初心者がチェスをする方法

チェスのやり方を学びたい、または子供に教えるためのコツを知りたいと思っていませんか？何世紀にも渡って存在してきた、この古典的なボードゲームは、今でも世界で最も賢い人々の頭脳を悩ませ続けています。とはいえ、始めるのはとても簡単で、基本的なルールはすぐに覚えられるでしょう。この記事を読み、チェス盤のセッティングの仕方や駒の動かし方、そして「チェックメイト」と言うための、最初の段階での戦略について学んでいきましょう。

押さえるべきポイント

チェスは2人で遊ぶもので、一方のプレーヤーが白の駒を動かし、もう一方のプレーヤーが黒の駒を動かします。
盤上での動かし方は、それぞれの駒によって違います。これらの異なる動き方をうまく利用し、勝つための戦略を考えましょう。
チェスで勝利を収めたいなら、策を弄して相手のキングを追い込み、あなたの駒から逃れられる安全な場所に移動できないようにします。
対戦相手とあなたで、交互に指していきます。1度に動かせる駒は1つだけです。

パート 1

パート 1 の 3:

セットアップとルール

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「白を右に」と覚えておくとわかりやすいでしょう。横に数字が書いてあるチェス盤の場合は、横に1と書いてある列（「ランク」）のある側に白の駒を並べます。^{[1]X出典文献}
2
上図のように盤上に駒を並べましょう。すべての駒が相対している状態になるよう、それぞれのサイドの後方2列に駒を並べて、ゲームを開始します。前列にはポーンを並べ、後列ではキングとクイーンを真ん中にして、その他の駒を左右対称に配置しましょう。^{[2]X出典文献}
- 最も重要な駒はキングです。キングが取られた時点でゲームは終了します。
3
それぞれの駒の動かし方を覚えましょう。各プレイヤーは16の駒を動かして戦います。その内訳は、ポーン8個、ビショップ2個、ナイト（小さな馬の頭の駒）2個、ルーク（小さな塔の駒）2個、キング1個とクイーンが1個です。盤上でのそれぞれの駒の動かし方には独自のルールがあり、相手の駒を取ることもできます。^{[3]X出典文献}
- ポーン：1ターンにつき前方に1マス動かせますが、最初の位置から動かす場合は2マス動かすことができます。斜め前にいる他の駒を取ることができ、その場合は斜め方向に1マス動かすことも可能です。ただし、後退させることはできません。
- ルーク：横方向または縦方向に、進めるだけ動かせる駒です。進行方向に自分の駒がある場合、その駒の手前のマスで止めることになります。進行方向に相手の駒がある場合はルークでその駒を取り、そこで止めましょう。
- ナイト：横方向または縦方向に2マス、その2マス目から右または左に1マス動かせます。ナイトは他の駒を「飛び越えて」移動できる唯一の駒であり、最終的に着地したマスに相手の駒がある場合にのみ、その駒を取ることができます。
- ビショップ：斜め方向に進めるだけ動かせます。ルークと同じように、進行方向にある自分の駒の1つ手前のマスで止めるか、相手の駒を取って、その駒があったマスで止めましょう。
- キング：好きな方向に1マスずつ動かせます。相手の駒に取られてしまうような場所に動かすことはできません。
- クイーン：あらゆる方向に進めるだけ動かすことができます。ルークやビショップと同様に、進行方向にある自分の駒の1つ手前のマスか、相手の駒を取って、その駒があったマスで止めましょう。
4
ポーン、ルーク、キングの動かし方には特殊なパターンもあります。こうした動かし方については、慣れないうちは特に考慮に入れなくても構いませんが、少なくともこうした動かし方があるということを覚えておきましょう。チェスが上達し、慣れてくるにつれて、こうした動かし方を利用する場面も増えてくるはずです。^{[4]X出典文献}
- ポーン：対戦相手が最初の位置からポーンを2マス移動させ、あなたのポーンの隣に置いた場合、あなたは次の手番でそのポーンを自分のポーンで取ることができます。あくまで次の手番で「のみ」可能な動きです。この特殊な動きはアンパッサン (en passant：フランス語で「通りすがりに」という意味）と呼ばれます。
- ポーン：チェス盤の反対側の奥の列までポーンを進めることができた場合、そのポーンを「昇格」させることができます。つまり、そのポーンをキング以外の駒に変えることができるということです。大抵のプレーヤーは、最強の駒であるクイーンに昇格させます。
- キングとルーク：自陣の後列で、自分のルークとキングの間に他の駒がない場合、キングをルークの方へ2マス動かすことができます。その後すぐに、ルークをキングの反対側に移動させましょう。これは「キャスリング」と呼ばれる動かし方です。^{[5]X出典文献}
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パート 2

パート 2 の 3:

