間や家庭に何らかの要因があると考えるのが自然でしょう。人と人との関係から起こることなのですから、本人同士で解決するしかありません。でも、解決への第一歩はやはり基本的なコミュニケーションにあると言えます。
    • 相手の気持ちを聞き出しましょう。あなたにも言いたいことがあるのならなおさら、相手の話を先に聞くのがコミュニケーションの効果的なやり方です。
    • 相手に話させてあげたら、次にあなたの意見を話しましょう。相手は左記に言いたいことを言いましたから、あなたの反応も見たいし、あなたの話も聞いてあげたい気持ちにもなっているでしょう。
    • お互いの悩みや不満を共有して、やっと一緒に解決に向けて踏み出せます。どちらか一方が主張を譲らず、もう一方が我慢する、という構図では円満な解決は見えてきません。これは、どんなコミュニケーションでも同じですね。
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方法 2
方法 2 の 3:

現状を把握しよう

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    気持ちを整理しよう 夫の行動を、あなたはいったいどう感じているでしょう?既に許しがたいほどの怒りを感じているかもしれません。もしそれが小さな不満が積もり積もった結果であれば、なぜ怒っているかと聞かれても断片的な原因しか答えられないかもしれませんね。あなた自身の気持ちを整理するために、何が不満で何が不安なのか自問してみましょう。メモに箇条書きに書き出すのも、感情を理性へと落ち着かせていくのに役立ちます。
    • 帰宅拒否行動そのものに対する不満と不安は当然あるでしょう。一緒に暮らす妻として、「食事や家事の都合があるから早く帰って欲しい」とか「私と顔を合わせたくないのだろうか?」と思うのは当然のことです。
    • あなたが育児と家事をほとんど一人で、または仕事も家事も一人で「ワンオペ」でこなしているとしたら、それを不当だと感じることもあるかもしれませんね。
    • 夫が寄り道で使うお金は、まったく価値のない浪費に見えるのではないでしょうか。
    • 帰りの時間が遅ければ、浮気も疑われてきます。
    • これらのことより、もっと心配に思っていることもあるでしょう。それは「夫は自分に言えない悩みを抱えているのではないか」ということです。
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    男の言い分を知ろう あなたの不満や不安を書き並べてみたら、中には女性らしい、女性特有のものがあるのではないでしょうか。それに対して、男性の側にも当然ながら男性特有の意見があるのです。異性の意見を簡単に受け入れられないのは仕方ありません。なにしろ男女の考え方の違いは有史以来あるのです。でも、それをただ拒否していても解決には近づけませんよ。
    • 多くのフラリーマン夫には、帰っても妻から不平不満しか言われないことに怯える気持ちがあると言います。
    • ほとんどの男性にとって、会社というのは決してリラックスできる場ではありません。叱られ、言い合いをし、心身を削って、誰に不満を吐き出すこともなく帰途につきます。家ではリラックスしたいし、妻にもストレスを感じて欲しくないと思っています。でも現実にはうまくいきません。「会社で頑張ってきたのにケンカになってしまう」ことを恐ろしく感じ、次第に接触を避けるようになってしまうと言われています。
    • 妻のワンオペの大変さに感謝し、家事や育児の負担を減らしたいと考えている夫は、実は少なくないのです。[5] しかし、「手伝おうとしても妻からやり方を否定されたり、邪魔だと言われる」「やってもやらなくても文句を言われる」となると、協力のしようがなくなり気持ちが萎えてしまうでしょう。
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    NGワードを知ろう フラリーマンの原因や男性の意見を参考にすると、帰宅拒否の感情を起こさせないために言ってはいけない言葉が想像できそうです。どれも、言ってしまったらケンカになるか、相手が逃げ出してしまうような言葉ですね。もちろん自分が言われたら許せないはずですが、実際にはどうでしょうか。
    • 「私の方が大変」とか「あなたもやってみれば?」という言葉は相手に怒りしか感じさせません。相手にも同じ言い分があります。大ケンカしたい時以外には言わない方がよいでしょう。
    • あなたが当たり前だと思っていることを夫ができなかったとき、呆れたように「は?」とか「馬鹿なの?」と見下すのは普段でも感心しません。これもレベルの低い言い争いを誘発し、お互いに傷つけあうだけです。
    • 「給料少ないのに帰りが遅い」というのは、単に残業代が増えている実感がないことを不審に思ってのことかもしれませんが、言われた側は「給料の額をけなされた」と感じます。給料は夫が働いて得た仕事の評価です。仕事の評価を馬鹿にされたらどんな気持ちか、自分に当てはめて考えてみるのも大事でしょう。
    • 夫への不満を言った後に、赤ちゃんに「イヤよね~」「パパはダメですね~」といった同意を求めるのは最悪の行動のひとつです。夫にとっても最愛の子供を、あなたが文句を言うためのダシに使われただけでなく、子供を味方につけて自分を孤立させたという理不尽な疎外感を感じるのです。赤ちゃんの手前、怒ることもできません。全ての手を封じられたとしたら、その場所に帰ってきたいと思えるかどうか、難しいと言わざるを得ません。
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    NG行動を知ろう 夫のフラリーマン行動に気づいたとき、特にやってはいけない行動があります。妻としても強い不満と不安感はありますが、これからお互いにしっかりと向き合っていくために、これらの行動には注意が必要です。NGワードとも関連しますので、合わせてチェックしてみましょう。
    • 「本当に残業しているの?」「どこで何をしているの?」「浮気してるんじゃないの?」と一方的に問い詰めるのは避けるべきでしょう。夫はただでさえ委縮し居場所がないのに、さらに追い込まれてしまいます。
    • 家の中のことなどで、何でも自分のルールを押し付けるのはやめましょう。夫がやった家事の出来に満足できなかった時、溜め息をついて貶すのも黙って自分がやり直すのもよくない選択です。
    • 本当に残業しているか会社に電話して確認するのも懸命とは言えません。夫は職場でも信頼を失い、ますます居場所がなくなるでしょう。
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方法 3
方法 3 の 3:

対処しよう

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    歩み寄ろう 日本では昔から「夫婦は合わせ鏡」と言います。あなたが夫に言って欲しい、して欲しいと思っていることは、相手もそう思っているものです。笑っていて欲しいのなら、まずあなたの笑顔を見せてあげましょう。話を聞いて欲しければ、まず相手の話を聞いてあげる姿勢を示すことです。
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    目線を合わせてあげよう よく夫のことを「小さい子供」と言ったりしますね。確かに、妻にとっては手間のかかる存在でしょう。それならいっそ、子供に対するように接してみるのもいいかもしれませんよ。叱りつけてばかりではなく、子供と同じ目線に降りてあげるくらいの気持ちで話を聞いてあげましょう。同じ目線で見れば気づけることもあるかもしれません。
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    対話を始めよう ようやくお互い冷静になって話し合うことができそうです。素晴らしい成果だと言えるでしょう。対話を始めても、すぐに解決策や落としどころが見えてくるとは限りませんが、歩み寄る姿勢を取ってお互いの状況を知り合うことだけでも、不満や不安が軽減され始めているはずです。
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    夫の気持ちを整理しよう あなたが自分の不満や不安な気持ちを整理してきたように、夫にも同じことをしてもらうのがよいでしょう。そうしてお互いに作ったリストを突き合わせて、落としどころを探っていくのです。
    • リストアップを宿題として、また後日次の話し合いを持つのもいいかもしれません。日を改めることで冷静に考える時間が持てるでしょう。
    • リストを見ながら話し合いをする際には、差し向かいではなく隣り合わせでテーブルの上のリストを覗き込みながら話すのがうまくいく秘訣です。[6]
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    妻の立場も考えてもらおう お互いの不満や不安を共有したら、ここで妻の立場での解決法も一緒に考えてもらいましょう。夫が家事や育児に非協力的だとしたら、その本音もここで見抜けるかもしれません。単独世帯だと、たとえ1秒でも子供を見ていてもらえないといった辛さも想像してもらいましょう。そんな時にフラリーマン行動をされる側の気持ちも想像してもらいましょう。でも、あくまでも冷静に伝えることが大事ですよ。
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    診察を検討しよう 対話を進める中で、夫の態度や話の内容に強く引っかかるようであれば、フラリーマンの域を超えて社会不安障害やうつ病などを心配する必要があるかもしれません。本人はなかなか受け入れられないかもしれませんが、心療内科や精神科の受診について話し合ってみましょう。
    • 夫のためだけでなく家族のためだと考えれば、受診の必要性を納得しやすいかもしれません。
    • ここで重要なのは、あなたにもそのような兆候がないかを相手に確認してもらうことです。一方的に病気を疑っては誠実さに欠ける印象を与えますし、あなた自身も自分の状態が見えていないとも限らないのです。。
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    見切りをつけよう 対話には時間がかかるかもしれません。その結果何も成果がなかったり、かえって関係が悪化することもあり得るでしょう。夫婦間で全く妥協点が見出せないのは不幸なことですが、悪い状況のまま暮らすのはとても辛いでしょう。ここに至れば、第三者に間に入ってもらわざるを得ないかもしれません。入ってもらうのは両親、兄弟、親密な友人夫婦などが考えられます。
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ポイント

  • 誰もが自分の役割を求め、果たしたいと考えています。夫婦の仲で、それをお互いに拒絶すべきではないでしょう。お互いに頼り、任せ、または相手をうまくおだてて扱えば、関係も円滑になるし、結果的にあなたが楽になるはずです。
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注意点

  • 夫がフラリーマン化していることで自分を責めすぎるのはいけません。抱え込みすぎるのもいけません。どちらか一方だけに原因があるということは少ないのです。あくまでも双方向の対話に重点を置きましょう。

このHow.com.vn記事について

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カテゴリ: 結婚式
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