実戦

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チェスでは、白の駒のプレイヤーが「常に」先手となります。白の駒のほうが「やや」有利なので（大抵は白の駒側が先に攻めることができるため）、どちらが白の駒を取るかはコイントスで決めるとよいでしょう。^{[6]X出典文献}
2
互いに交互に駒を動かしていきます。チェスの試合の流れは、他のターン制ボードゲームと同様です。各プレイヤーが駒を1つ動かすと、対戦相手の手番に切り替わります。駒をどのように動かすかを考えるときは、盤上にあるすべての駒のさまざまな動きを考慮しましょう。^{[7]X出典文献}
- チェスに「パス」はありません。自分の手番になったら、「何かしら」駒を動かさなくてはいけません。
3
防御する、逃げる、相手の駒を取るなどして、チェックの状態からキングを逃がしましょう。ゲームが進んでいくと、ある時点で相手があなたのキングをチェックする（あるいはあなたが相手のキングをチェックする）場面も出てきます。これは、何もしなければ、次の手番で相手があなたのキングを取れるということです。相手が「チェック」と宣言してきたら、その状態から抜け出すために何か手を打たなければいけません。基本的には、以下の3つの選択肢から選ぶことになるでしょう。^{[8]X出典文献}
- 防御する：攻撃してくる駒と自分のキングの間に来るように、自分の駒を1つ動かします。
- 逃げる：攻撃してくる駒の攻撃範囲から外れるよう、自分のキングを1マス移動させましょう。
- 相手の駒を取る：他の駒を使って、攻撃してくる相手の駒を取りましょう。これで脅威は排除できます！
4
一方のプレーヤーのキングが取られるか、動かせる駒がなくなれば試合終了となります。これがチェスの試合です。相手をチェックメイトすることと、相手にチェックメイトされないように自分のキングを守ることがあなたの使命です。一見簡単なことに思えるかもしれませんが、多くの駒を操る必要があり、戦術や戦略もかなり複雑になります。始めたばかりの段階では、自分のキングを守ることに集中しましょう。^{[9]X出典文献}
- ステイルメイト（膠着状態）とは、チェックメイトの反対で、互いに打てる手が残っていない状態のことを指します。ほとんどの駒が取られている場合、こうした状況に陥りやすいでしょう。
- トーナメント戦の場合、時間切れやその他の理由で試合終了となるパターンもあります。ただ、初心者のうちは、まだそうした条件は気にする必要はありません。
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パート 3

パート 3 の 3:

戦略

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1
できるだけ早い段階で中央を制圧しましょう。これで相手より優位に立ち、相手の攻撃を防ぎつつ、攻撃を仕掛けることができます。中央を制圧することで、自分の駒の可動範囲を最大限活かすことができ、相手に駒を取られることなく、相手の駒の可動範囲を制限できるでしょう。^{[10]X出典文献}
- 角にいるナイトを動かす場合、選択肢は2つしかありませんが、中央のマスにいるナイトなら、8つもの選択肢があります。
- 中央を制圧するために、最初の2、3手で中央付近のポーンを2、3マス分、自陣の外に出しておくとよいでしょう。
2
1、2手先を読むようにしましょう。チェスは1度に1手ずつ指すだけのゲームではありません。すべての駒とその可動範囲を考慮し、1手先、2手先でどうなるかを考えて指すものなのです（熟練したチェスプレイヤーの間では、これを「計算する（calculating）」と言います）。計算ができるようになるには、かなりの練習が必要です。最初のうちはできなくても気にすることはありません。^{[11]X出典文献}
- 計算ができるようになるために、「もし……したら、次は……」と考えるようにしましょう。例：「もし私がナイトをここに動かしたら、相手のビショップを脅かすことになるから、相手はあそこにビショップを動かすはず。もし相手があそこにビショップを動かしたら、私のキングはチェックされてしまうだろう」
3
キングを守りましょう。相手にキングをチェックメイトされたら、そこで試合は終了です。何としてもキングを守り抜きましょう。すべての手番の始めに、自分のキングの位置と弱点になりそうな場所を確認するようにします。初心者のうちは、攻撃するよりも、自分のキングの守りを固めるための手を打つようにしましょう。^{[12]X出典文献}
- 相手の後列の駒の動き（駒の「展開（developing）」と呼ばれるものです）に目を光らせておきましょう。どの駒も攻撃に使われる可能性があるため、脅威となるかどうかを数手前から想定しておきます。
4
すべての駒を活かして戦いましょう。どんな駒でも、後列に留めて何もさせなければ、その力を発揮することはありません。ゲームの序盤からクイーンを展開させたりする必要はありませんが、他の駒を前に出して強力に守りを固め、攻撃の土台を作るなどしてみましょう。すべての駒を活かすことで、盤面が生き生きと動き続け、相手はあなたの戦略を把握しようと警戒するようになります。^{[13]X出典文献}
- 後々クイーンが入るスペースを空けておくようにしましょう。クイーンを展開するときに、その力を最大限に引き出し、その効力を発揮できるようにします。
5
必要以上に駒を犠牲にしないようにしましょう。ときには駒を犠牲にすることもありますし、それは悪いことではありません。ただし、最小限に留めるようにしましょう。失った駒は取り戻すことができません。あまりにも駒の数が減ると、相手の多角的な攻撃からキングを守るのが難しくなります。^{[14]X出典文献}
- もちろん、キングを守れるなら、その犠牲は無駄にはなりません。しかし、キングを守るために他の駒を盾にする前に、駒を失わずに済む他の選択肢がないかどうか検討しましょう。
6
相手の考えを読んで、その戦略を見抜きましょう。相手が駒を動かすたびに、なぜそう指したのかを考えるようにします。相手が何をしようとしているかを読めれば、相手の作戦を邪魔する、あるいは作戦が成功しづらい状況を作るために、何か手を打てるかもしれません。^{[15]X出典文献}
- やり方を覚えたての段階で、特に経験豊富な人と対戦する場合は、遠慮せずに質問するようにしましょう。試合の「最中」には話したがらない人もいるでしょうが、試合後であれば、よくわからなかった駒の動かし方について、教えてもらえるかもしれません。
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